| 日本に入ってくるBMW M3は「コンペティション」のみ、そしてコンペティションのパワーにはマニュアル・トランスミッションが耐えることができないようだ |
さて、欧州では納車が開始され、続々レビューが登場しているG80世代の新型BMW M3。
今回は最もベーシックなグレード、そしてマニュアル・トランスミッション搭載のM3がアウトバーンにて時速290km/hを記録する動画が公開されています。
なお、日本で販売されるM3は上位グレードの「M3コンペティション(1324万円)」と「M3コンペティション トラックパッケージ(1436万円)」の2タイプ(ともに510馬力)ですが、欧州では473馬力の”無印”M3がラインナップされているわけですね。
”無印”M3でも十分な戦闘力を発揮
そして今回の動画においては、ベースモデルのM3でも十分な戦闘力を持つことが証明されたということになりますが、ついにM3もこの領域に到達したということに。
ちなみに、6速マニュアル・トランスミッションが用意されるM3は”無印”のみですが、これは「500馬力を超える」M3コンペティションのパワーとトルクにマニュアル・トランスミッションが耐えることができないからだとアナウンスされています。
なお、BMWはもともとマニュアル・トランスミッションに対しては早い段階から「見切り」をつけていて、E36時代ではクラッチレスMT「SMG」を導入。
その後もDCT、現在のZF製8速をメインに据えるといった流れでマニュアル・トランスミッションに対しては冷遇を重ね、とくに現在のZF製オートマティック・トランスミッションに対しては非常に大きな評価を与えています。
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一方、どれくらいMTに冷たいかというと、「MT用シフトノブ」が1990年代から全く進歩していないように見え(もしかするとその前からかも)、つまりは「シフトノブにすらもうお金をかけたくない」という意思がここに現れていると考えて良さそう。※ポルシェはマニュアル・トランスミッション車のシフトノブについても、それぞれの世代の内装にマッチするように進化させている
そして、そういった状態のBMWなので、マニュアル・トランスミッションそのものにコストを投じていたとは考えにくく、よって「現在のマニュアル・トランスミッションが設計された当時に想定されていなかったような大トルクのエンジンには対応できない」という状況が発生するのだと思われます。
その意味では、「販売不振うんぬんよりも別の理由で」マニュアル・トランスミッションが無くなってしまうということになりますが、これから発表されるであろう新型M2についても、ベースモデルではマニュアルを維持しつつ、「M2”コンペティション”はトランスミッションが耐えることができない」という理由にて、ZF製のATのみとなってしまうのかもしれません。
BMW M3がアウトバーンにて時速290km/hを記録する動画はこちら
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参照:AutoTopNL