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「もうタイヤいらなくないですか?」カワサキが「4本足で歩行するバイク」、コルレオ(Corleo)を公開。”“走る・跳ねる・登る”も可能に

「もうタイヤいらなくないですか?」カワサキが「4本足で歩行するバイク」、コルレオ(Corleo)を公開。”“走る・跳ねる・登る”も可能に

Image:Kawasaki

| 未来のエンデューロバイクはこんな感じになるのかも |

見た目は完全にアニメの世界から抜け出てきたかのようである

さて、カワサキが大阪・関西万博の開催に合わせて「“足”で走るライドロボット、Corleo(コルレオ)」を発表。

しかも水素エンジン駆動、そしてオフロードを跳ねて進むという、バイクの再定義とも言える新時代の乗り物となっています。※移動手段であった馬が時代の進歩とともにバイクへと変化し、そして今度は馬とバイクが合体したかのようである

コンセプトは「バイク+ロボット+ビッグキャット」

コルレオはカワサキが進める未来型モビリティの研究成果のひとつでもあり、通常のオフロードバイクのように跨って操作するものの、タイヤではなく4本の足で”走行”することが最大の相違点。

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Image:Kawasaki

しかもその足は、馬というよりチーターやピューマに近い、しなやかな動きを見せるというから驚きです。

コルレオの上半身はまさにバイクと馬のハイブリッドといった雰囲気で、以下のような特徴を持つことに。

  • サドル型のシート
  • 鐙(あぶみ)付きステップ
    手綱っぽいハンドルバー
  • フィットネスバイクのようなデジタルディスプレイ

しかし下半身は完全にバイク含むこれまでの乗り物とは異なっており、足元にはラバー付きの「蹄(ひづめ)」を備えた4本の“脚”が備わっていて、この足たちが、タイヤでは到底不可能な動きを可能にし、従来のバイクでは走破できない地形への挑戦を可能としているわけですね。

コルレオのパワートレインは150cc水素エンジン

コルレオの心臓部には150ccの水素エンジンが搭載され、これが発電機のような役割を果たすことで電動アクチュエーターが各脚を個別に制御しますが、つまり実際に駆動力を発生させるのは「エレクトリックパワー」であり、以下のような動きを可能としています。

  • 歩く(ウォーキング)
  • 走る(ラン)
  • 跳ぶ(ジャンプ)
  • 登る(クライム)
  • 渡る(フォード)
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Image:Kawasaki

なお、その操作は非常に直感的に行うことができ、ライダーが体重を傾けると、ステップやハンドルに内蔵されたセンサーが動きを検知して脚に指示を送る仕組みを採用し、バイク操作そのものをしたことがなくとも「誰でも冒険気分を味わえる」と説明されています。

そのほか夜間走行にも配慮しており、前方をライトでただ照らすのではなく、地面に情報をプロジェクション表示するほか、周囲の地形を自動で認識して最適な行動を選択するという「まさに“自立型ライドロボット」。

ただ、残念なのは市販化の予定がないことで、というのも「万博への出品物」という性格上、これはカワサキの持つ技術の”見本市”となっているためだとアナウンスされています。

しかしながら、すでにボストン・ダイナミクスが同様の技術を実用化していることもあり、このコルレオは「技術的に不可能な存在」ではなく、いずれは民生用として提供がなされることになるのかもしれませんね。

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参照:KAWASAKI

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