>トヨタ/レクサス(Toyota/LEXUS) ■車/バイクの試乗記、展示会やイベントなど ■近況について

新型トヨタ・ランドクルーザーに試乗!どんな無理難題を押し付けてもアッサリこなす懐の深さ、そして「大陸巡洋艦」っぷりに驚かされた

新型トヨタ・ランドクルーザーに試乗

| 現時点では新型ランクル以上に快適で扱いやすく、そしてこれほどまでに高い悪路走破性を持つオフローダーは存在しないだろう |

新型ランドクルーザーはとにかく快適、そしてスムーズ

さて、新型ランドクルーザーに試乗する機会を得ることになり、ここでその印象などを述べてみたいと思います。

試乗したのは先日紹介したブラックのGR SPORTS、3.3リッターディーゼル(5人乗り)。

ぼくは以前にドバイの砂漠を走って以来ランドクルーザーの魅力に取りつかれているわけですが、帰国後に購入しようと(先代ランクルを)試乗した際、「(砂漠とは違って)街なかでの扱いにくさ」に直面し、そしてその頃からフルモデルチェンジのウワサがあったために「新型ランクルを待とう」と考えることになったわけですね。

よって今回の試乗にはそうとうな期待をもって臨むこととなっています。

L1350518

ドバイにて、砂漠をランクルでぶっ飛ばしてきた。愛すべき車バカ多数だった件

| ドバイのクルマ好きは毎日が楽しそうだ | さて、先般よりアップしているドバイ旅行編。 今回はドバイの砂漠にサファリツアーの様子についてですが、そこはまさにカーガイの溜まり場。 ドバイには愛すべき車 ...

続きを見る

新型ランドクルーザーには繊細さとダイナミックさが同居する

まずは新型ランドクルーザーの外観について。

グレードはGR SPORTなので、大きな開口部を持つフロントバンパーやグリルが与えられ、グロスブラックのアクセント、「GRバッジ」にて外観が引き締められます。

全体的なイメージはオフローダーというよりは「スポーツカー的」でもあり、ダーク仕上げのホイール、コンパクトに見えるキャビン、大きなルーフスポイラーがそう感じさせるのかも。

L1350531

新型ランドクルーザーのボディサイズは全長4,965ミリ、全幅1,990ミリ、全高1,925ミリ、ホイールベースは2,850ミリ、車体重量は2,850kg、最小回転半径は5.8メートル(ボディサイズに比較すると、最小回転半径はそんなに大きくない)。

L1350501

インテリアはGR SPORT専用のブラック&ダークレッドで、落ち着きがありながらも情熱をかきたてる仕様です。

L1350489

パネル類もGR SPORT専用の「切削カーボン」。

メタル調パーツも随所に使用され、上品さも演出しているようですね。

L1350491

テールゲートを開けるとこう。

L1350498

全体的に見て、前後バンパーやホイールアーチ、ボンネットにはダイナミックさも感じられ、反面ヘッドライトやフロントフェンダー/ボンネットの境界はフラッシュサーフェス化が図られ、繊細な雰囲気も。

L1350460

ホイールナット(クローズ)にはダーククロームメッキが施されており、細部に至るまでこだわりぬき、このあたりの品質は欧州プレミアムカーメーカーのSUVにも十分に対抗しうると思います。

L1350505

新型ランドクルーザーに乗ってみよう

そこで早速新型ランドクルーザーに乗り込みますが、最低地上高が225ミリもあるのでフロアが結構高く、ステップを利用して乗り込むのがベター。

L1350470

シート表皮は本皮で、しかし国産車にありがちな「樹脂べったり」な表面ではなく、やわらかくしなやかな手触りを持っています(レザーには厚みもあり、これまでのトヨタのようにノッペリしていない)。

ブラック部分にはダークレッドのコントラストステッチが用いられ、シート中央にはパーフォレイト(穴あき)加工が施されており、シートベンチレーションを作動させると暑い日でも非常に快適。

L1350516

そしてエンジンを始動させることになりますが、新型ランドクルーザーには「指紋認証」エンジンスタートが用意されており、登録された指紋をを持つ人であればエンジンスタートボタンをプッシュするだけでエンジンをスタートさせることが可能(そうでなければ、ボタン付近にキーを近づけてからエンジンスタートボタンを押せばOK)。

エンジンスタートは非常にスムーズであり、若干のノイズを伴ってエンジンが目覚めるものの、誇大表現抜きで振動は「皆無」。

なお、新型ランドクルーザーでは快適性に多大なる注意を払っており、吸音材や制振材が大量に投入されている、とアナウンスされています。

L1350486

その後はギアをDに入れてスタート。

アクセルを踏めばパーキングブレーキは「自動解除」となるのでそのままアクセルを踏んで走行開始しますが、ここではその静粛性に驚かされることに。

これは先代ランクルと大きく異るところで、ディーゼルエンジン特有の振動や高圧インジェクターのサウンドがかなり抑え込まれています。

エンジン音は車外から聞いてもほぼ気にならないレベルで、ノイズの発生源から徹底して音を抑え込んでいると考えて良さそう。

L1350462

ちなみにパーキングブレーキが解除される際の衝撃や音は全く感じられず、そのままスルスルと走り出します。

なお、ボンネットの両端が盛り上がっているので車両感覚を把握しやすく、ルームミラー、ドアミラーによる視認性も良好であり、大きな車ではあるものの、実際に運転すると非常に扱いやすいようですね。

L1350529

トランスミッションには10速ATが採用され、ドライブモードを「ECO」「コンフォート」「ノーマル」に入れておくと変速ショックは文字通り「皆無」。

一方「スポーツ」「スポーツ+」に入れるとドライブトレーン、サスペンション、ステアリングホイールが「スポーティー」に変更され、とくに変速はガッツンガッツン来るという印象です。

そして「コンフォート」「ノーマル」ではややロールを共用する足回りも、「スポーツ」以上ではビシリと安定。

L1350513

ただ、一通り試したところでは、「コンフォート」「ノーマル」が新型ランクルの性格に合っているのかもしれません(もしくはカスタムモードを選び、好みの設定を行ってもいい)。

試乗コースは街なか〜ワインディング(上り)〜ワインディング(下り)〜街なかというルートで、けっこう様々な条件でランクルを試すことができたと思いますが、とにかく快適でスムーズという表現がピッタリ。

L1350484

ドライバーがアクセルやステアリングホイール、ブレーキの操作を行えば、クルマが状況に応じて最適な反応を示すというイメージがあり、どんな状況で、どんな無理難題をクルマに押し付けても難なくこなしてくれるかもしれません。

なお、急な上り坂であっても、10段ATの細かく刻まれたギアによってストレスなく登ってゆくことができ(それどころか思うように加速すらできる)、しかし車内にはエンジン音の唸りを伝えることもなく、こういった部分からは余裕すら感じられます。

とにかく何も気を使うことなく運転できるのが新型ランドクルーザーということになりそうですが、意図的に急ハンドルや急ブレーキ操作を行ってもピッチやロールが最小限に抑えられ、まさに「大船に乗った」という感じ(ただしクルマはちゃんと意図したとおりに曲がったり停まったりしている)。

L1350528

とくにブレーキは特筆に値する部分で、効き始めがマイルド、そしてブレーキペダルを踏めば踏むほど「真綿で首を締めるように」効くようです(ポルシェよりもその印象が強い)。

そして、最後にピタリと停止する際の挙動も安定していて、「最後のカクッ」がないのもいいですね。

車に乗っていると、疲れているときや体調が悪いときなど、ともすると操作がラフになりがちですが、そういった際でもクルマの挙動が乱暴にならず、やさしく乗員を包んでくれるというイメージです。

つまりは乗り手に負担を強いることや、特殊なスキルを要求することは一切なく、誰でも楽しく安全に、快適に走れるのが新型ランドクルーザーだと捉えています。

L1350492

競合するとすればランドローバー・ディフェンダー

ぼくはこれまでにもメルセデスAMG G63、ランボルギーニ・ウルス、ポルシェ・カイエン、ベントレー・ベンテイガ、マセラティ・レヴァンテ、メルセデス・ベンツGLS、ランドローバー・ディフェンダー、ジャガーF-PACEなどに試乗していますが(プレミアムメーカーではアストンマーティンDBXとBMW X7、アウディQ8に乗っていないくらい)その中でも群を抜いて快適で扱いやすく、懐が深いクルマという印象を受けています。※逆にキビキビした動きだと、ランボルギーニ・ウルスやポルシェ・カイエンに軍配が上がる

そして今まで試乗したSUVの中で新型ランドクルーザーに比肩しうるとすれば「ランドローバー・ディフェンダー」。

その悪路走破性(実際に悪路は走っていませんが)、快適性、テクノロジー、そのポジショニングや価格を考慮すれば「真っ向からぶつかる」かもしれません。

L1350500

新型ランクルの試乗をお願いしたのはトヨタカローラ名神茨木

今回新型ランドクルーザーの試乗をさせてもらったのはトヨタカローラ名神茨木さん(ありがとうございます)。

アウトドアブランド「ロゴス」との共同展開となっていて、店舗には様々なアウトドアグッズも。

中央の螺旋階段を上がると・・・。

L1350434

屋上にはこんな感じで展示スペースがあり、まるでテーマパークのようなディーラーだと思います。

L1350449

新型ランドクルーザーを試乗してきた際の動画はこちら

新型ランドクルーザーを試乗したのはこちら

トヨタカローラ名神茨木

住所:茨木市三咲町5−17
TEL:072-624-7755

合わせて読みたい、SUVの試乗関連投稿

新型ランドローバー・ディフェンダーに試乗!オンとオフ、ギア感と高級感、新と旧など「相反する要素」を巧みにブレンドした類稀なるSUVだった!!

| 正直、ここまでの出来だとは思わなかった | さて、待望のランドローバー・ディフェンダーに試乗。意外かも知れませんが、ぼくはSUVやオフローダーが大好きで、これまでにもレンジローバー・イヴォーク等を ...

続きを見る

【試乗:ランボルギーニ・ウルス】現役GTドライバーとの同乗体験にてウルスの性能をとことん味わってきた!

ウルスはアヴェンタドールやウラカンにはできないことができる、「新しいランボルギーニ」 さて、ランボルギーニ神戸さんにて開催されたウルスの試乗イベント「URUS DRIVE EXPERIENCE wit ...

続きを見る

メルセデス・ベンツ
メルセデス・ベンツの旗艦SUV、GLSに試乗してきた!この価格で買えるクルマとしては「最高に贅沢」な一台だと思う

| ポルシェ911カレラと同じ価格でここまで贅沢なクルマを作れるとは | さて、メルセデス・ベンツのSUVにおけるフラッグシップ、「GLS」に試乗。グレードはGLS 400d 4MATIC、ボディカラ ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->トヨタ/レクサス(Toyota/LEXUS), ■車/バイクの試乗記、展示会やイベントなど, ■近況について
-, , , , ,