>マセラティ

マセラティ・アルフィエリにはEVも登場。ここでフェラーリ含むFCAの将来的優位性を考えてみる

2016/12/01

マセラティがこれから発表する予定の新型スポーツカー「アルフィエリ」にはEVも存在する、とコメント。
これは次期ポルシェ911やジャガーFタイプがハイブリッドになったりEVになったりする可能性を考慮し、その「対抗」だとされています。
ただしアルフィエリそのものはいったん発売予定が延期され、まずはマセラティとしてグラントゥーリズモの新型にフォーカスするとアナウンスされており、その登場は2020年頃になる見込み。

現在の予定だとアルフィエリのガソリンエンジン搭載モデルは2019-2020年、エレクトリック版は2020年の登場予定。
幾つかのコンポーネントをギブリから流用し、デザインはアルフィエリ・コンセプトの流れをそのまま汲むとされています。
プラットフォームは不明ですが、新型グラントゥーリズモと共通か、もしくは先日FCA重役が語ったようにアルファロメオ・ジュリアのプラットフォームを共有する可能性も。

サイズとしてはポルシェ・ボクスター/ケイマンよりも大きくなり、さらにはジャガーF-TYPEよりも大きいとされ、現行グラントゥーリズモにも近いサイズと考えて良さそうですね。
エンジンはV6で出力は410-520馬力程度と見られ、駆動輪は後輪のみ(4WDは登場しない)。

マセラティの属するFCA(フィアット・クライスラー)グループは技術的に先端とはいえず、また資金的にもさほど余裕が無いのが現状。
そのためにフェラーリを上場させ、それによって得た資金でなんとかしのいでいるように見えますが、エンジンにしても、トランスミッションにしても、駆動方式にしても、エレクトリック化にしても、素材に関しても得意分野がない、突出した技術を持っていないように見えます。

VWであれば小排気量ターボや直噴にいち早く取り組んでデュアルクラッチを投入したり、ジャガー・ランドローバーは自社でバッテリーや4WD/モーターを開発したり、BMWだとカーボンやモーター含むエレクトリック技術、ポルシェは既存素材やコンポーネントの可能性を限界を超えて高めた上でエレクトリック技術と組み合わせ、アウディはアルミ、ランボルギーニはカーボン、トヨタはハイブリッドと言った感じで各社とも生き残りをかけて「今は利益にならなくても将来に繋がる先行投資」を行ってきたわけですが、FCAはそれにあまり熱心ではなかった「ツケ」が今になって回ってきたのかもしれませんね。

なおフェラーリも2019年にはハイブリッド化を行うと明言していますが、この技術についてもどうするのかという疑問があり、他社から買うか、自社で開発するのかは興味のあるところ。
他社から購入するのでは今までの流れを変えるのは難しく、自社で開発するのにはとき既に遅し、なのかもしれません。

関連投稿
フェラーリCEO「2019年以降に発売する車は全部ハイブリッド」。どこから技術を持ってくる?

関連投稿:マセラティはアルフィエリの発売を先延ばしに。まずは新型グラントゥーリズモ/グランカブリオに注力

マセラティ・ヨーロッパのゼネラル・マネージャーが認めたところによると、アルフィエリの前に新型グランツーリズモ、新型グランカブリオを投入するだろう、とのこと。
一方でアルフィエリの投入は遅れ、当初2016年発表の予定だったものが2020-2021年頃に後ろ倒しになる模様。

どういった事情があるのかは不明ですが、現在マセラティ含めてFCAはさほど調子が良いとはいえず、ブランニューモデルであり販売が不透明なアルフィエリよりも、まずはモデルチェンジによってある程度の販売が見込めるグラントゥーリズモ、グランカブリオに集中するのは当然の成り行きかもしれません。

なお新型グラントゥーリズモについては現時点ではほとんど情報はなく、本当にモデルチェンジするのかちょっと不安ではあります。

アルフィエリについては、1年ほど前にマセラティの中の人と話をする機会があり、その時に「あれは(発売すると言われていますが)出ないですね」という話を聞いており、そのときは「いやそんなことはないだろう」と思ったものの、にわかにその話が現実味を帯びてきた感じですね。

関連投稿:マセラティ・アルフィエリは登場が遅れる?もしかすると消滅も

最近計画が遅れに遅れているマセラティ。
レヴァンテの後に登場を予定していたアルフィエリですが、どうやらその登場が遅れる模様。

グランツーリスモ、グランカブリオのモデルチェンジに集中するというのがその理由ですが、成功が確約できないスポーツカーにおいては「後回し」ということなのでしょうね。
レヴァンテはSUVなのでまず一定の需要があると思われ、グランツーリズモ、グランクーペは既存車種ということもありモデルチェンジで一定の需要が見込めるとも考えられますが、新規に発売するクーペで、かつ強力な武器がないアルフィエリは苦しい戦いを強いられるかもしれない、と考えたのかもしれません。

マセラティでは「未来は不透明」としており、もしかするとこのまま消滅してしまうかも、と考えたりします。

関連投稿:マセラティ・アルフィエリの生産は2年後ろ倒しに。台所事情による?

マセラティは中国での販売悪化によって来月にも工場の生産を一時停止しますが、アルフィエリの生産は2016年の予定から2018年へと後ろ倒しにされる模様(ロードスターは2019年)。

おそらくはそれだけ懐具合が厳しいのだと思いますが、そうなるとアルフィエリが登場したとしてもそこに革新的なテクノロジーはあまり見られず、競争力としてはあまり高くないかもしれません。

自動車業界も明暗がはっきりしており、たとえ中国経済がスローダウンしようともポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリのように伸ばすメーカー、そしてアストンマーティン、アルファロメオのようにその影響をモロに受けるメーカーも。

そして影響を受けるメーカーは販売減速→利益減少→開発費削減→魅力的なモデルの投入ができない→販売伸びない、という負のスパイラルにハマってしまう傾向があり、どこかで脱出の糸口をつかむ必要がありそうです(アストンにとっての糸口は中国資本なのかもしれない)。

マセラティの場合はFCAに属するので資金的には豊富だと見られ、かつフェラーリの上場によって多額の資金を獲得しており、今後はそれを「どう使うか」が重要になりそうです。

なお、泣きっ面に蜂というか北米においては2014年モデルのクワトロポルテがリコールに。
エンジンが発火するという問題があるそうですが、バッテリーとオルタネーターとの間の+側ケーブルの配線に問題があり、これが短絡して発火に至る、というものだそうです。
ただ原因ははっきりしていますし、すっきり解決できそうな問題ですね。

関連投稿:アルフィエーリとは別?マセラティがエントリーレベルのスポーツカーを計画とのウワサ

マセラティがエントリーレベルのスポーツカーを検討している模様。
マセラティは現在新型SUV「レヴァンテ」の販売が非常に好調で、加えてギブリの販売も良好な状態。
これによってセールスは21%伸びているとのことですが、スポーツカーについても色々と考えているようですね。

現在のところギブリやレヴァンテのバリエーション展開と拡販に最大の注力を行うようですが、2017年には現行グラントゥーリズモ、グランカブリオの生産が終了。
となると同時期には新型グラントゥーリズモ、グランカブリオが登場するということになり、これらがマセラティのブランニューモデルとしては「トッププライオリティ」であるというのは既報のとおり。

要はアルフィエリ(アルフィエーリ)計画は脇に押しやられていることになりますが、アルフィエリはエレクトリックバージョンなど様々なグレードを用意し、ポルシェ911やジャガーFタイプをライバルとして競争に参入すると言われます。

今回話が出ているのは「アルフィエリとは別」のエントリーグレードのウワサですが、アルフィエリの登場すら未確定なので、これは現実性が乏しいかもしれません。
なお「エントリーモデル」といえば過去にもSUVのエントリーモデルを発売という噂があり、こちらも実際に登場するのかどうかは気になるところ。
500-600万円くらいでマセラティのセクシーなスポーツカーやSUVが買えるようになるといいなあ、とは思います。


関連投稿:マセラティ・アルフィエリのレンダリング。登場が待たれる一台

最近あまり話の出てこないマセラティ・アルフィエリ。
ほぼコンセプト・モデルの姿のまま登場すると言われますが、それを踏まえた上でのレンダリングが登場(非オフィシャル)。

2016-2017年にかけて登場すると見られますが、クーペとカブリオレが発売されるとも言われます。
現行のグランツーリスモのリプレイスとも考えられますが、マセラティは以前にそれを否定しており、立ち位置もいまのところ不明(プレミアムなスポーツカーになるのか、そうではなくグランツーリスモの下に位置するだけなのか)。

エンジンはV6ターボで410~520馬力程度、駆動方式はFRとAWDという話ですね。


関連投稿:マセラティ・アルフィエリ・カブリオはこうなる?レンダリング登場

マセラティの販売が悪化し、アルフィエリの登場計画もその影響で遅れているようですが、CGアーティストがオープン版のレンダリングを作成。

現在マセラティは同社初のSUV、レヴァンテにリソースを集中している状態ですが、いまの予定では2018年にアルフィエリが登場する予定。
その一年遅れでカブリオレが登場すると言われますが、コンセプトカーの登場自体が2014年なので、コンセプト発表から市販モデル登場までかなりの間が開くことになります。

なおアルフィエリはポルシェ・ケイマン、ボクスターがライバルになると言われており、マセラティとしては比較的小型とも言えますね。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->マセラティ
-, , , , ,