| BMW MはメルセデスAMGの独走を許す気はない |
BMW「M」がMブランド専売モデルを発売するのでは、という報道。
これは新型BMW X3 M、そしてX4 Mのローンチイベントの際に、M部門のボスであるマークス・フラッシュ氏が語ったもので、「将来的に発売されるいくつかのMモデルは、既存モデルをパフォーマンスアップさせたものではなく、独自の設計を持つ可能性がある」とのこと。
M専売モデルのウワサは過去にも何度か登場
なお、マークス・フラッシュ氏は現在「M部門オリジナルモデル」をリリースする可能性については「模索中」だとしてそれ以上の明言は避けたようですが、希望としては「ハイパーカー」を作りたいようですね。
ライバルとも言えるメルセデス「AMG」がすでにAMG GTやGT 4ドアクーペをリリースしており、さらにはAMG ONEを発売するという状況において「黙っちゃおれん」ということなのかもしれず、それらのように「制約に縛られず」設計をしてみたいという思いがあるのだと思われます。
しかしBMW Mには「既存モデルとは異なる」レイアウトを持つスポーツカーを開発するだけの土壌がない
ただ、BMW MとメルセデスAMGとが異なるのは、メルセデスAMGはF1に参戦しているものの、BMW Mが参戦するレースはニュルブルクリンク24時間やDTMで、つまりは市販車をベースにしたカテゴリ。※フォーミュラEにも参戦しているが、今のところこれは市販車との接点はほとんどないと考えて良さそう
かつ、「M」部門とレースに参加する「BMW Motorsport」とはまた別部門のようで、あくまでも「M」はモータースポーツというよりは「ハイパフォーマンスロードカー」を開発する部門であるという印象。
よって「M」が独自のクルマを開発するにしてもAMG ONEのように「モータースポーツ由来の技術」、とくに市販車とは根本的に異なるパッケージングや技術を採用しようにもその「ベース」がない、ということになりそうです。
よって、もしM部門が独自の市販車を開発するとなると、まずは次世代の「M2」や「M3」「M4」を「M主導で」開発し、そこから2シリーズ、3/4シリーズを派生させるという、現在とは逆の手法から始めるのが良いのかもしれませんね。
実際にメルセデスAMGはこれに近い手法を取っていて、新型GクラスのフロントサスペンションはAMGの開発となり、CLSもAMG GT 4ドアと共同開発がなされ、次期SLも次期AMG GTと(AMG主導で)共同開発されることになる、と言われます。