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BMWがSUV向けの新型ガソリンエンジンを開発中と報じられる。なぜBMWは他社が電動化に向かう中でガソリンエンジンにこだわるのか

2023/03/12

BMW

| BMWはトヨタ同様、EVオンリーの未来に異議を唱える自動車メーカーのひとつであるが |

それでも次世代EV「ノイエクラッセ」の開発などエレクトリック化にも進んで対応する姿勢を見せている

さて、現在の自動車メーカーでは電動化に対する考え方が大きく分かれており、代表的なところだとメルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンは「電動化一筋」、そしてトヨタとBMWだと「ガソリンエンジンも今後しばらくは生き残ると考え、ガソリン車にも注力」。

さらに電動化に集中するメーカーやグループであってもその方向性に相違があり、メルセデス・ベンツは「高級EVに特化」、しかしステランティスは中国製の安価な(普及価格帯の)EVと戦う姿勢を見せています。

メルセデス・ベンツ
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ガソリンエンジン存続派でも対応が分かれる

そしてガソリンエンジンが生き残ると主張するトヨタとBMWとの間でも方針が大きく異なっていて、たとえばトヨタは「電動化においてはハイブリッドに集中すべきであり、EVへの全面的シフトは正解ではない」。

トヨタ・プリウス
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一方のBMWはガソリンエンジンの開発を継続しつつも「ハイブリッドではなくピュアエレクトリックカーの開発にも同じくらい、もしくはそれ以上に注力し、2025年には次世代EVシリーズを発売する」。

BMW
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ただしBMWは少し前から「新型ガソリンエンジンをいくつか開発中」だとも伝えられており、今後ますます厳しくなる環境規制に対してガソリンエンジンにて挑む姿勢を見せています。

BMW 4シリーズ グランクーペ
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BMWは小排気量エンジンに興味はないと伝えられているが

そして今回報じられているのが、「BMWが2027年に新しいガソリンエンジンとその搭載車をリリースする計画を持っている」という話。

これは同社関係者からのコメントだとされ、新しいガソリンエンジンシリーズは、米国製のX3やX5などの車両で構成されるXシリーズのラインナップに搭載される予定だとされますが、(BMWの)オリバー・ツィプセCEOが「内燃機関の全面的な禁止について、自動車産業の成長を阻害する可能性がある」と語ったとおり、BMWの考え方を世に示すものだとも考えられます。

BMW

この考え方は、トヨタ同様にビジネスの観点からは理にかなっているものの、この慎重なアプローチは環境保護主義者の間では評判が良くはなく、ただしガソリンエンジン愛好者からすると歓迎すべきものであることもまた事実。

ただ、今回BMWがどういったエンジンを開発しているのかはわかりませんが、ちょっと前に出た報道だと6気筒と8気筒エンジンを開発中だと報じられており、これらに加えて3気筒や4気筒エンジンを開発しているのかもしれません(ノイエクラッセにもガソリンエンジンを積んだハイブリッドモデルを設定する可能性があると言われている)。

参考までに、BMWと同じグループにあるミニ、そしてロールス・ロイスはガソリンエンジンを捨ててピュアエレクトリック化路線を歩むという姿勢を明確に見せており、同じグループであっても戦略が異なるのは面白いところでもありますね。

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参照:BMWBlog

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