12台が製造されたポルシェ959試作車のうち最軽量とされる「F9」が中古市場に登場！トランスミッションのテスト用に製造され、その後は一般ユーザーの手に渡る【動画】

｜　かつてポルシェは、その試作車の多くを個人ユーザーに対して販売していたことがある　｜

ポルシェ959の試作車にはすべて固有の役割があり、現存するのはごく数台

さて、1980年代後半を代表するスーパーカーといえば「フェラーリF40とポルシェ959」。

双方とも拮抗するパフォーマンスを持つものの、フェラーリF40は極限まで研ぎ澄まされたピュアさを持ち、一方のポルシェ959はテクノロジーによって武装された近代的な装備を持つという「正反対の」アプローチを持っています。

このポルシェ959「F9」は超軽量仕様

そして今回、ハガティが紹介するのがポルシェ959のプロトタイプ「F9」。

959のプロトタイプは合計12台が製造されたと言われ、いずれもが「寒冷地テスト」「エアコンのテスト」「クラッシュテスト」「最高速テスト」「ハンドリングのテスト」「電装品テスト」などの目的をもって製造されており、当然ながら「壊れるまで」追い込まれることも珍しくはなく、結果的に生き残ったのは3-4台。

もちろん今回の動画にて紹介される「F9」もそのうちの一台ということになりますが、このF9は「最速の959」として知られているのだそう。

なお、このF9が最速の959たる理由は「軽量性」であり、市販モデルの959「スポーツ」が959「コンフォート」に対して100kg軽いのに対し、このF9はなんと200kgも軽量に仕上がっているため。

参考までに、ポルシェ959の生産は292台のみにとどまりますが、そのうち軽量かつパワフル（450馬力から508馬力へと出力が向上している）、そしてスパルタンな「スポーツ」グレードの生産は29台にとどまります。

ポルシェ959「F9」はプロトタイプゆえの荒削りな部分も

なお、このポルシェ959「F9」は「トランスミッションのテスト」のために製造された一台であり、スウェーデンやアルジェリアなど、さまざまな気候の中でトランスミッションの耐久性を測るために使用されたといい、そして関係のない部分については簡素化されているため「荒削りな」部分もある、と紹介されています。

例えば市販モデルの959のテールパイプとは異なる”簡素な”テールパイプや、その他にも形状の異なるウイング、ヘッドライトウォッシャーレス、見るからにハンドメイドといったパーツ群もあるもよう。

ただ、そういったパートは実際の走りには関係なく、実際に走ってみるとその品質は市販モデルとは遜色なく、むしろ軽量性によってその俊敏性が際立つことになるようですね。

そしてこのポルシェ959「F9」については現在中古市場に（価格ASKにて）売りに出されているそうですが、これまでに取引された959のプロトタイプはいずれも非常に高額であったため、このF9についても「目をみはるような金額で」販売されることになるのかもしれません。

ポルシェ959「F9」を紹介する動画はこちら

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参照：Hagerty