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トヨタが米国にEV生産工場を建設との報道!現在グローバルで2.4万台にとどまるEV生産を数年後には「100万台」に拡大する計画

2023/02/28

トヨタ

| いかにトヨタといえど、さすがに数年後に100万台の生産というのは無理があるかもしれない |

それでもトヨタが今後生き残ろうとすれば、この計画を達成するよりほかはないだろう

さて、トヨタは先日社長が豊田章男氏から佐藤恒治氏へと交代することを発表していますが、この佐藤恒治氏はレクサスにて電動化を進めてきた人物でもあり、トヨタとしては同氏を立てることで電気自動車(EV)分野にて大幅な戦力アップを図るという狙いがあるものと思われます。

そして今回、「佐藤恒治新社長はバッテリー技術の進化によって環境に配慮するプロセスを加速させたい」という意向を持っているといい、さらにはその計画の一環として、トヨタは2020年代の半ば頃に米国で電気自動車の生産を開始することを検討している、という報道がなされています。

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トヨタはケンタッキー州にてEVを生産開始?

今回報じられた内容によれば、トヨタは早ければ2025年の夏に(既存)ケンタッキー州の工場でEVの生産を開始する予定だとされ、この工場は電気自動車と燃焼式(ガソリン / ディーゼル)自動車を一緒に生産するために改装が施されるとのことで、計画通りに進めば、同工場では毎月約1万台の電気自動車を組み立てることになるもよう。

さらにトヨタはケンタッキー州の工場を稼動させるのとほぼ同時期に、ノースカロライナ州にバッテリー工場を開設する予定を持っており(これはすでに公表されている)、これによってパワートレインの中核部品から最終組立まで、すべて米国内で電気自動車を生産することが可能となります。

計画通りに進むとなると、トヨタは2026年以降、米国で年間約20万台の電気自動車を生産することになりますが、これはトヨタの米国での生産量の約20%に相当するので「けっこうな台数」ということに。※現在米国では、米国内で生産され、一定の条件をクリアしたEVのみに税制優遇を与えており、現在トヨタは米国内でEVを生産しておらず、その恩恵にあずかることができないので、米国内でEVを生産することにより、これを回避したいのだと思われる

加えてトヨタは日本、中国、インドでも電気自動車を生産する予定だとされるので、その頃には全世界で年間約100万台のゼロ・エミッション車を供給する計算になりますが、あくまでもこれは「計画」であり、実際にどうなるかは不明です。

トヨタ

トヨタは数年後に「年間100万台を目指す」が

トヨタは現在、年間生産・販売台数で世界一の自動車メーカーではあるものの、EV市場では競合他社に遅れをとっており、2022年だとトヨタとレクサスあわせて約24,000台の電気自動車を納車したに過ぎず、一方でテスラは昨年には約131万台のEVを販売しています。

トヨタが2025−2026年あたり、つまりあと2−3年後に「年間24,000台から100万台」へと生産を増加させることは常識的に(いかにトヨタといえど)難しいものと考えられ、トヨタの掲げる「2030年までに年間350万台(これはトヨタの2022年における全車両販売台数の約35%に相当する)」はもっと難しいのかもしれません。

参考までに、トヨタは昨年8月、バッテリー生産に7300億円の大型投資を行うと発表しており、そのうちの約半分は、ノースカロライナ州のトヨタ・バッテリー・マニュファクチャリングに投入される予定です。

これによって、日本と米国を合わせたトヨタのバッテリー生産能力は最大で40GWhへと増加することになり、このノースカロライナ州で生産されるバッテリーは、今回報じられるケンタッキー州の工場で使用されるだけでなく、トヨタが電気自動車を製造しているすべての市場に輸出される、と報じられています。

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参照:Reuters

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