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フェラーリCEOの年収は7億4300万円!株主総会が開催され「2024年まで受注がいっぱい」「ガソリン車をあと何台か発売する」「それでもエレクトリック化推進」と発表

2023/04/20

フェラーリ

| V12エンジン搭載モデル以外をエレクトリック化することで、V12モデルの価値がいっそう高まる |

時代がどう変わろうともフェラーリの成長は揺るぎない

さて、フェラーリの会長、ジョン・エルカーン氏が株主総会にて語ったところによると、「富裕層のフェラーリに対する関心は引き続き高く、2024年分までに達する受注を受けている」。

とくに296GTB/296GTS、そしてプロサングエに対する需要が非常に強いとされていますが、つまるところ納車待ちの列が長くなり続けており、そして先日発表されたローマ・スパイダーによってさらに受注が増加することになるのかもしれません。

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フェラーリは2023年から2026年に15モデルの新型車を発表

なお、フェラーリはすでに発表済みの中期計画において、2023年から2026年にかけて15モデルを発表するとしていますが(今回の株主総会でもこれが強調されている)、この中にはプロサングエも(昨年の発表ではあるものの)含まれるものと思われ、そしてローマ・スパイダーも発表されたところなので、あと13車種の発表が控えているということに。

そしてこの13車種の中にはフェラーリ初のEV(しかもハイパーカー)も含まれると考えてよく、しかし今回の株主総会では「数台のガソリン車の発売もある」ことに言及されています。※おそらくこのガソリン車とはV12エンジン搭載車を指しているものと思われる

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これはおそらく、先日EUが「合成燃料を動力源とする限り、2035年以降も燃焼式エンジンを搭載する自動車の生産を認める」としたことに関連しているものと思われますが、欧州においては合成燃料の使用が必須になるものの、この「合成燃料で動くエンジン」はガソリンも使用可能だと言われているので(合成燃料そのものがガソリンとの互換性を持っている)、欧州以外では”ガソリン車”として販売することが可能となるわけですね。

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ポルシェ
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もちろん欧州市場のオーナーは高価な合成燃料を使用せねばならず、しかしフェラーリオーナーが合成燃料のコストを気にするとは思えないので(加えてコレクションとして保管し、走らせない人もいる)、たとえ欧州市場で販売する内燃機関搭載車に使用する燃料が(合成燃料に)制限されたとしても、それはまったく問題ないのかも。

つまりフェラーリとしては内燃機関(ガソリン)搭載車を開発し、そして発売することを正当化する一つの(そして大きな)理由を獲得したのだと考えていますが、実際のところフェラーリCEO、ベネデット・ビーニャ氏は「燃焼式エンジンにはまだまだ多くの可能性があり、より高いエネルギー効率とe-fuel(合成燃料)のおかげで、パートナーとともに、CO2排出量の減少に有意義に貢献するソリューションを開発することが可能になった」とコメントしており、(EUの決定はフェラーリの方針に影響しないと語っていたものの)今後の展開にいくばくかの変化が生じたことも伺わせます。

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Ferrari
フェラーリはEUのエンジン車延命(販売禁止撤回)を受け「我々は自由を得たのです。顧客にとっての選択肢が拡がり、内燃機関、HV、EVといった3つのパワートレインを提供します」

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フェラーリも「カーボンニュートラル」を目指す

ただ、フェラーリは2030年までにカーボンニュートラルを達成する計画を持っているといい、今回の株主総会においてはマラネロの工場に燃料電池工場と太陽光発電システムを新設したほか、鋳造工場での新しいフィルターの採用、エンジン試験工程での熱分散回収など、この目標に向けて大きく前進したことも紹介されており、フェラーリは、これらの取り組みによって自動車1台あたりの(生産)エネルギー消費量を約5%削減できたとも報告しています。

加えて、「産業と革新」を推進するにあたり「厳選されたパートナーシップ」を活用する一方、「エレクトリックモーター、バッテリーパック、インバーターなどの」中核部品の開発と生産は社内にて行うと述べており、これは以前にアナウンスされた「新しい自社工場」にて生産されることになるのかもしれません。

フェラーリ
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なお、今回の株主総会では、ベネデット・ビーニャCEOの報酬についても承認がなされ、その額は(株式ベースの長期インセンティブ約100万ユーロが含まれて)なんと500万ユーロ(現在の為替レートにて約7億4300万円)。

ただ、フェラーリの現在の業績、そして電動化を進めるに際して同氏が発揮したリーダーシップを考慮すると、この額でも「少なすぎる」のかもしれません。

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参照:Reuters

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