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なぜ今、中国人は所有するロレックスとエルメスを手放しているのか?半年前にはロレックスが前年比で240%も価格が上がったのにそこから46%も下落したワケ

2022/10/09

なぜ今、中国ではロレックスとエルメスが売られているのか?半年前には前年比で240%も価格が上がったのに半年で46%も下落したワケ

| 中国はロレックスにとって巨大市場のひとつでもある |

ただ、現在中国でロレックス売りが加速しているといえど、それがずっと続くかどうかはわからない

さて、現在は下げ止まっているものの、少し前には大きく価格を下げ、「暴落」とまで言われたロレックスの相場。

実際のところ、ぼくも手持ちのロレックスをほぼ全て売り払ってしまったわけですが、この層が下落については様々な推測がなされています。

なお、ロレックスにとって大きな市場は「北米」そして「中国」、しかし在庫が最も多いのは日本だとも言われていて、日本の相場は北米と中国との需要に大きく左右されることになるわけですね。

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現在、北米でのロレックス需要は非常に「弱い」

とくに、大幅な円安・ドル高になった今、これまでの例からすると、強いドルをもって米国のバイヤーが日本の在庫をこぞって買い漁るはずですが、なぜかドル高とともに世界中のロレックスの相場(これだけではなくパテックフィリップやオーデマピゲも下げた)が大きく下がり、つまり北米のバイヤーはロレックスを仕込まなかったということになります。

この理由についても様々な見解があるものの、有力な説としては、ドルが強くなり、そしてコロナによる規制が緩和されたため、アメリカ人が旅行にお金を使うようになり、これまで購入していたロレックスにお金を投じなくなったということ。

なお、面白いことに、ロレックスの相場と連動しているのがビットコイン含む暗号試算の推移であり、全体的に「投資」よりも「使う(消費する)」方に考え方がシフトしているのかもしれません。

加えて、アメリカでは金利が上昇しているので、貯蓄や、比較的安全な債権などに資金が移行している可能性も考えられますが、アメリカ人が「安全な投資」を好むとは考えにくいので、現在は「様々な方向への消費」へと目が向いている状況であり、腕時計への興味が薄れている時期なのでしょうね。

ロレックス・デイトナ

中国ではロレックスはじめブランド品が「投げ売り」状態

そこで今回報じられたのが中国での投げ売り状態。

現在中国ではロレックスやエルメスのバッグ(バーキンやケリー)の投げ売りが続いているといい、高級品の中古市場が深刻な打撃を受けている、とのこと。

コロナウイルスのパンデミック初期だと、中国の富裕層は、それまでのように旅行にでかけて爆買いできなくなったため、国内にて高級品の購入に精を出していたものの、その後中国政府による「ゼロコロナ」政策が厳しくなるにつれ、飲食業や工業はじめ様々な業種におけるビジネスが大きく制限されるようになってしまいます。

今年始めには上海が「まさかの」封鎖となり、その影響にて自動車メーカー各社もパーツを入手することが非常に難しくなり、ホンダが「脱中国」を掲げたことでもその影響の大きさがわかるかと思います。

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そういった状況において、これまで先行きを楽観視していた中国の富裕層がこぞって手持ちの高級品を売りさばくことで現金を確保し、そして新しく高級品を買わなくなっているといい、中国の高級腕時計の中古品を扱うポータルサイトでは、ロレックス・サブマリーナーの価格が46%の下落を記録したほか、同様に高級バッグの中古品を扱うサイトでもエルメス・バーキン(の一部)が最大で1/5にまで下がった、とも。

これは「上海が封鎖される半年前には、ロレックス・デイトナが最大で前年比240%にまで値上がりした」ことからは信じられない様相でもあり、現地の中古品販売業者の間では「ブームが終わった」という声が大きくなっているようですね。

ただ、長い目で見るとコロナは一時的なものであり、よって今後もまた(新たなる投資対象が現れなければ)腕時計ブームがやってこないとも限りませんが、ここしばらくは「先行きの見えない不安」から金や土地など「より価値が下がりにくいもの、永続するもの」へと資金が流れる可能性もあり、高級機械式腕時計にとっては厳しい時代が来るのかもしれません(もしくは、喉元すぎればなんとやらで、すぐに相場が上昇に転じるのかも。実際に、今こそが「買い」だとする人々も多い)。

中国でのロレックス、エルメスの相場崩壊を論じる動画はこちら

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参照:LUX REPORT

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