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マクラーレンが275億円の赤字を計上、165億円ぶんのF1マシンなどヘリテージコレクションを売却したとの報道。まだまだ回復までの道のりは険しそう

投稿日:2022/12/05 更新日:

マクラーレン・アルトゥーラ

| なんとかアルトゥーラを発売せねばならない状況ではあったが、そのための資金確保に困難が生じる |

マクラーレンにとっては、様々な悪状況が重なったとしかいいようがない

さて、マクラーレンはハイブリッドスーパースポーツ「アルトゥーラ」を発売し、現在日本でも試乗キャンペーンを大々的に行っている最中ですが、その発売までには何度かの遅延があり、その遅延にかかるコストを吸収するために「所有している、過去のレーシングカーなどヘリテージコレクション(約165億円相当)を売却せざるを得なくなった」との報道。

なお、これはマクラーレンが投資家向けに行った第3四半期の決算発表で説明がなされたもので、どのような車両が売却の対象となったかなど、詳細については語られなかったものの、売却先はバーレーンの政府系ファンド、Mumtalakat Holding Co.だとされています。

マクラーレン・アルトゥーラ
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アルトゥーラ発売の遅れは「技術的なアップグレードの必要性」

なお、アルトゥーラは過去3度の「発売の遅れ」を経験していますが、これらの理由は主にチップ不足、そして「ある技術的なアップグレードの必要性」だと言われています。

そしてこれらを解決するため、もしくは乗り切るために資金が必要になり、そこでマクラーレンの筆頭株主であるMumtalakat Holding Co.へとヘリテージコレクションを売却し、かわりに1億ポンドの資金を得ることになったようですね。

ちなみに過去行われた延期としては、コロナウイルスの流行当初の発売延期、その次はソフトウェアサプライヤーの問題による2021年5月の延期、さらに半導体チップの供給制限による2021年12月の延期があり、しかしこれはマクラーレンのみに限ったことではなく、多くの自動車メーカーが直面している問題です。

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しかしながらマクラーレンにとってより状況を悪くしたことは、コロナウイルスのパンデミックによって急速に業績が悪化し、本社を売却しなければならないほどの窮状に陥っていたことで、つまりは「ギリギリ」の状態(もしくはそれよりもピンチ)だったのかもしれず、アルトゥーラを発売できなければ投じた資金を回収できない、しかしこれ以上アルトゥーラの開発を継続するための資金もない、という状態だったのかもしれません。

今後、さらなるコレクション売却の可能性も

上述のとおり、マクラーレンがどのコレクションを売却したかは不明ではあるものの、2021年の年次報告書では54台のF1マシンとレーシングカーを保有していることを公表していますが、2020年には「これらコレクションを売却して資金を確保しようとしたものの、コレクションの多くは抵当に入っていて売却できない」と報じられたことも。

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よって売却できたのは「抵当に入っていない」F1マシンやレーシングカーであったのか、そもそも抵当権を持っていたのがMumtalakat Holding Co.という可能性もありそうです。

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マクラーレン

自動車メーカーが時折、コレクションの車両を売却することは珍しいことではありませんが、マクラーレンは第3四半期の決算説明会にて「グループの資本増強について全株主と積極的に協議中」と述べており、さらなる資金を求めていることに変わりはなさそう。

実際、マクラーレンは2022年の最初の9カ月間で2億300万ポンド(275億円)の損失を計上しており、今後もさらなるコレクション売却の可能性は否定できないかもしれません。

ただ、アルトゥーラは非常に素晴らしいクルマであり、このデリバリーが順調に進み、(開発コストはかかるものの)ウワサされるSUVの発売ができれば、また新たなる可能性が開かれるものと思われます。

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参照:Bloomberg

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