| 現時点ではもっともユーティリティの高いPHEVかもしれない |
トヨタがかねてより予告していた「RAV4 PHV」を発表。
これはRAV4の最上位モデルという位置づけで、ガソリンエンジン+ハイブリッドによりシステム合計出力306PS、0-100km/h加速6.0秒、EV走行95km、ハイブリッド走行を活用すればなんと1,300kmもの航続距離を達成できることが特徴です。
ちなみに北米では先行発売されていて、現地での名称は「RAV4 プライム」。
この「プライム」というグレード名はトヨタが北米市場にてプラグインハイブリッド(PHEV)に与えている名称で、よってプリウスPHVも北米では「プリウス・プライム」と名乗っています。
EVモードの走行可能距離は世界最長クラス
RAV4 PHVのベースとなるのは「RAV4ハイブリッド」。
これにハイパワーモーター、大容量リチウムイオンバッテリーをインストールし、搭載されるガソリンエンジンは2.5リッター4気筒(177PS/RAV4ハイブリッドと同じ)。
RAV4 PHVの駆動方式には4WDが採用され、これはRAV4ハイブリッド同様の「E-four(4WD)」。
ガソリンエンジン(とフロントモーター/182PS)は前輪を駆動し、リアにマウントされたモーター(54PS)が後輪を駆動するという方式ですね。
ちなみに(PHEVではない)RAV4ハイブリッドは「ガソリンエンジン174PS、フロントモーター120PS、リアモーター54PS」という最高出力を持ちますが、これらすべてが同時に「ピークパワー」を放出するわけではなく、そのためシステム合計での最高出力は219PS。
これはおそらく「消費電力」を考慮してモーターの出力を意図的に抑えているのだと思われるものの、RAV4 PHVではバッテリー容量の拡大にあわせ、この制限を「開放」しているのかもしれません(RAV4ハイブリッドの出力合計値は最大で351PSになる)。
車体デザインについては「RAV4 PHEV専用」となり、最上位モデルらしい先進性、スポーティーさを演出。
フロントグリル、ロアモール、19インチアルミホイール(切削仕上げ)は「専用」デザインとなり、ボディカラーには専用色”エモーショナルレッドII”を設定。
「BLACK TONE」グレードではボディ下部とルーフ、ドアミラーが”アティテュードブラックマイカ”にペイントされ、都会的な雰囲気を演出します。
バッテリーパックはこんな感じで室内のフロア下に格納。
SUVならではの収納方法ということになりますが(セダンだとフロアに格納すると室内空間を圧迫し、トランクにバッテリーを収めてもやはり同じ)、これによってRAV4の美点でもあるラゲッジスペースを犠牲にしていないようですね。
その他の特徴としては、HVモード走行時にモーターの積極活用によってガソリンエンジンの回転数を抑え、これによりエンジンノイズを低減した、とのこと。
さらにはEVモード走行多用を考慮し、防音や遮音対策を(通常のRAV4よりも)高め、ダッシュボードやフロアに対しても吸音材の使用範囲を拡大し、ショックアブソーバーの摩擦特性・減衰力特性を見直すことでコーナリング時の操縦安定性や乗り心地を改善したとも述べており、「最上位モデルにふさわしい」クルマに仕上げたことも特筆すべき点ですね。
インテリアにおいてはレッドステッチ(インストルメントパネル、ドアトリム、シート、ステアリングホイール、シフトブーツ、センターコンソール)採用、「BLACK TONE」「G"Z”」グレードにはキルティングとレッドリボンによる加飾が施され、上品さと力強さを演出した、と紹介されています。
RAV4 PHEVは災害時にも活躍
なお、RAV4 PHEVはエンジンを始動させていない状態でも「電源」として活用でき、停電時などに外部へと電源を供給可能。
エンジンを活用すれば「3日分程度」の生活が可能な電力を提供できるとアナウンスされており、イザというときに(走破性だけではなく)強みを発揮する、頼もしいクルマだと言えそう。
充電に関しては付属の淵源ケーブルを利用しコンセントに差し込むことで充電ができ(AC100Vからも充電できるようだ)、スマートフォン経由にて「リモート空調システム」を起動させ、乗車前に車内を快適温度に保てるのも大きな魅力でもありますね。
価格については「G」で469万円、「G"Z”」では499万円、「BALCK TONE」だと539万円に設定されています。
VIA:TOYOTA