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さよならBMW M2。規制のため、欧州では今年いっぱいで販売終了。他地域での販売は継続されるも購入は急いだほうが良さそうだ

2020/06/09

| なお新型M2の発売は2022年だと伝えられる |

BMWが「欧州におけるM2の販売が年内で終了」と公式にコメント。

これはちょっと前から出ていたウワサを認める形でBMW M部門のスポークパーソン、アンドレア・シュワブ氏が語ったもの。

理由としてはお察しの通り「環境規制によってやむなく」というものであり、これにて欧州ではM2、M3、M4は「購入できなくなった」ということになりますね。

なお、この規制に対応するため、M2をハイブリッド化し延命するという計画もあったようですが、今回の発表を見るに、「その案はボツになった」模様。

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欧州以外ではまだ購入が可能

そして「まだ救われた」のは、欧州以外ではM2が継続販売されること。

しかしながらM2の人気は特に欧州において高いと伝えられていたので、欧州での販売が終了すると当然ながらM2の販売台数は激減。

そうなった際には「割に合わないので」という判断にて全世界でのM2の販売が終了する可能性もあり、購入する予定があるのだったら「急いだほうがいい」のかもしれません。

なお、この環境規制には各メーカーとも非常に悩まされており、BMWはすでにM3とM4を欧州で販売終了としているほか、V12エンジンも余命後数ヶ月だと伝えられています。

BMW
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加えてBMWは非常にドライな会社であり、環境規制に適合していたとしても「販売不振であればバッサリとそのモデルを切る」ことが多く、つい最近もi8が生産終了となったばかり。

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BMWはやはりエレクトリック化に余念がない

BMWはいちはやく「i」ブランドを立ち上げてエレクトリック化そしてEVに取り組んだ自動車メーカーではあるものの、そのぶん現実の厳しさ(つまり売れない)に直面し、iブランドにおいては当初の計画から大幅に内容を修正せざるを得なくなったということも。

そしてその将来に対する見込みも悲観的になり、フォルクスワーゲンやアウディが「2025年にエレクトリック化された車両の販売比率を50%」と主張しているのに対し、BMWは「2025年でもせいぜい20%くらい・・・」と消極的に。

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こういった発言を見るに、BMWはいったんエレクトリック化の手を緩めるように思えたわけですが、影ではこっそりとハイブリッド技術を磨いていたようで、直近でフェイスリフトが発表された5シリーズと6シリーズGTには新世代のマイルドハイブリッド/ハイブリッドを搭載し、6シリーズGTにおいては「全車エレクトリック化」。

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つまりBMWは「ガソリンエンジンオンリー」をどんどん縮小しているということになり、今後はMモデルに至ってもマイルドハイブリッドはもちろん、プラグインハイブリッド化される可能性が非常に高そうですね。

なお、BMWによれば現時点のバッテリー技術はM部門の要求するレベルにないとも語っており、よって新型M3やM4は「マイルドハイブリッド化されることはあっても」PHEV化されることはなさそう。

ただし、フルモデルチェンジ版と言われる新型M2が発売される頃には、なんらかの進歩があり、より(出力全体における)ハイブリッド比率が高くなるのかもしれません。

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