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米ではクルマのローン不払いに加え「修理費用を払えない」ケースも増加。インフレ等によって予想する修理費用が予想の数倍となる例も

2023/05/06

米ではクルマのローン不払いに加え「修理費用を払えない」ケースも増加。インフレ等によって予想する修理費用が予想の数倍となる例も

| 最近はクルマの価格上昇とともにパーツ価格も値上がりし、かつ人件費も大きく上昇している |

今後、消耗品の多いガソリン車の維持が難しくなる時代がやってくるかもしれない

さて、アメリカでは新車販売価格や中古車販売価格が上がり続け、無理して購入したはいいものの「ローンを払えず」借金のカタにクルマを持ってゆかれる例が増加中だと報じられています。

そして今回話題となっているのが「アメリカのドライバーの過半数が、修理代金を払えず、メンテナンスを先送りにしている」という驚愕の事実です。

トヨタ
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すでにアメリカのドライバーは経済的な限界に近い

今回の統計はファイナンシャル・バズによって取得・集計されたものですが、これによるとアメリカにおける車両所有者の58%が1,000ドル以上の(予期せぬ)修理代を支払う余裕がないだけでなく、車両所有者の大部分が重要なメンテナンスを先送りしていることが明らかに。

さらには1,000ドル以上の修理代金を払うことが難しいドライバーのうち33%は500ドル以上かかる緊急の修理を行うことができず、69%は2000ドル以上の不意の修理代を支払う余裕がないことがわかっています。

加えて、調査対象(1,000人)のうち64%が(その費用を払う余裕が無いので)メンテナンスを先延ばしにしていると回答していますが、先送りしているメンテナンス内容としては主に「オイル交換」「タイヤ交換」「エンジンチェックランプへの対応」「ホイールアライメント」「ブレーキチェック」「ウインドウのクラック」「(エンジンオイル以外の)油脂類の交換」「フィルター交換」といったもの。

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中には緊急ではないものもあり、しかし「放置できない」内容のものも多く、これらを放っておくのは安全上のリスクがあるのかもしれません。

かつ、アメリカでは日常の移動手段としてクルマを利用することが多く、日本とは乗車する頻度や距離がまた異なるのだと思われ、メンテナンスを放置するということは、加速度的に危険が増加しているのだとも考えられます。

ただし幸いなことに、ほとんどのドライバーは、自分のクルマの修理をあまり長く先延ばしにしていないとも回答し、14%のドライバーが1カ月以上修理を先延ばしにしていると答えた一方、43%は2週間未満の先延ばしにとどまり、31%は問題を認識したらすぐに修理する、とも答えています。

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クルマの修理代金も年々高騰

そして今回の統計で明らかになったのが、ユーザーの考える修理代金と、実際の修理代金とに乖離があること。

たとえば、消費者は「トランスミッションの交換にかかるのは2,000ドルくらい」と認識しているにもかかわらず、実際の修理に要するコストは4,000~7,000ドルだとされ、エンジンの交換だと(平均して)3,500ドルの予想のところ、実際の費用負担は4,000~10,000ドル。

こういった乖離は(現在問題になっている)インフレが背景にあるものと思われ、人件費やパーツコストなどすべてが値上がりしており、クルマの価格上昇とともに修理にかかるコストが高くなっているのかも。

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ただ、ぼくが思うのは、今後EVシフトが進むとガソリン車が(EV購入の)下取りに出されることが多くなるものと思われ、中古車市場にはガソリン車が大量に出てくる可能性も。

そして今度は(ガソリン車の新車販売がなされなくなる可能性があるので)ガソリン車のパーツを中古車から取り外してうまく流通させるビジネスが拡大するんじゃないかとも考えています。

しかしながら、そのパーツもいずれは底をつくことになり、もちろん自動車メーカーは新品パーツを10年程度は供給し続けるとは考えるものの、ガソリン車の販売ができなくなればパーツサプライヤーも会社をたたむことになる可能性が高く、そうなるとガソリン車の修理が困難になるかもしれません。

そう考えると急速なEVシフトには様々な(潜在的)問題が存在し、想定外の問題や現象が発生する可能性もありそうですね。

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参照:Financial Buzz

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