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近年の新車は非常に高度化し修理コストが大幅上昇。あわせて保険料も17%高くなるなど負のスパイラルに。なおEVの修理費が高い理由についても究明される

2023/07/13

トヨタ

| 規制強化はクルマのコストアップに繋がり、購入時の負担はもちろん、保険料の高騰、修理費の高額化など消費者にも大きな負担がかかる |

そう考えると一体何が正解なのかがわからなくなってくる

さて、新車の修理費用が高騰し、それに伴って着実に保険金額も高くなっている、との報道。

新車価格が高くなっている理由は資材不足、人件費の高騰による製造コストの上昇に加え、複雑化する構造、規制によって装着せざるを得ない新しいパーツ、年々厳しくなるライバルとの競争に対応するための商品力向上、より高い安全性を確保するための(修理不可能な)エネルギー散逸要素など。

たとえば、ちょっと前だとバンパーをぶつけたら「バンパーだけ」交換すればよかったものの、近年だとパーキングセンサーやレーダー、カメラがそこの付随する場合があり、そのぶんだけパーツ代がかさむということになるわけですね。

米ではクルマのローン不払いに加え「修理費用を払えない」ケースも増加。インフレ等によって予想する修理費用が予想の数倍となる例も
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保険料はこの12ヶ月で17%も上昇

実際のところ、北米にて保険と自動車修理のデータを集計するミッチェル社によると、保険料は5月までの過去12カ月で17%上昇しているといい、同社のパフォーマンス担当ディレクター、ライアン・マンデル氏によれば、「現代のデジタル・アーキテクチャーは非常に進化しており、衝撃を受けた段階で、その地点以外のシステムも破壊されることになります。よって、事故に遭った現代の自動車をその前の状態に戻すことは、これまでの歴史上のどの時点よりも困難であり、今後さらに困難になってゆくでしょう」。

アウディ

ハマーEVのテールランプの価格はひとつ45万円だった・・・!おそらくはこれに限らず、最近のクルマのランプ類は高度化かつ複雑化し、かなり高くなっていそう
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なお、EVの修理代金が非常に高価であると報じられることも多く、現実問題として、追突されたリヴィアンR1Tが42,000ドルの修理見積もりを提示されるなど、EVの修理見積もりが時に過大であることを強調するさまざまな事件が起きているわけですが、今回収集されたデータによれば、EVの平均修理コストは確かに高いものの、ICE(内燃機関搭載)車と比べて著しく高いわけではないということも明らかに。

カナダでもEVの高額な修理費用が話題に。450万円のEVのバッテリー交換費用が250万円、そのほかPHEVのバッテリー交換に220万円を要した例も
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EVの修理費用が「異常に高い」というのは誤った認識?

ミッチェル社のデータによると、(事故に遭った)EVの修理費は、内燃機関搭載車よりも平均して2,400ドル高いものの、事故に巻き込まれた電気自動車の75%は新車価格が4万ドルから11万ドルの高級モデルに分類され、これが「EVの修理費用を高額にしている一因」なのだそう。

さらに踏み込むと、日産リーフなど、より普及価格帯に近いEVの修理費用は、同等クラスの内燃機関搭載車の修理費用より800ドル高いだけで、プレミアム・セグメントになると、EVであろうと内燃機関搭載車であろうと修理費用はほぼ同等になるようですね。※ハイウェイ・ロス・データ研究所の検証によると、ヒョンデ・コナやボルボXC40のように、電気自動車と内燃機関車の両方をラインナップするモデルの場合、EVの修理費がわずか2%高いだけということも示されている

加えてミッチェル社は「衝突事故に巻き込まれた内燃自動車の18%が全損となっているが、EVの全損はわずか6%である」ということも示しており、EVのほうが「深刻な事故であっても、修理される割合が高い」ことについても言及していて、これもやはりEVの修理代金を押し上げている理由なのだと思われます。

テスラ

一方、バッテリーパックの損傷はEVの修理費用を押し上げることは確固たる事実として変わりはなく、よって自動車メーカー各社は、バッテリーパックの交換にかかる経済的負担を最小限に抑える方法を研究しているといい、たとえばBMWであれば、モバッテリーパックにモジュール方式を採用し、衝突センサーによって特定されたバッテリーエレメント「のみ」を交換することができるようにシフトしています。

GMでもディーラーが個々のバッテリーモジュールを個別に交換できる方法を開発中だとされ、フォード・マスタング・マッハEだと、すべてのコンポーネントを新しいバッテリートレイごと簡単に入れ替えることができるとも報じられているので、もう少し先の時代になれば「EVの修理費が高い」というのは昔話になってしまうのかもしれません。

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参照:The New York Times.

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