| 残念ながら、諸事情によってマルティニなどいくつかのスポンサーロゴが反映されない |
デカールなので「後で剥がしたり」変更ができるのは大きな魅力
さて、ポルシェはかつてのダカールラリーを走った911と959にインスパイアされた「911ダカール」を限定発売していますが、その一つの目玉は「ロスマンズっぽい」カラーリングが再現される「ラリーデザインパッケージ」。
これ(4,377,000円のオプション)を選ぶと、ポルシェとしては初の「ツートンカラー」へと塗り分けられ、それをベースに各種ストライプやレターなどがラッピングにて再現されることとなります。
ちなみに918スパイダーでも「ザルツブルグ」「マルティニ」等のリバリーが用意されていたものの、それらは「ステッカー」でしかなかったので、911ダカールのグラフィックが「塗り分け」にて再現されるのはかなり特別なことなのかもしれません。
参考までにですが、フェラーリやランボルギーニなどのイタリアンスーパーカーのストライプは(メーカーに発注した場合)「塗装」にて仕上げられるものの、ポルシェなどドイツ勢については「ステッカー」を使用する場合がほとんどで、かつマスタングやカマロなどのアメ車も「ステッカー」。
これはひとえにコストの問題だと考えて良さそうですが、やはり塗装にて再現したほうが見栄えがよく、よって最近ではフォードがステッカーの他に「ペイント仕上げ」のストライプ(200万円くらい)を導入したりといった例もあり、ポルシェも今回「目の越えたオーナー向けに」塗装によるグラフィックの表現を取り入れたのかもしれません。
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ポルシェは別途「デカール」にてラリー仕様へと(911ダカールを)仕上げる方法も提供している
ただ、ポルシェはダカール発表時から「塗り分けではなく、デカールにてラリーっぽさを演出する」オプションも用意しており、こちらを選択すると「あとで剥がせる」ため、オーナーの気が変わった際にも容易に仕様を変更することが可能です。
加えて、ラリーデザインパッケージだとボディカラーや各部のパーツのカラー、内装色などに制限があり、しかしデカールを選択するとそういった制約からも開放されるものと思われ、かなりハードルの低い「グラフィック系オプション」と言っていいかもしれません。
デカールセット「ラリー1971」
そしてまずはデカールセット「ラリー1971」。
これは(ほかのデカールも同じですが)イースト・アフリカン・サファリ・ラリーに出場した911からインスピレーションを得たもので、「デカール」だけにペイントを行うラリーデザインパッケージに比較すると価格は大幅に安くなって693,000円。
これはもちろん1971年当時のラリーカーをイメージしておりこの年のサファリマシン同様、ボンネット、フロントウィング、ドアに施されるブラックデカールをメインに再現しています。
さらにこのオプションでは、その年のラリーで上位に入賞した911のゼッケン番号「19」がドアに貼られているのも大きな特徴。※ポーランド人ドライバーのソビエスワフ・ザサダとマリアン・ビエンのドライブにて5位に入賞している
デカールセット「ラリー1974」
この「1974年のラリーを走ったポルシェ911をイメージした」デカールキットの価格も693,000円に設定され、フェンダートップにブラックのライン、そしてウエストライン直下に幅広のブルーのストライプが入ります。
ラリー1971同様にシェルとビルシュタインのスポンサーロゴが入りますが、諸事情により「Kuhne&NagelとNakufreight」のロゴがなく、そのスペースには「PORSCHE」文字が入ります。※ラリーデザインパッケージでも「ロスマンズ(Rothmans)」ロゴが表示されていない
デカールセット「ラリー1978」
そして最後は1978年のラリーカーをイメージしたもので、言うまでもなくこのカラーリングは「マルティニ」ではあるものの、やはりマルティニ(MARTINI)のロゴはなく、そのカラーの再現のみにとどまっています(マルティニロゴはあとで自作しカッティングシートで作成して貼ることもできる)。
マルティニロゴ以外は1978年のデザインにかなり忠実な仕様を持ち、2位に入賞したヴィック・プレストン・ジュニアがドライブした車両のゼッケンである、「14」が再現される他、ホワイトのホイール、レーステックス製インテリアもセットになって990,000円という(他に比較して)高価な設定を持っています。
ただ、今回これらの詳細が公開されたものの、現在日本のコンフィギュレーター上では「既に生産時期が制限されているため、オプションは選択されません」という注釈がなされており、現在選べない状態となっているのはちょっと残念なところですね。
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参照:Porsche