ベントレー100周年記念、そして1930年にル・マンを走ったレーシングカーへのオマージュ
ベントレーが創立100周年を記念し、「ベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナー(Bentkey Continental GT Number 9 Edition by Mulliner)」を発表。
「マリナー」はベントレーのカスタム車を手がけるパーソナリゼーション部門ですが、そのマリナーによって100台のみがブランドのヘリテージをイメージした仕様へとカスタムされて世に送り出されることに。
なお、ベントレーは100周年に際し、2019年に生産(出荷)する車両にはすべて専用のスペシャルエンブレムが装備される、と公開していますね。
ベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナーはあまりにも特別なベントレー
なお、今回の ベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナー がイメーシしたのはかつてル・マンにて果敢な走りを見せたレーシングカー「Blower(ブロワー)」。
1930年のル・マンに出場した際のカーナンバーは「8」と「9」で、とくに9号車はコースレコードを記録するなど他を圧倒する走りを見せたといいますが(残念ながら途中でリタイヤ)、この画像を見るにフロントグリルには「9」、ボディサイドには「18」のナンバーがあるようです(後にサイドのナンバーが書き換えられたものと思われる)。※ブロワーの画像を検索してみると、フロントグリルのナンバーとボディサイドのナンバーが一致しているものもあり、そうでないものもある
そしてベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナーのフロントグリルには、ル・マンを走ったブロワーと同じ「9」の数字が入っていることがわかりますね。
面白いのは、この「ブロワー」のシートから取り分けられたウッドがダッシュボードに組み込まれていること。
これは透明な樹脂にて固められ、パネルの中に装着されています(一瞬、うなぎの蒲焼のように見えた。たぶん日本人ならそう思う)。
ボディカラーはカンブリアングリーンもしくはベルーガ(ブラック)の二色が設定され、インテリアもそれに呼応した仕上げを持つようです。
ホイールは21インチでボディカラーが配され、カーボンボディキットも装着済み。
ベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナー に搭載されるエンジンは6リッターW12で626馬力を発生し、0-100キロ加速は3.6秒、最高速度は333km/hというスペックを誇ります。
こうやって並べてみると、1930年のブロワーはけっこう大きく、タイヤ直径も現代のベントレーよりも大きいのがちょっと意外。
ベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナーのインテリアも特別仕上げ
インテリアは「カンブリアグリーン」もしくは「ベルーガ(ブラック)」の二色から選択でき、いずれも特別感の強い仕上がり。
センターコンソールのパネルには「1920-1930年代のレーシングカーによく見られた」フィニッシュ、”エンジン・スピン”が用いられているようですね。
ちなみにセンターコンソール上の時計はイギリスのイエーガー製(計器メーカーとしては有名。しかし時計を作っているとは知らなかった)を採用し、調整のためのノブ(18Kゴールドメッキが施される)も装備していますが、これはベントレーと提携関係にあるブライトリング製ではないのも一つの特徴。 ※イエーガーはル・マンを走ったブロワーの計器として採用されていた
ベントレーとブライトリングは提携を解消するかというウワサも一時聞かれたものの、現在もブライトリングのウエブサイト上には「ブライトリング・フォー・ベントレー」の記載があり、よってまだ関係は継続していると考えて良さそう。
となると、この ベントレー・コンチネンタルGT ナンバー9エディション・バイ・マリナー のみが特別だということになり、それだけこのクルマにかけるベントレーの思い入れが伝わってくるところでもありますね。