超軽量スパルタン！964世代のポルシェ911を初代911のレーシングカー風にカスタムしたポルシェ911カレラ「クラシック RSR」が登場

｜　製作したのはポルシェのスペシャリスト、DPモータースポーツ　｜

ポルシェ911のレストモッドブームは、DPモータースポーツのようなレーシングファクトリーに「予想外の利益」をもたらしたのかもしれない

さて、シンガー・ヴィークル・デザインが開拓した「ポルシェ911のレストモッド」という市場に現在多くのライバルがなだれ込んでいる状態ですが、それらライバルも単なるシンガーの「おこぼれ頂戴」「二番煎じ」ではなく、しっかりと独自性を持って活動している様子も見られます。

中には先進性をアピールしたり、シンプルさをアピールしたり、価格訴求力を強めたりといったものもありますが、今回紹介するDPレーシングは「究極の運動性能を目指した」という方向性を持っています。

DPモータースポーツ「クラシックRSR」はこんなクルマ

このポルシェ911のレストモッドは「クラシックRSR」と命名されており、ベースとなるのは964世代の911ではあるものの、その外観は（例によって）初代911風へとバックデートされています。

パトリック・ツィマーマン率いるDPモータースポーツは、911のレストモッドについて後発の部類には入るものの、ポルシェを使用してモータースポーツへ参戦してきたという歴史を活用してほかのショップにはできない（モータースポーツ直結の）機能的なカスタムを行っており、その運動性能については折り紙付き。

まず、このポルシェ911クラシックRSRのボディパネルはカーボンファイバーとケブラーとの混成による軽量なハンドメイド品へと置き換えられており、前後バンパーだけではなくフロントフード、フロントフェンダー、ドア、ルーフにまで及ぶというので、ピラー以外のパネルは基本的に置き換えられていると考えていいのかもしれません。

ボディカラーはシックなベージュのようなカーキ色のようなカラー（ストーングレー）で、こちらも落ち着いたバーガンディレッドのストライプと「Carrera」文字がボディサイドに入ります。

搭載されるエンジンは最高出力320馬力、最大トルク380Nmを発生し、スタンダードモデルより約70馬力のパワーアップを果たしていますが、これは排気量を3.8リッターに拡大し、軽量ステンレススチール製の専用エキゾーストシステムを装着することによって成し遂げられた、と紹介されています。

そのパワーを適切に処理するため、前後フェンダーは大きく張り出しており、そこに収まるのはフロント15×9、リア15×11というとんでもない太さを持つフックス製鍛造ホイール（ディスク面はボディカラー同色とマットブラック、リムはシルバー）。

タイヤはフロント225/50、リア285/40のミシュランTB5、サスペンションはKW製が装着されることに。

ポルシェ911 クラシックRSRにはDPモータースポーツならではの装備も

そしてDPモータースポーツらしさがもっともよく現れているのがこのインテリア。

カーペットは軽量化のために剥がされてロールケージは車体に直接溶接され、フルバケットシートにアルカンターラ巻きのディープコーンステアリングホイール（イエローのセンターマーク入り）が装着済み。

ペダル類はアルミ製へ（高さが揃えられている）、そして助手席にはフットレスト、タコメーターはグレーという使用を持っています。

トランスミッションはおそらくシーケンシャル、そしてドアインナーパネルも新しく作り直されているようですね（アウターと一体式のようにも見える）。

なお、ウインドウは昇降しないので「スライド」仕様。

ナンバープレートが装着されているので公道走行も可能なだとは思われますが、あまりにスパルタンなクルマであり、ふだん乗るにはかなりな気合が要求されるのは間違いないかと思います。

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参照：DP Motorsport