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メルセデス・ベンツEQSがフェイスリフトにてまさかの「ガソリン車風」へと先祖返り。やはり斬新すぎるルックスはアッパーセグメントの客層に受けなかったのか

メルセデス・ベンツEQSがフェイスリフトにてまさかの「ガソリン車風」へと先祖返り。やはり斬新すぎるルックスはアッパーセグメントの客層に受けなかったのか
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| 消費者に受け入れられず「先祖返り」「普通になった」例は珍しくはない |

しかしチャレンジなくしては前に進めず、メルセデス・ベンツが当初のEQSで行った挑戦は称賛されるべきである

さて、つい先日「新車登録から1年でその中古価格が半分になる」という事実が話題となったメルセデス・ベンツEQS。

そして今回、そのEQSがフェイスリフトを受けることになり、「ガソリン車っぽいルックスになった」と話題に。

なお、このフェイスリフトでの(外観上の)変更はフロントのみに限定されており、つまりメルセデス・ベンツはどうしてもこの部分を変更したかったということになりそうです。

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新型メルセデス・ベンツEQSはこう変わった

そこでこの新型メルセデス・ベンツEQSを見てみると、フロントグリルがなんと「ガソリン車のSクラス」風へと変更され、しかしよく見るとこのスラットは「疑似的に」再現されているもよう。

ちなみにこちらはフェイスリフト前のEQSですが、大きく雰囲気が変わったということがわかります。

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そして特筆すべきはフロントフード上に立体にてスリーポインテッドスターが用いられていることで、これは「ちょっとでも空気抵抗を減らしたい」EVとしては異例のことと言えそうです。

加えて、フロントグリル(に相当する部分)からスリーポインテッドスターが消失していることも「いっそうガソリン版Sクラスに近くなった」と思わせる部分なのかもしれませんね。

ちなみにガソリンエンジン版Sクラスはこう。

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そのほかの変更点として、AMGラインのフロントバンパーが標準装備となり、インテリアだとBピラーに内蔵されるエアベントにクロームのアクセントが追加されたこと、シートピローにコントラストステッチとナッパレザーのパイピングが施されていること、後部座席の背もたれのクッションが5ミリ厚くなったこと、そして(走行用)バッテリーが104.8kWhから118.0kWhへと容量アップしたこと、回生ブレーキ用ソフトウエアの容量がアップしたこと。

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なぜメルセデス・ベンツはEQSのスタイリングを「逆行」させたのか?

そこで気になるのが「なぜメルセデス・ベンツは、EVであるEQSのルックスをガソリン車に近づけたのか」。

これにはいくつかの理由があるかと考えられますが、おそらくはEQSをもっとSクラスらしく見せたかったのだと思われます。

EQSの中古価格は上述の通り「1年で半分」となるようですが(つまり売却価格はもっと安い)、それはひとえに人気がないからで、人気がないのは「Sという名にふさわしくない」という評価が関連しているのかもしれません(ただ、EQEの価格も同様に大きく下がっているところを見ると、値が下がるもっとも大きな理由は”電気自動車だから”だと思われる)。

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実際のところ、今回のEQSのフェイスリフトにおいては「ガソリン版のSクラスに似せよう」としていることが明白となっていますが、メルセデス・ベンツはほかのEQSモデルにおいても「独自のデザインをやめ、ガソリンモデルと共通する」デザインへと寄せる意向を持っているといい、つまりはBMWが採用する戦略に近い方針へとシフトするのかも(i5と5シリーズ、i7と7シリーズの基本デザイン、そして車体は共通である)。

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ただ、メルセデス・ベンツの場合は(EQE、EQSにおいて)EV専用のプラットフォームを使用しているため、ガソリン版に似せるにも限界があり、よって似せるにしても今回のように「部分的」となってしまうのは仕方がありませんが、一方でガソリンエンジンを搭載するメルセデス・ベンツのリア(テールランプの処理)についてはモデルチェンジもしくはフェスリフトの際にEQシリーズに近づけられているところは興味深く、今後のメルセデス・ベンツにおけるデザイン戦略には注目が集まるところです。

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