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【動画】フェラーリの新型HV試作車がまたまた目撃!フェラーリがHV投入を急ぐ理由、そしてこの新型車には購入制限が一切ないと考えるその理由

| フェラーリはCO2排出量規制対応のため、1台でも多くのハイブリッドを売らねばならない |

さて、このところ頻繁に目撃されるフェラーリの新型ハイブリッドスポーツ。

フェラーリは量産ハイブリッドとしてSF90ストラダーレを発売したところではあるものの、こちらは価格5350万円からという高額モデルです。

ただ、フェラーリが「ハイブリッドを発売する」目的はフェラーリ全体のCO2削減にあるものと思われ、よってフェラーリはもっと求めやすい価格帯で、つまり「より台数を販売できる」モデルの開発を急務と捉えているのかもしれません。

フェラーリSF90ストラダーレ
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現在、スポーツカーにとってはどんどん厳しい状況に

現在、欧州にて自動車メーカー、とくにスポーツカーメーカーを苦しめるのがCAFE規制。

これは「そのメーカーで販売するクルマすべてのCO2排出量の平均値をこれくらいに抑えるように」という規制ですが、当然ながらフェラーリは現在のままではこの規制に対応はできず、(規制に対応できなくても販売は継続できるが)多額の罰金を支払うことになります。※2017年あたりから罰金を支払っていると報じられている

そしてその罰金を回避するにはCO2排出量の小さい車を作るしかなく、これによって販売する車両全体のCO2排出量平均値を下げようということになるのだと思われます。

そこで疑問となるのが、そもそも「ハイブリッドは(CO2排出量低減に)どのくらいの効果があるのか」。

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もうガソリンエンジンは生き残れない

参考までにですが、フェラーリF8トリブートのCO2排出量は複合にて296g/km。

現在欧州で敷かれている規制では、”自動車メーカーは2021年に販売するクルマのCO2排出量平均値を95g/kmに収めよ”とありますが、この数値はガソリン車だとまず達成が難しく、1.5リッターエンジン搭載のマツダ・ロードスターでも138g/kmという数字なので、排気量を小さくしたとしても「95g」はとうてい達成できないレベルということがわかります。

そして、ここで登場するのがハイブリッドということになり、たとえばポルシェ・カイエンEハイブリッドのCO2排出量は58g/kmなので劇的に数値が改善されており、ここが「自動車メーカーが好き嫌いに関わらず、ハイブリッドを投入しようとしている理由」。

たとえば、上述の通りフェラーリF8トリブートのCO2排出量は296g/kmで、仮に(現在の)フェラーリ全体でのCO2排出量平均が270g/kmだと仮定します。

そしてフェラーリSF90ストラダーレ、そして新型ハイブリッドモデルのC2排出量平均が70g/kmと仮定します。※SF90ストラダーレについては、まだ数値が出ていない

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そして「ガソリンエンジン車とハイブリッド車との販売比率が半々」であったとすれば、単純計算でフェラーリのCO2平均排出量は170g/kmとなり、罰金を大きく引き下げることができるわけですね(罰金の額は、”どれくらい”基準値を超えているかによって異なってくる。もちろん超越の範囲は低ければ低いほどいい)。

フェラーリの場合、おそらくどうやっても(短期的には)CO2排出量平均を95g/kmに収めることは出来ず、よって「ちょっとでもCO2排出量平均を減らして、罰金を縮小させる」ことがハイブリッドモデル投入の理由だと思われ、しかしここには「V12エンジンを存続させるため」という思惑も含まれそう。

つまりV12エンジン搭載モデルの存続はフェラーリにとってブランディング上不可欠であり、そのためには罰金を払うことを覚悟で(CO2排出量の大きな)V12エンジン搭載モデルを販売し、しかしその罰金の額をちょっとでも減らしてくれるのが「ハイブリッドモデル」。

なお、フェラーリSF90ストラダーレは「フェラーリ史上最高のパフォーマンスを誇る」にもかかわらず販売台数に制限や条件がなく、つまりは誰でも購入することができるフェラーリ。

この意図を読み解くと、SF90ストラダーレを大量に販売することでフェラーリのCO2排出量平均を引き下げるということになるのだと思われ(そのために台数の制限を設けない)、これを拡大解釈するならば、新しく発売されるであろう新型ハイブリッドについても、購入制限は一切設けず、とにかく台数を捌くことに注力するのかもしれません。※ただし経験の浅いハイブリッドモデルを大量に売ると、その後のトラブルがちょっと怖い

参考フェラーリが豪にてSF90ストラダーレの価格を発表。約6429万円、現地ではアヴェンタドールSロードスターと同じくらい。そして「購入制限は設けていない。誰でも買える」

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参照: Varryx / YouTube

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