オーデマピゲ史上もっともシンプル、タペストリーもインデックスもないミニマルなロイヤルオーク誕生。1017 アリクス 9SMのデザイナーとのコラボレーション

2023/08/28

｜　オーデマピゲではCEOの交代を控え、今後こういったコラボモデルは登場しないかもしれない　｜

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ロイヤルオーク、ロイヤルオークオフショアともに劣らぬ魅力を放っている

さて、高級腕時計雲上ブランドの一角を成す「オーデマピゲ」が、ファッションブランド1017 ALYX 9SM（1017 アリクス 9SM）の創始者であるアメリカ人デザイナー、マシュー・ウィリアムズとのコラボレーションモデルを発表。

ベースとなるのはロイヤルオーク、そしてロイヤルオークオフショアですが、それぞれ2種類づつ、合計4種類がリリースされています。

オーデマピゲ×1017 アリクス 9SMはこんな腕時計

そこでまずざっと概要を見てみると、今回のコラボレーションにおいて、1017 アリクス 9SMは、自身のベースである「高品質で革新的、そして高度な技術を駆使した素材使い、全体的なサステイナビリティ」をとことん追求。

その結果として生まれたのが今回のシリーズということになりますが、おそらくはオーデマピゲ史上もっともミニマルなデザインを備えているように思います。

一般に機械式腕時計は、その高度な技術を表現すべく文字盤にも趣向を凝らすものであり、しかし今回の「1017 ALYX 9SM」モデルだと、オーデマピゲ自慢の「タペストリー」もなく、インデックスやスケールも存在しないというデザイン。

これには「オーナーを輝かせる」という意図があるとアナウンスされており、この実現に際し、マシュー・ウィリアムズとオーデマピゲは、可能な限りクリーンでピュアな美しさを追求するため「文字盤を最もシンプルな形に縮小し、エレガントな縦サテン仕上げを際立たせ」、その結果として「洗練された美しさと高度な時計製造技術が融合した、時代を超越したモノクロームのタイムピース」が誕生することとなっています。

参考までに、現在のオーデマピゲCEOはストリートカルチャー/サブカルチャーを強く好む人物だとされ、よって音楽や映画といった世界との乗り入れについても積極的であり、実際に（今回のモデル含む）数々の魅力的な製品を発表してきたものの、来年より就任予定の新CEOは「化粧品業界」というまったく異なる分野の出身で、現時点ではそのキャラクターなどがわからないため今後の展開については全く未知数。

ただし現CEOとの「差別化」を図るために全く異なる手法を取り入れる可能性が考えられ、よって今後はファッションブランドとのコラボレーションはあまり望めないかもしれません（その意味でも今回のシリーズは価値がある）。

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オーデマピゲ×1017 アリクス 9SM「ロイヤルオーク」はこんな腕時計

そしてそれぞれの腕時計の詳細を見てみると、こちらはまず37ミリの三針モデル（Ref. 15550BA.OO.1356BA.02、9,130,000円）。

ケースとブレスレット素材は18Kイエローゴールド、防水性能は50メートル、搭載されるムーブメントはCALIBRE 5909。

見ての通りインデックスも日付もなく「超シンプル」。

文字盤上にあるのは立体の「AUDEMARS PIGUET」の文字、そしておそらくはレーザーで刻印されたと思われる「1017 ALYX 9SM」の文字のみ。

そしてこちらは41ミリのロイヤルオーククロノグラフ（Ref. 26240BA.OO.1320BA.01、200本限定で価格は「ASK」）。

クロノグラフでありながらもタキメーター表示はなく、サブダイヤルも何を計測するのかわからないといった「究極のシンプルさ」を追求したところが面白く（この腕時計で何かを計測する人は実際にはほぼいないと思う）、ベゼルを固定するビスにはあえて「ホワイトゴールド」を使用しています。

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ケース素材は18Kイエローゴールド、防水性能は50メートル、搭載されるムーブメントはCALIBRE 4409。

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オーデマピゲ×1017 アリクス 9SM「ロイヤルオークオフショア」はこんな腕時計

そしてこちらは1017 アリクス 9SMとのコラボレーションによるロイヤルオークオフショアクロノグラフ（Ref. 26238BC.OO.2000BC.01、75本限定、価格は非公開）。

ケースは18Kホワイトゴールド採用の42ミリ、防水性能は100メートル、ムーブメントはCALIBRE 4404。

こちらは「AUDEMARS PIGUET」ではなく「AP」のブランド表記があるのみ、そしてその横にはカレンダーが見られます。

プッシュボタンやリュウズに至るまでもケースや文字盤、ベゼルと同じ素材そして仕上げを持っており、「モノトーン」なだけではなく、その素材感、質感まで統一されているのは特筆すべき部分です（ある意味、ロイヤルオーク・オフショアは異素材の組み合わせを楽しむ腕時計ではあるが、今回は逆説的なアプローチを取っている）。