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ポルシェ911、ボクスター/ケイマンを「ハイブリッド化」する会社が登場。その費用は830万円、+350馬力

2018/10/24

| ポルシェ911をPHEV化する企業が登場 |

カリフォルニア拠点のスタートアップ企業、「Vonnen」がポルシェ911をPHEVへとコンバートするプログラムを発表。
これは約830万円ほど(もちろんベースとなるポルシェ911は別)を支払ってバッテリーを911のフロントトランクへと設置し、モーターをエンジンと変速機との間に「MGU(モーター・ジェネレーター・ユニット)」として設置する、というもの。

これによって+350馬力を得られるとしていますが、考えようによっては「350馬力の対価としては、830万円は安いのかもしれない」と考えたりします(それでもこの費用を払ってまで911をプラグインハイブリッド化する人はいないと思う)。

ボクスター、ケイマンにも装着が可能

なお、このコンバージョンキットを装着できるのは2012年〜2016年式の911、そして同世代のボクスターとケイマン。

駆動方式についての制限はないものの、4WDだとトルク分配に問題が生じる可能性があり、「装着できない」かもしれません。

ただ、ピュアEV化ではなく既存のガソリンエンジンを残したままPHEV化するというのはかなり珍しく、というのもガソリンエンジンにハイブリッドシステムをプラスするのは「そのまま重量が増える」ことになり、となるとサスペンションやブレーキはもちろん、トランスミッションにも負担がかかるため、「一筋縄ではゆかない」ということになります。

一企業がこの問題を解決するのはかなり難しく、メカニズム的問題に加えて車両制御といった電子的問題両方から取り組む必要があり、しかしそういった問題を抱えるくらいなら「ガソリンエンジンを捨ててEV化したほうがよほど楽」ということになりそう。

なお、現在ではいくつか「エンジンをモーターに置き換え、ガソリン車をピュアエレクトリック化するプロジェクトが見られ、実際に911をEV化した例も。

複雑な制御を持つ現代の車よりも、構造が簡単なクラシックカーの方が実は「EV化が楽」なのかもしれませんね。

ジャガーは公式にて「E-TypeをEV化する」計画を発表しており、これはエンジンをそのままバッテリーに置き換えることで前後重量配分の変化をもたらさずにEVへとコンバートできる、としています。

さらにシボレー・コルベットをEV化する企業も登場していますが、その価格はなんと8000万円ほど。

よく未来を舞台にした映画にて、「クルマを乗り換えるお金がない人が、昔のガソリン車をEVにコンバートして乗っている」様子がときどき見られますが、現実としては「EVに換装するよりも、クルマを買い換えた方がよっぽど安い」というのが今のところの現状であるようです。

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