Image:Lamborghini
| ランボルギーニ・テメラリオは文字通り「新しい時代の、真のランボルギーニ」である |
V10エンジンを失ったとしても、完全自社開発によるV8+PHEVを手に入れる
さて、ランボルギーニは同社の「ハイブリッドスーパーカー」として2台目となるテメラリオを発表していますが、このクルマは今までのベイビーランボルギーニである「ガヤルド」「ウラカン」のようにアウディR8との共通性を持たず、ランボルギーニが独自に開発したスーパーカーです。
これは「近年のランボルギーニが、その成功によって潤沢な資金を得たため」可能になったことですが、その資金の多くはウルスのヒットによりもたらされたのだと考えてよく、ポルシェ同様に「SUVをラインアップに加えることの重要さ」がわかる事例であるのかもしれません。
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ランボルギーニ・テメラリオはこんな車体構造を持っている
上述の通り、このテメラリオは「ゼロベースで」ランボルギーニが開発したクルマであり、「独自に最初から開発した」ため、様々な新しい考え方や技術が盛り込まれています。
加えて、「プラグインハイブリッドパワートレーン搭載」を前提として設計されているため、ガソリンエンジンのみで駆動する場合とは全く異なる車体構造やコンポーネントを持っていて(たとえば、ミドシップマウントされたエンジンまでトルクを伝達するプロペラシャフトが不要である)、ランボルギーニはレヴエルトの発表時からその「新規性」「新世代のコンポーネント」について連続し公開しているわけですね。
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そして今回ランボルギーニが紹介しているのがテメラリオの持つ新しい車体構造「ボディ・イン・ホワイト」。
これは最高の走行性能と快適性を兼ね備え、ハイブリッドパワーユニットによる高負荷に耐えるため、複数の技術を組み合わせ製造されたアルミニウム製スペースフレームを指していますが、このアプローチは、優れた機械的特性と優れた軽量化を両立させています。
Lamborghini Temerario - voyage into space (frame) https://t.co/VlY2UXNIHJ
— Life in the FAST LANE. (@intensive911) February 8, 2025
テメラリオのフレームはすべてアルミニウム製で、強化された高圧鋳造用の新しい高強度合金を初めて使用しており、これに加えて高強度の水圧成形エクストルージョンを取り入れることに。
さらには薄い閉鎖慣性セクションを持つ中空鋳造部品の数を増加させ、内部コアを使用して製造の複雑さを最小限に抑えつつ、重量の最適化を実現したと説明されていますが、テメラリオのハイブリッドパワートレインは、同じパラメーターを持つフラッグシップモデル「ウラカン」に比べて、部品数が50%以上削減されているのだそう(このあたり、PHEV専用設計というメリットが最大限に生かされているのだと思う)。
このほか、テメラリオの車体では溶接回数が大幅に削減され、ウラカンと比較して80%以上少ない溶接ビード長を実現していること、ねじれ剛性を20%以上向上させていること、車両重量の制限を最適化するとともに最高水準の乗員安全性を確保していることについても言及されています。
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