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BMW「M専用スポーツカーについて明確なアイデアがある」。これまで否定されてきたM製スーパースポーツがついに実現?

2019/09/18

| それが「スーパーカー」なのか「ハイパーカー」なのかは今のところ謎 |

もう10年以上も前からウワサの出ている「BMW M専売スポーツカー」。
もとはというと、この「M専売スポーツカー」は1978年発売の”M1”が元祖だと考えてよく、しかしその後のMモデルはずっと「BMWの既存車種をベースとしたクルマ」。
そしてBMWは10年以上も前に「M1オマージュ・コンセプト」を発表し、それが「M1後継モデルの登場、もしくはM専売モデルの発売か」と騒がれたわけですね。

その後も度々M専売スーパースポーツの話が出ており、ここ数年に関しては「マクラーレンがM専売スポーツカーを作る」という話が濃厚に。

実際のところ、マクラーレンはカーボンファイバー専門工場を新設し、ここでの生産能力は「マクラーレンのみの生産計画を上回る」もので、つまり当初から他社の生産を請け負うことを想定した工場だと考えることもできます。
そしてマクラーレンとBMWは「浅からぬ仲」で、というのもあの「マクラーレンF1」に搭載されたのはBMW M部門性のV12エンジンだから。

結局M専用スポーツカーはBMW自社製に?

しかしながらこの計画も実現する気配はなく、それでもたびたびBMW内部からは「Mだけのスーパーカーを作りたい・・・」という声が役員レベルからも上がっていたわけですね。

とくにライバルたるメルセデスAMGは「GT」「GT 4ドアクーペ」を専売モデルとて発売し、AMG GT R、AMG GT R Proがニュルブルクリンクのラップタイムランキング上位に割り込むにあたってその想いはより強いものとなっていったのかもしれません(さらにAMGはハイパーカー、”ONE”もリリースする)。

そして今回、BMW M部門のボス、マーカス・フラッシュ氏が語ったのは「我々は新しいクルマについて、いくつかの、そして明確なプランがある」。

同氏はこの詳細については固く口を閉ざしているものの、これまでの発言に比較すると明確な動きがあったのは間違いなく、おそらくはウワサわれている「BMWヴィジョンMネクスト」の市販が決定したのでは、とも考えられます。

なお、このヴィジョンMネクストが市販されるにしても、おそらくは「ハイブリッド」。

BMW Mは、かつてハイブリッドを嫌っていて、M3やM4にも(重いから)ハイブリッドを使用する予定はないと語っていますが、最近ではハイブリッドを積極的に採用する方向性も見せており、実際に新型M3はハイブリッッド採用との情報も。

これについては、「重量の割に、期待するパフォーマンスが得られない」とされていたハイブリッドシステムの効率が向上して「ハイブリッド化することで早く走れる可能性が出てきたこと」や、規制によって「ハイパフォーマンスなガソリンエンジンの開発が難しくなり、将来的に、ガソリンエンジンのみでは高い運動性能を実現できなくなる可能性が高いこと」があるのかもしれません。

それに加え、おそらくは未来の見えない「i」ブランドを段階的に縮小し、i8の後継モデルと「M専売モデル」とを統合し、ハイパフォーマンスなエレクトリックモデルを投入することで、BMWのエレクトリック化における将来性を示すという線もありそう。

ちなみに、BMWは「iブランドとMブランドとは相いれず、iブランドは環境配慮、Mブランドはスポーツ性能を追求する」としており、これまでは頑なに「i8のMモデル」「i8のハイパフォーマンス化」を拒んでいます(i8のエンジンを強化し、CO2排出量を増やすと、i8やiブランドの存在意義がひっくりかえる)。

ただ、これもここにきて何らかの変化があったと思われ、Mブランド、iブランドともに今後は(自動車を取り巻く環境の変化と共に)方向性の調整を強いられることになりそうですね。

ちなみにこの「M専売スポーツカー」のほかにBMWは「ハイパーカー」についても興味を示しており、上述のマーカス・フラッシュ氏はAMG ONEのようなハイパーカーについて「ワクワクするアイデアだ」とも。
ただしBMWがハイパーカーをリリースする、というのはいくらなんでも飛躍(期待)しすぎなのかもしれません。

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