| こういった事実があると、ウーバーのドライバーも続々テスラに乗り換えることになりそうだ |
加えてテスラはランニングコストが低い
さて、アメリカにて、あるUberのドライバー(ウイーバーイーツではなく乗客サービスのほう)のチップが「トヨタ・カムリから、テスラ・モデル3に乗り換えた途端、2.5倍になった」との報道。
これによると、それまでおよそ1付きで800ドル〜1,000ドルくらいの収入だったものの、テスラ・モデル3に乗り換えてからは2,600ドル以上を稼ぐことになったそうで、以前は1〜3ドルのチップをもらうのが「やっと」だったものの、今では10ドル〜15ドルを受け取ることができるのだそう。
テスラ・モデル3に乗り換えてからは「いいことづくめ」
このドライバーはハイディ・バーンズさんといいますが、ハーツ(レンタカー)が2021年10月にテスラと契約した後、テスラに乗り換えた1万5000人のドライバーのうちの1人だといい、その後に原油価格が上がり始めているのでランニングコストも抑えることができており、まさに絶好のタイミングで「乗り換えた」ということになりそうです(さらにUberでは、ドライバーが電気自動車を使用した場合、1回の乗車につき1ドルをインセンティブとして支払っている)。
ちなみにハイディさんのテスラ・モデル3は、以前のトヨタ・カムリ同様にリースだそうですが、トータルでのコストも月450ドルから600ドルに下がっており、「いいことづくめ」ということになりそうですね。
なお、テスラ・モデル3に変更してチップの額が増えた理由については触れられていないものの、まずは車両がテスラ・モデル3ということで「選ばれる可能性」が高くなったこと、そしてモデル3を選ぶ人は知的好奇心そして所得が高いであろうこと、さらにはテスラ・モデル3がそのチップに見合うだけの満足を与えてくれたことなどが影響しているのかもしれません。
テスラのファンはほかブランドに比較して忠誠心が強い
なお、上記の例が示すように、テスラというのはすでにひとつの「お金を稼ぐことができるブランドになった」と考えてよく、そしてこれを示す事例がもう一つ。
最近になってS&P Global Mobilityが各ブランドへの忠誠心を示すランキングを公開していますが、テスラのブランドロイヤルティは73.1%にも達し、1年前の49.1%から大きく上昇したうえ、平均値である52.1%を大きく上回ることに。
ちなみにラグジュアリーブランドは全般液に昨年比で下降の傾向にあると言われ、たとえばポルシェだと8.5%支持率が低下しているので、その中でこれだけポイントを伸ばせたのは大きな意味があると考えて良さそうです。
加えて、同統計では「テスラの顧客は、複数台のテスラを所有しようとする傾向がある」とも述べており、今後テスラが車種を拡大してゆけば、さらにこの傾向が顕著になるのかもしれません。
テスラの第二四半期の生産は約二年ぶりに減少
そしてもうひとつテスラ関連ユース。
テスラはおよそこの二年、年間の販売台数、そして四半期ごとの販売台数についてもひたすら「記録更新」を続けてきましたが、第2四半期の販売・生産台数については上海工場のロックダウンによって「約2年ぶりに」減速するだろうという予測。
これは一部のアナリストが報告書を出したもので、第1四半期の31万48台に比較し、第2四半期では29万5000台にとどまるのではと見られています。
現在テスラの所有する工場のうち、もっとも生産台数が大きいのは上海ですが、この上海工場は3週間もの間完全に操業を停止しており、その前後もサプライチェーンの問題にて思うような生産ができていないとされるので、この減少は「やむなし」なのかもしれません。
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ただ、別のアナリストによれば、この上海工場では「7万台の生産が失われた」とされ、しかし結果的に1万5000台ほどの減少にとどまっているのは中国の次に生産規模が大きなフリーモント(カリフォルニア州)工場の稼働率向上によるものなのかもしれません。
実際のところはテスラの発表を待つしかりませんが、イーロン・マスクCEOはフリーモント工場の生産を増加させようとあらゆる手段を講じたことが報じられ、しかし一方では「過去2年間は、サプライチェーンの中断という悪夢が次から次へと起こり、まだそこから抜け出せていない。私たちの懸念は、いかにして工場を稼働させ、従業員に給与を支払い、倒産させないかということだが、中国でのコロナウイルスのパンデミックによる操業停止は、控えめに言っても非常に困難な状況を作り出した」とも語っています。
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参照:Bloomberg., Reuters, Automotive News