>ランボルギーニ ■新型車・スパイフォト・ウワサなど

ランボルギーニが「ル・マン・ハイパーカー」最後のティーザー動画を公開。しかし折悪しくその全容がリークされ外装デザインが明らかに

2023/07/13

ランボルギーニが「ル・マン・ハイパーカー」最後のティーザー動画を公開。しかし折悪しくその全容がリークされ外装デザインが明らかに

| ランボルギーニは「限られた」制約の中で最大限にランボルギーニらしいデザインを行ってきた |

前後の「Y」ランプ、ヘキサゴンなどランボルギーニらしいディティールを装備

さて、ランボルギーニがグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにてお披露目することになる”ル・マン・ハイパーカー”のティーザー動画を自身のツイッターやインスタグラムなどのSNS上にて一挙公開。

これまでは横方向の「Y字」をモチーフにしたフロントしか明かされていなかったものの、今回の動画では(ランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラコルセの)イメージカラーであるグリーンを身にまとうボディ、そしてシャークフィンやリアウイング、さらにはヘッドライトと呼応したデザインを持つテールランプといった要素が判明しています。

ランボルギーニが7月13日にル・マン「ハイパーカー」を公開。2024年にWECへと参戦、フェラーリやポルシェ、BMW、トヨタらと激しい戦いを繰り広げることに
ランボルギーニが7月13日にル・マン「ハイパーカー」を公開。2024年にWECへと参戦、フェラーリやポルシェ、BMW、トヨタらと激しい戦いを繰り広げることに

| 2024年にル・マンへと参戦予定のBMW、アルピーヌはすでにハイパーカーを公開済み | 2024年のル・マン24時間レースは「どのチームを応援していいかわからない」くらいの活況に さて、ランボルギ ...

続きを見る

しかし発表直前にランボルギーニのル・マン・ハイパーカーがリーク

ただし、ほぼ時を同じくしてこのランボルギーニのル・マン・ハイパーカーの画像がリークされており、画像からは「ほぼ」その全容が明らかに。

なお、このハイパーカーはランボルギーニにとって「初」のル・マン24時間レース参戦用レーシングカーで、2024年からル・マンにあわせてFIA世界耐久選手権とIMSAハイパーカー/GTPクラスに参戦する予定です。

そしてこのランボルギーニによるハイパーカーは、「FIA世界耐久選手権」と「IMSAハイパーカー/GTPクラス」の両方に参戦するためにLMDh規定に準拠していますが、これによって特定のサプライヤー4つ(オレカ、リジェ、ダラーラ、マルチマチック)の中から使用するシャシーを選ばなくてはならなくなり、ランボルギーニがパートナーとして選んだのは(おどろくべきことにダラーラではなく)リジェ。

1 (3)

ポルシェがル・マン開催に合わせレーシングカー「963」のカラーリングを公開、その7色の意味を語る。いずれも過去のポルシェの成功と密接に結びついているようだ【動画】
参考ポルシェがル・マン開催に合わせレーシングカー「963」のカラーリングを公開、その7色の意味を語る。いずれも過去のポルシェの成功と密接に結びついているようだ【動画】

| ポルシェはこれまでに様々なパートナー、そしてスポンサーとともにモータースポーツを戦ってきた | ポルシェが20回目のル・マン総合優勝を狙うに際し、これほどふさわしいカラーリングもないだろう さて、 ...

続きを見る

このLMDh規定を利用するメリットは「欧州(FIA世界耐久選手権)」と「北米(IMSAハイパーカー/GTPクラス)」という2つの大陸で行われるレースに同じ車両で参戦できることで、加えて既存シャシーを使用するためローコストでの参戦が可能となります。

つまりは、本来は別々のレギュレーションを持ち、乗り入れがなかったため、今までは「FIA世界耐久選手権専用」「IMSAハイパーカー/GTPクラス専用」のレーシングカーはそれぞれ別のモノであり、「欧州でしか戦えない(欧州にしか宣伝効果が波及しない)」「北米でしか戦えない」ために開発費用を吸収することが難しかったわけですね。

ただ、LMDh規定の導入によって「両方」で戦えるようになったことで、自動車メーカーとしては、欧州市場と北米市場という大きな市場両方にてその存在感をアピールできるようになるため、多くの自動車メーカーがこのLMDh規定を使用してル・マンへの参戦を図っています。

1 (2)

アルピーヌがはやくも2024年のル・マン「ハイパーカークラス」で戦うA424_βを公開!来年はランボルギーニ、BMWも参戦して一層アツくなりそうだ
参考アルピーヌがはやくも2024年のル・マン「ハイパーカークラス」で戦うA424_βを公開!来年はランボルギーニ、BMWも参戦して一層アツくなりそうだ

| アルピーヌはモータースポーツとの関わりを強める意向を持つようだ | 使用するシャシーはオレカ製、搭載されるエンジンはV6シングルターボ さて、アルピーヌが(気の早い話ですが)2024年のル・マン2 ...

続きを見る

しかしながら、上述のとおり、このLMDh規定にはシャシーの構造的制約があり、さらにはボッシュ製の67HPを発生するエレクトリックモーター、そしてウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングが提供するハイブリッドシステム(リアアクスルに取り付け)を搭載する必要があるなどパワートレーン面での制約も受け、逆に自由なのは「ガソリンエンジンとボディ形状」。

ただしボディ形状もシャシーにある程度依存するので完全に自由というわけには行かず、各メーカーとしての個性を最大限に発揮することは難しい、というのが実情です。

1 (1)

今回リークされた画像を見るに、ランボルギーニはそういった制約の中でも最大限の効果を求めてデザインを行ったと考えてよく、ほかのライバルたちの多くが丸みのあるデザインを採用する中で「シャープでエッジーな」ボディ形状を取り入れており、ランボルギーニが好んで用いる「Y」「ヘキサゴン」といった要素も見られます。

現時点ではスペックにつき限定的な情報しかなく、搭載されるエンジンは680馬力を発生するV8ツインターボということくらいしかわかりませんが、このエンジンはスクアドラ・コルセ初のレース専用エンジンであり、そしてやはりV8ツインターボを積むと言われるウラカン後継モデルにもそのノウハウが共有されることになるのかもしれません。

1 (4)

あわせて読みたい、ランボルギーニ関連投稿

ランボルギーニがル・マン用レーシングカーのスペックとティーザー画像を公開!681馬力のV8ツインターボ搭載、ハイブリッドに車体重量1,030kg
ランボルギーニがル・マン用レーシングカーのスペックとティーザー画像を公開!680馬力のV8ツインターボ搭載、ハイブリッドに車体重量1,030kg

| ただし、このランボルギーニ製レーシングカーの名はまだ公開されていない | ランボルギーニは2024年から「はじめて」ル・マン24時間レースに参戦の予定 さて、ランボルギーニはル・マン24時間レース ...

続きを見る

ランボルギーニが元F1ドライバー、ロマン・グロージャンをファクトリードライバーとして起用!2024年のル・マン24時間レース参戦に備える
ランボルギーニが元F1ドライバー、ロマン・グロージャンをファクトリードライバーとして起用!2024年のル・マン24時間レース参戦に備える

| ランボルギーニはフェラーリやポルシェらの1年遅れ、2024年からル・マン24時間レースに参戦予定 | すでに参戦体制は整い、あとはドライバーラインアップの完成を待つばかり ランボルギーニのモーター ...

続きを見る

ランボルギーニ
ランボルギーニは今後モータースポーツと密接な関わりを持つ?「ル・マン用レーシングカーは市販のスーパースポーツ戦略と大きく関連することになるだろう」

| おそらく「密接に結びつく」部分はエレクトリック技術、そしてそれに関連するプロモーションの部分だと思われる | ランボルギーニは今後モータースポーツを「技術の検証の場」としても活用 さて、ランボルギ ...

続きを見る

参照:Lamborghini(Twitter), The Supercar Blog

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->ランボルギーニ, ■新型車・スパイフォト・ウワサなど
-, , , , , ,