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北米でもランドクルーザー250が大人気。ファーストエディションだと正規ディーラーが325万円も値上げして販売するなどカオス状態に突入

北米でもランドクルーザー250が大人気。ファーストエディションだと正規ディーラーが325万円も値上げして販売するなどカオス状態に突入

| 北米でのトヨタ・ランドクルーザー250はグレードやボディカラー、エンジン展開が日本とは大きく異なる |

とくに北米ではランクル300が導入されておらず、「ランクル欠格期間」が長かっただけにランクル250は大きく歓迎されている

さて、日本でも新型ランドクルーザー250が発売され、その購入方法を巡って大きく揺れている最中ですが、北米では「大幅なプレミアム価格での販売」が問題化しているもよう。

なお、日本と北米の正規ディーラーとの間では販売方法というか考え方に違いがあり、日本だと基本的に「公平」を期すために抽選を行うことが多いものの、北米だと抽選はむしろ不公平であり、より多くのお金を支払った人にそれなりの対価を渡すほうが公平だと考えられていて、そのためこういった人気モデルは「より高い金額で購入する人」に渡る傾向があります。

これはつまり「公平」に対する考え方の差とも言えそうですが、たとえばテーマパークでの「ファストパス」、そして最近一部の人気飲食店にて取り入れられつつある「追加料金を支払えば並ばなくてもいい」システムはアメリカ的な”公平”を反映した考え方で、しかし日本ではお金を持っていても持っていなくても平等に扱う(並ばせる)のが公平である、と考えられる傾向が強いように思います。※アメリカでは「価格は需要と供給によって調整されるべき」という考え方が強く、価格柔軟性が高い

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北米ではトヨタ正規ディーラーが300万円もの「プレミア価格」上乗せにてランクル250を販売する例も

そしてディーラーの販売方法の「日米の差」について触れてみると、日本だと正規ディーラーが希望小売価格を超えて車両を販売することはまず許されないものの(値下げだと許される)、北米だと車両価格の値付においてはディーラー間にて相当な自由度があり、シボレー・コルベット、ホンダ・シビック・タイプRなど一部の人気車において、とんでもない価格で販売されていることが多々報じられたのは記憶に新しいところ。

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そしてこういった「プレミア価格での販売」については、「ディーラー調整」といった名目や、「フロアマット75万円」といった意味不明な項目など多数あるようで、何らかの理由をつけることで法の目をかいくぐっているのかもしれません。

ただ、日本の場合はこういった行為が「道徳的に」許されず、しかしアメリカだと道徳上でも問題はないと見なされており(しかし批判がないわけではない)、ここも大きく日米間での差異があるところではありますが、今回のランクル250はディーラーにとって「格好の儲けネタ」ということになりそうですね。

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そこで現在報じられる「ディーラーによるプレミアム販売」の例をあげてみると、カリフォルニア州サクラメントのトヨタ正規ディーラー、「マイタ トヨタ」では、ランドクルーザー ファーストエディション(希望小売価格が77,305ドルと77,474ドル)を販売価格 91,295ドルと 91,645ドルで販売していますが、これらは14,950ドルの「ディーラー調整」の結果です。

そのほか、パロアルトのマグヌッセン・トヨタは、同じくランドクルーザー ファーストエディション 93,304ドルと92,473ドルで販売し、カリフォルニア州ユバ市のフューチャー・トヨタでも「96,690ドル」。

さらにカリフォルニア州プラサービルのトンプソンズ・トヨタでは値上幅2万ドルという数字に達し、その販売価格は9,703ドルというプライスタグを掲げているものの、同じくカリフォルニア州のコンコルド・トヨタでは21,000ドルの「ディーラー調整」を加えて97,345ドルという高値にて販売中。

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こういった感じで「高く売れるものをわざわざ安く(希望小売価格で)売る必要はない」と考えているのが北米のディーラーですが、北米ではディーラーの発言力が強く、こういった状況についてはメーカー側も対処ができない、もしくは対処する気がないようで、そのたけこれらの「過剰請求」傾向がますます強くなっている、とも報じられています。

レクサス
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