| その数値は0.194、地道な努力によってこれまでの記録を0.001削減 |
この数字も間をおかず他社に破られることになるだろう
さて、中国市場にはピーク時に600もの新興EVメーカーが存在し、今でも200社ほどがしのぎを削っているといわれますが、そんな中で生き残ってゆくのは至難の業かと思われます。
そして各社とも消費者へとアピールするために「航続距離」「馬力」「デザイン」「自動運転」「社内アシスタンス」あるいは「価格」といったストロングポイントを訴求してゆくことになり、そこで今回シャオペン(Xpeng)が発表したのが「世界でもっとも小さい空気抵抗地を持つクルマ」。※現状、中国では毎日のように新車が登場しており、なんらかの優位性がなければまったくニュースにならない
シャオペン MONA M03のCd値は0.194
このシャオペン MONA M03は量産車ではもっとも低い空気抵抗値を誇るといい、その数値はこれまで「最低」を誇っていたヤンワン(BYD) U6の0.195をわずかに下回る「0.194」。※参考までに、このほかCd値が低いのはルーシッド・エアーの0.197、メルセデス・ベンツEQSの0.200、NIO ET7の0.208
シャオペンが公表した内容によれば、この記録的なCd値を達成した要因としてフロントバンパー下部のアクティブインテーク (-0.023)、リアの導風板 (-0.015)、低抗力ホイール (-0.013)などの空気力学的ソリューションが紹介されており、これらの洗練されたデザインによって効率が15%向上し、航続距離が60km(けっこう大きい)延びるとのこと。
Cd 0.194!
— XPENG (@XPengMotors) June 21, 2024
The world's lowest drag coefficient for a mass-produced electric hatchback. #XPENGMONAM03, sliding through the wind. pic.twitter.com/2eWLfMZY1Q
そして空気抵抗のほかにも驚かされるのがその「価格」であり、なんと15万元(現在の為替レートで約320万円くらい)だと報じられ、これは既存のシャオペンのクルマよりも大幅に低い設定です。
なお、M03のボディサイズは全長4,780mm、ホイールベースは2,815mmだとされるので、テスラ・モデル3に近いサイズを持っており、つまり「小さなクルマではない」ためにいっそうお買い得感が強くアピールされることになりそうですね。
そのほかM03についてわかっているのは「シングルモーターを採用し、190馬力と218馬力仕様が存在すること」「リン酸鉄リチウム技術を採用したBYD製のブレードバッテリーパックが搭載されること」。
#XPENGMONAM03, embodying a perfect blend of an ultra-low, wide stance and a Golden Ratio Body, surpassing the proportions of sport sedans. pic.twitter.com/GvTwcw1Wqu
— XPENG (@XPengMotors) June 18, 2024
上述の通り、現在の中国市場では「強力な武器を持たねば戦えない」状況となっていて、そのため今回の”驚異的な”Cd値についても、そう遠くない未来にあっさりと(後発の他社製EVによって)記録が更新されることになるのかもしれません。
合わせて読みたい、シャオペン関連投稿
-
中国シャオペンが新シリーズ「MONA」発表。MONAは「メイド・オブ・ニューAI」の略、他があまり押し出していない人工知能を武器に中国市場で戦うことに
| 一方、MONA M03のデザインには比較的「中国ではポピュラーな」手法を採用してきた | 現時点では「AIの使い道」は明かされず、しかし追々語られることとなるだろう さて、中国の新興EVメーカー、 ...
続きを見る
-
中国シャオペンが「空飛ぶクルマ」2タイプを公開。SFっぽい「母船+飛行モジュール」タイプも登場してガジェット好きのボク歓喜【動画】
| 本当にこのクルマを発売したならば賞賛に値する | ただし懸念となるのは技術よりも法規である さて、自動車メーカーの間でも興味を示す派とそうでない派とで分かれるのが「空飛ぶクルマ」もしくはパーソナル ...
続きを見る
-
VWよお前もか。VWが中国シャオペンに投資しEVを共同開発するもよう。もはや中国市場では現地EVメーカーの助けなしには魅力的なクルマを作れない?
| いったいいつからこういった「逆転現象」が起きるようになったのか | なんだかんだ言いながら世界は中国の思うとおりに動き始めている さて、現在世界中にてEVシフトが進んでおり、中国がEV生産、そして ...
続きを見る