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ポルシェの2022年の納車台数は309,884台(前年比+3%)!カイエンが大きく伸びてトップセラーに、911とパナメーラがが伸びタイカンと718ボクスター/ケイマンが減少

2023/01/14

ポルシェ

| 2022年はポルシェにとってかなり厳しい年となったようだ |

現在でも納車には様々な影響が出ており、コロナ、そしてウクライナ情勢に苦しめられる

さて、自動車メーカー各社が業績を公開する中、ポルシェも2022年の販売状況を発表し、2022年(1-12月)には合計309,884台を納車して2021年を3%上回ったとアナウンス。

この3%というのは(前年を上回ったにせよ)近年のポルシェにしてはあまり大きな数字ではなく、2022年はポルシェに取って相当に厳しかったのかもしれません(無理やり前年比をクリアするように辻褄を合わせた数字のように思える)。

実際のところ、ポルシェAGのセールス&マーケティング担当執行役員であるデトレフ・フォン・プラテン氏は、2022年の業績を振り返り「ウクライナ戦争、サプライチェーンの中断、進行中の半導体危機による多くの課題が、この1年を形作り、私たちに試練を与えました。しかし私はポルシェの全チームを誇りに思います。このような厳しい環境の中で、私達はこれまで以上に多くのお客様にポルシェを所有するという夢を叶えることができたのですから」とコメントしており、様々な外部要因がポルシェを苦しめたということもわかります。

地域別のポルシェの販売はこうなっている

そこで地域別の販売を見てみると、欧州地域においてポルシェは2022年に62,685台を納車しており、これは前年を7%上回る数字です。

地元ドイツでは3%増となる29,512人の顧客への納車を行っており、北米だと前年と同レベルの79,260台を収めることに(年初に発生したロジスティクスと供給の問題を考慮すると、特に好調な業績だとポルシェは述べている)。

ポルシェにとって最大の市場である中国では、93,286台(2%減)にとどまっており、このわずかな落ち込みは、主にコロナウイルスのパンデミックの影響によるものだとされ、感染の波、コロナウイルスに関連した閉鎖、物流の課題が納車に影響を及ぼしたとコメントしています。

そのほかの地域および新興市場の販売地域では納車台数が13%増加するなど引き続き好調に推移しており、日本では2.6%増の7,193台。

ちなみにですが、現在ポルシェにおいてはスポーツカー(911、718ボクスター/718ケイマン)の納期が長くなっており、いくつかのオプションが装着できないなどの(おそらくはウクライナ情勢の)影響が出ており、スポーツカー比率が他市場に比較して高いと言われる日本ではこの影響をダイレクトに受けてしまったのかもしれません。

ポルシェ718ケイマン

ポルシェのモデル別販売はこうなっている

そしてモデル別の販売を見てみると、やはり最も売れたのはカイエン(95,604台、+13%)で、これはポルシェの総販売台数に占めるおよそ1/3。

2位はマカンの86,724台(-2%)、3位は911の40,410台(+5%)、そしてタイカンの34,801台(-16%)、パナメーラの34,142台(+16%)、718ボクスター/ケイマンの18,203台という並びとなっていますが、クロスツーリスモのデリバリーが本格化したはずのタイカンが伸び悩んでいるのはちょっと意外で、これが「おおよそ、ポルシェのEVを欲しがっている人に行き渡ってしまって頭打ちになった」結果なのか、それとも「やはりウクライナ事情によって生産できなかった」のかはここではわからず。

なお、今の時点では「納車台数」が速報値として公開されたのみで利益については公開されておらず、しかし株式を公開した今、株主が最も関心があるのは利益なのだと思われます。

ただ、2022年はドル高に見舞われており、そしてポルシェにとってアメリカは2番めに大きな市場なので、この恩恵を受けているとすれば、その利益は2021年比で大きく伸びているのかもしれませんね。

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参照:Porsche

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