
Image:Xiaomi
| シャオミ SU7が1年後のリセール価値で首位を獲得 |
なぜシャオミはここまで強いのか
2025年上半期の「中国自動車リセール価値調査報告(中国汽車流通協会/CADA発表)」にて、Xiaomi(シャオミ)SU7が純電気自動車(EV)部門でリセールバリュー1位(88.91%)を記録。
これにより、テスラやBYDなどの有力ブランドを抑え、シャオミはEV市場においてリセール価値でも最上位の座を獲得することとなったわけですね。
純電動車部門ランキングTOP15(1年後リセールバリュー)
以下が今回発表された「中国のEVにおける売却時の価格維持率」ですが、全般的に「意外と値崩れしない」という印象です(割引販売が加速していることを考慮するとなおさらである)。
これを見るに、もしかすると中国では「ガソリン車よりもEVのほうがリセールがいい」という逆転現象が起きているのかもしれません。
順位 | ブランド | モデル | リセールバリュー |
1 | シャオミ | SU7 | 88.91% |
2 | Aito | M9 | 84.45% |
3 | Li Auto | MEGA | 79.58% |
4 | テスラ | Model X | 77.81% |
5 | テスラ | Model 3 | 76.04% |
6 | Zeekr | 009 | 75.90% |
7 | 五菱 | Mini EV | 72.89% |
8 | BYD | Seagull | 72.74% |
9 | スマート | #1 | 71.72% |
10 | Baojun | Yep | 71.49% |
※出典:中国汽車流通協会(CADA)

Image:Xiaomi
PHEV(プラグインハイブリッド)部門ではAitoが1位
参考までに、プラグインハイブリッド車(PHEV)およびレンジエクステンダー車両(EREV)の部門では、Aito M9が1年後リセールバリュー85.23%を記録し首位を獲得。
ポルシェ・カイエンEハイブリッドやタンク700などの高級モデルを上回る結果となっています(高価格モデルの値落ちが大きいのは、中国であっても他の国や地域同様であるようだ)。

なぜシャオミ SU7は高リセールを維持できるのか?
この結果の背景には、以下のような要因が考えられます。
- デザイン性と性能のバランス:スポーティかつ近未来的なスタイルと優れたスペック
- シャオミブランドの影響力:スマホで築いた信頼がEV市場にも反映(つまり中国では、やはりクルマはスマートフォンの延長だと捉えられている)
- 長い納車待ちリスト:現在も33~42週間待ちの状態が続いており、中古市場の需要が沸騰
とくに「すぐ乗りたいが納車が遅い」という層にとって、中古車市場でほとんど値崩れしないSU7は非常に魅力的な選択肢となっていて、「買う時に高くとも、売るときにも高いから問題はない」という心理も働いているようですね。

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YU7の登場でリセール価値はどう変わる?
なお、このSU7を上回る価格維持率を記録するであろうEVが「YU7」。
2024年7月6日に納車が始まった新型クロスオーバーは、今後大規模な販売が見込まれており、同様に高いリセールバリューを維持する可能性が高いと見られています。
現時点で生産能力は2025年分まで完売状態だとされるので、SU7と同様に供給不足がリセール価値を後押しする構図となりそうですね。
Secret's out: The zero-gravity seats in Xiaomi YU7 have become my go-to recharge spot pic.twitter.com/kYAuCk8zTI
— Xu Fei (@XuFei_Xiaomi) July 10, 2025
まとめ
- シャオミ SU7はリセールバリュー88.91%でEV部門トップ
- テスラ、BYDを上回る高評価
- ブランド力と供給不足が中古価格を下支え
- 新型YU7も高リセールが期待されるモデル
シャオミは、EV市場において販売台数・人気・資産価値の全てを兼ね備えたブランドへと急成長しており、テスラのみならず、BYDなど中国の自動車メーカーとっても「最大のライバル」となる可能性も。
これからの動きにも注目ですね。
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参照:CarnewsChina