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ポルシェCEO「911の電動化はあと10年はない。少なともピュアエレクトリックは」。電動化によって911の「リアエンジン」レイアウトが消失することを懸念

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ポルシェ911

| 911はピュアエレクトリック化によってその魂を失う? |

さて、ポルシェのオリバー・ブルーメCEOが「2030年まではポルシェの911の電動化はない。少なくともフルエレクトリックは」とコメント。

これは非常に意味深な内容でもあり、2030年まで911はフルエレクトリック化されず、しかしハイブリッド化の可能性はないことはないというふうに受け取ることが可能です。

ポルシェは911のエレクトリック化に対しては二転三転

なお、ポルシェが明確に、そして最初に911のエレクトリック化に言及したのは現行992型の911が登場する直前。

この際にオリバー・ブルーメCEOが「992世代のフェイスリフト時にはハイブリッド盤が追加される」と明言しています。

ただ、そこからちょっと雲行きが怪しくなり、ポルシェの開発担当者含めて911のエレクトリック化に対してちょっと消極的とも取れる発言が増えてきたわけですね。

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なぜポルシェはエレクトリック化に際して態度を変化?

なお、こういった方向性の変化にはいくつかの要因があると考えられ、最も大きなものはバッテリー技術。

992登場以前の段階では、992がフェイスリフトを迎えるであろう2022年あたりには十分にバッテリー密度が高まっているという予想だったのだと思われますが、現時点ではポルシェの満足できるレベルに達していないものと思われます。

加えてソリッドステートバッテリーの実用化も程遠く、現時点では軽量さが命であるスポーツカーには「到底積むことが出来ないレベルの」バッテリーしか存在しないためにハイブリッド化が難しいのかもしれません(もともと車体サイズに余裕があり、重量が重くともそこまで問題とならないセダンやSUVであれば、現在のバッテリーでも有効に活用できる)。

ポルシェはガソリンエンジンを生き残らせる方法を模索中

そしてもうひとつの要因が「合成燃料」。

ポルシェは科学的に合成した燃料を開発しており、これを使用すれば現行のガソリンエンジン搭載車であっても「EVなみにクリーン」な環境性能を実現できると述べています。

よって、これが開発できれば911をガソリンエンジンのまま存続させることができるため、いま無理やりエレクトリック化する必要はないと考えているのかもしれません(これが実現できなければ911をエレクトリック化するしかないとは思う)。

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ポルシェの電動化は順調に進行中

このほか、現在ポルシェは相当な速度でエレクトリック化を進めており、初のEVとして発売したタイカンのセールスも好調。

加えて親会社のフォルクスワーゲンでも「ID.3」の販売が順調に伸びており、グループとしてもCAFE規制に適応できるレベルにまで来ており(2020年はややオーバー)、であればポルシェの「核」である911をエレクトリック化してブランド価値を損なうリスクを冒さなくてもいいと判断した可能性もありそうです。

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なにより911は電動化にて失うものがあまりに多い

そして今回、オリバー・ブルーメCEOが述べたのは「911のコアバリューは”リアエンジン”にあるが、エレクトリック化することで、ほかのEVと同じ”フロアにバッテリー、アクスルにモーター”というレイアウトとなり、その存在意義を失ってしまう」ということ。

911を911たらしめているのはその水平対向6気筒エンジンだけではなく、リアエンジンというレイアウトにもあるということですね。

ただ、同氏は「911の”ハイブリッド”については開発を進めている」ともコメントしており、こちらについてはこれまでにいくつか報道されたように、様々な可能性を検討しているものと思われます。

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参照: Autoblog

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JUN

興味の範囲が広く、猫、小説、映画、音楽、腕時計、クルマなど。 酒、タバコ、ギャンブルは一切しません(ある意味では自分の人生そのものがギャンブル)。 いま欲しいクルマはアルピーヌA110。

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