| 自動車業界ではいったい何が起きるかわからない |
ただし「かつての不人気車」が将来的な「人気車」に変わる例は少なくない
さて、コロナ禍に入った後にはスーパーカーやハイパーカーの取引相場が大きく上がってしまい、とくにカレラGTやブガッティEB110の価値が上昇したのが記憶に新しいところ。
ただ、その後はいくつかのスーパーカー/ハイパーカーにて相場がやや下がり、とくに近代マクラーレンのハイパーカー相場が崩れてきていることも報じられるものの、そんな中でもカレラGTは高値を維持しており、生産から20年近くを経ようという「時の淘汰」を経て、改めてその価値を証明することになったのかもしれません。
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ポルシェ・カレラGTの「最高取引額」が更新されて200万ドル(約2億3000万円)に!なぜカレラGTはここ最近になって急激に価格を上げたのか
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今回オークションに登場するのは「走行わずか601マイル(約967km)」のポルシェ・カレラGT
そして今回、米中古車売買サイト「ブリング・ア・トレーラー」にてオークション形式にて登場したのが「601マイルしか走っていない」カレラGT。
新車時にはイリノイ州ハイランドパークのポルシェディーラーから最初のオーナーへと引き渡されたそうですが、その後には米国フロリダ州、さらにその後には英国のオーナーへと所有権が移転しています。
このポルシェ・カレラGTのボディカラーはGTシルバーメタリック、そしてインテリアカラーはアスコットブラウンとブラックとのコンビ(けっこう珍しい組み合わせだと思う)。
なお、当時「ブラウン内装」を選ぶ人は少なかったかもしれませんが、現在ポルシェでは「ヘリテージ」を意識したパッケージオプション等にて、明るいブラウンである「コニャック」を推しており、その意味では時代がこのカレラGTに追いついたとも考えることができるのかも。
いずれにせよ、「ポルシェらしい」内外装を持つことには代わりはなく、コレクション価値が非常に高いカレラGTだとも考えられます。
ポルシェ・カレラGTは新車時こそ人気がなかったが
なお、カレラGTは新車販売時には「あまり」人気がなく、1,500台の予定販売台数に対して1,270台しか生産されておらず、結果的にポルシェは「カレラGT用に用意したものの、余ってしまったパーツを活用する形で」918スパイダーを企画したとも言われています。
人気が出なかった理由としては、同時期に発売されたエンツォフェラーリが「セミAT」を採用していたのに対し、カレラGTでは「超重い」クラッチを持つマニュアル・トランスミッションしか用意されていなかったからだと言われ、しかしそれに起因する生産台数の少なさが逆に希少価値を高め、かつ今や絶滅しつつあるマニュアル・トランスミッションを持つということがさらにカレラGTの価値を高めているのは皮肉な事実かもしれません。
ただ、カレラGTの評価を高めた大きな要素は「ほとんどドライバーズエイド(運転支援)の類が装着されないアナログなスポーツカー」であるからだとも考えてよく、もう二度と作ることができないピュアなドライバーズカーであると認識されているからだと思われます。
なお、(走行距離が少ないところから見ても)いずれのオーナーもこのクルマを非常に大切に保管していたと考えて良く、もちろん無事故(ただし運転席側のドアには小さな傷があるらしい)、そして純正ラゲッジセット、カーカバー、バッテリーメンテナー、サービス記録含む各種書類など一式が付属する、とのこと。
このポルシェ・カレラGTを紹介する動画はこちら
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