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米経済誌がホンダS2000の2024年復活を報じる!「シビック・タイプRのエンジン搭載、外観は初代風、アルミとカーボンを使用して重量1360kgに収まる」

2020/12/03

新型ホンダS2000が登場?

| まだまだ開発にGOサインは出ていないものの、発売に向けてなんらかの動きはあるようだ |

ホンダが2024年にS2000を復活させる可能性がある、との報道。

これは「ホンダに近い関係筋」がForbesに対して語ったもので、現在「ホンダは新型S2000の実現可能性を調査中」だとされています。

初代ホンダS2000は1998年に「ホンダ50周年」記念車として発売され、その後2009年まで販売されていますが、今に至るまで後継モデルは存在せず、多くのファンが発売を熱望している状況です。

ホンダS2000はマイナーチェンジで「マイルド」に

なお、初期型ホンダS2000(AP1)は”高回転重視型エンジン”を搭載しあまりにスパルタンな性格を持っていたため、後期型(AP2)では”トルク重視エンジン”へと改められるという異例のマイナーチェンジがなされたクルマ。

もともとオープンモデルとして設計されており、剛性を確保する目的にて「ハイXボーンフレーム」を採用したり、軽量化のためにボンネットとトランクをアルミ化したり、モデルライフ中には可変レシオを持つステアリング(VGS)が追加されるなど、様々なトピックを持っています。

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S2000のルーツ、SSMコンセプトのデザインはピニンファリーナ

S2000のデザインについて、当時発売されていた他ホンダ車、そしてその後のホンダ車とはデザイン的共通性がほとんどなく、というのもS2000のルーツとなる「SSM(スポーツスタディモデル)コンセプト」がピニンファリーナのデザインだとされているため。

ホンダSSMコンセプトは全長3985ミリ、全幅1695ミリ、全高1130ミリ、つまり「5ナンバーサイズ」に収まるサイズを持ち、しかし実際にデビューしたS2000は全長4135ミリ、全幅1750ミリ、全高1285ミリという3ナンバーサイズとなっています。

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ホンダは「70周年記念」でもS2000を復活させなかった

なお、ホンダは2018年の「70周年記念」、そして「S2000登場20周年」の節目にS2000後継モデルを発売するのではという噂があったものの、実際にそういったサプライズもなく、スルーされたのはちょっと寂しく思ったところでもありますね。

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ただしホンダのアクセサリー部門、ホンダアクセスは2020年の東京オートサロンにて「S2000を20年目にマイナーチェンジさせた」というコンセプトにて、バンパー含むエアロパーツ、そしてサスペンションや内装パーツを発売したことも。※これを装着した車両は「S2000 20thプロトタイプ」と称されている

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S2000は現在「1000万円」を超えて取引される個体も

S2000の人気は年々上昇しており、ここ最近販売された個体では、程度の良いものだと1000万円オーバーというケースも存在。

そして今後もこの傾向は続くものと思われます。

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新型ホンダS2000はどんなクルマに?

そこでこのS2000の後継モデルですが、現時点では新型S2000の開発に「GOサインが出た」わけではなく、よってその詳細も明らかにはなっていないものの、今回ウワサされるのは「登場するのであれば2024年」「デザインは初代S2000を踏襲」「アルミとカーボンを使用して車体重量は1360kg程度に収まる」「シビック・タイプRの2リッターターボエンジンを採用」という内容。

時期的に2024年というのは開発期間を考えるに「妥当」なのかもしれず、というのもホンダは現在FR用プラットフォームを持たない状態で、これを今から新規に開発する必要があるため(ただ、今のホンダにそんな余力があるとは思えない。かといって純血主義の強いホンダが他社との共同にてS2000を開発するとも思えない)。

デザインというところだと、2世代目のNSXの販売がいまひとつ奮わないというところから、「初代とかけ離れたデザインを採用するのはマズい」と考えたのかも。

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車体重量については、先代が1240kgくらいであったことを考えるとけっこう重くなってしまうものの、北米市場を重視するとやはりサイズが大きくなると思われ、かつターボエンジン搭載、さらに現代の基準を満たす安全性能と環境性能を与えるとなると、「この程度の重量増加に収まるのはまだいい方」だとも考えられます。

そしてシビック・タイプRのエンジン搭載が実現すれば「これ以上ないほど刺激的なモデル」となるのは間違いなく、嬉しい限りではありますが、エンジンを「縦置き」としたFRを新しくつくることはホンダにとって相当な手間がかかるということになり、ただでさえコスト増加に苦しむホンダが「本当に新型S2000を発売するのか」「S2000を発売するにしても、どこまでやるのか」はちょっと疑問。

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ホンダはスポーツカーが売れるとは思っていない

なお、ホンダはかつて「スポーツ」イメージが強い自動車メーカーではあったものの、オデッセイがヒットし、その後はステップワゴン、さらにフィット、そしてN-BOXといった感じで売れ筋が変化しており(どんどん小さい車に、そして単価の低いクルマにシフトしており、これも利益減少の理由の一つ)、一定の段階でスポーツカーには興味を示さなくなっています。

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実際のところNSXについては成功といえず、その他のスポーツカーであるS660については、発売当初こそ大きな話題になり、当時は納車待ちが発生したために「増産しないのか」という質問を受け、しかしホンダは「いや、スポーツカーの人気は一過性であり、すぐに売れなくなるから増産の必要はない」とコメントしたことも(実際にその通りになった)。

さらに「F1撤退」を決めたことからも、ホンダはモータースポーツに対しても興味を示さない(価値を見いださない)会社になってしまったということも判断できます。

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ホンダがS2000を復活させる意図は?

そこで「じゃあなんでホンダはS2000復活を検討しているのか」ということですが、これについては全くの謎。

世界中のファン、そしてディーラーからS2000待望論が年々強くなっていることも一因かもしれず、しかし「どうせスポーツカーは売れないから」と考えるホンダがその声に応えようとしたのだとは考えにくく、ホンダが動いた理由としては「トヨタなど他社の動向」が関係しているのかも。

トヨタはたびたび報道されるように「販売、利益とも好調」となっていますが、その影には「GRブランド」や「スープラ」の登場があるんじゃないか、とぼくは考えています。

もちろん、これが直接の利益に貢献しているかどうかは微妙で(むしろ赤字かも)、しかしこういった活動を行ったり、そしてスープラを復活させることで「トヨタは変わった」「トヨタはファンの期待に応えてくれる」「豊田章男社長は熱い情熱を持ったクルマ人である」というイメージを広く与え、人々の持っていた”トヨタは、品質は高いが面白くないクルマを作る会社”という印象を大きく変えたのかもしれません(もしスープラを復活させず、プリウスなどエコカーばかりを作っていたら、今のトヨタはなかっただろうとも思う)。

そしてホンダは、シビック・タイプRがファンから強い支持を受け、それが「ホンダにとって数少ない明るい話題で、さらにある意味では最大のニュース」となっている現状も鑑みて、「F1でもスーパーカー(NSX)でもなく、身近なスポーツカー(つまり今回話題となっているS2000)復活はホンダを再生させる鍵になるかもしれない」と考えたんじゃないかと推測しています。

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参照: Forbes

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