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テスラ・サイバートラックは発売に4年かかったものの「最初のプロトタイプはわずか90日で作られた」。最初は普通っぽいデザインのトラックからスタートしたようだ

2023/12/03

テスラ・サイバートラックは発売に4年かかったものの「最初のプロトタイプはわずか90日で作られた」。最初は普通っぽいデザインのトラックからスタートしたようだ

| ただしサイバートラックの転機は突然訪れた |

これだけ特殊なデザインのクルマを市販にまでこぎつけた手腕は素直に認めざるをえない

さて、テスラ・サイバートラックがついに市場へと解き放たれることとなっていますが、そこで色々と出てきているのが様々な「開発秘話」。

今回報じられているのはテスラのチーフデザイナーであるフランツ・フォン・ホルツハウゼン氏とエンジニアリング担当副社長のラース・モラヴィ氏のコメントで、サイバートラックが実際に発売されるまでに4年もかかったにもかかわらず、そのプロトタイプが”非常に迅速に”作られていたという事実。

そして両名は「イーロン・マスクCEOが、サイバートラックの開発チームに対し、最初のプロトタイプをわずか90日で製造するよう命じていた」ということを明らかにしています。

実際にプロトタイプの製作にかかったのは「93日」

なお、サイバートラックのデザインを行うに際しては「ブレードランナーやロボコップなど」の映画、さらにはコミックやゲームにインスピレーションを求めたことがすでに明かされ、イーロン・マスクCEOによれば「単にバカげたクルマを作りたかった」。

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そしてラース・モラヴィ氏は当時を振り返り、「イーロンは90日以内に最初のプロトタイプを望んでいた。そして、彼は決断を促すためにそうしたのだと思います。 プロトタイプの作成に90日しかない場合、議論している時間はありません。 一番いいものを選んで出すしかない」。

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これはおそらく、イーロン・マスクCEOのプランに反対する勢力を抑えるため、「イーロン・マスク案以外を考える余裕を排除する」ことを目的としたのだと思われますが、実際にプロトタイプの生産にかかったのは93日であったことも明かされています。

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さらに「当初の予定ではプロトタイプの製作までに180日の猶予があったが、そこから急に90日に変更された」とも。

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サイバートラック開発段階の「最大の争点」はデザイン

なお、サイバートラックの開発段階における最大の争点は「デザイン」であったとフランツ・フォン・ホルツハウゼン氏は当時を振り返り、「最終的にはテスラもピックアップトラックを作る必要があるという話は数年前から始まっていました。私たちはピックアップトラックを市場に出すことを検討し始めたのですが、バッジがなければ、どこのメーカーのクルマなのかわからないほど、どれも本当に似たようなデザインになってしまうこともわかっていたのです」。

さらにフランツ・フォン・ホルツハウゼン氏はサイバートラック計画の初期段階において、デザインスタジオにはイーロン・マスク氏のロータス・エスプリがおいてあったことも明かしていますが、このロータス・エスプリはイーロン・マスク氏が2013年に100万ドルを投じてオークション経由で購入した「1977年のジェームズ・ボンド映画『私を愛したスパイ』に登場したボンドカー」。※イーロン・マスクCEOはこのエスプリを大変気に入っており、テスラの設定画面に登場したこともある

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このほか、テスラのデザインチームが参考にしたのはロッキード F-117 ナイトホーク、そしてランボルギーニ・カウンタック。

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私たちは、ユニークではあるものの、あまりドラマチックではないいくつかのプランを検討していました。そしてイーロンと協力して、私は長い間堂々巡りをしていたのです。少し秘密裏に、根本的に違うことをやり始めました。本当に単純です。 それは解像度の低いタイプのトラックのようなものだった。ある日、私たちは実物大のモデルを作って、イーロンにその中に入ってもらったんですが、彼はそれを初めて見て、『これが私たちがやるべきことだ』と悟ったようでした。

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そこからは他のプランを捨て去り、90日の期限にてプロトタイプが作られることとなったのですが、当初はステンレススティールではなくアルミニウム製ボディを持つ個体も作られたといい、しかしイーロン・マスクが気にったのが「へこみや傷に強いという理由にて、テスラ独自のニックネームである「HFS」(「ハード・フリーキング・ステンレス」=ウルトラハードステンレススティールを外装に持つ仕様」。

ただしその開発は困難を極め、ようやく発売できたのはコンセプトモデルの発表から4年後であり、これについてイーロン・マスクCEOが「墓穴を掘った」とコメントしたのは既報のとおり。

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しかしながら同氏は「どうしても、コンセプトモデルと同じ外観と仕様を持つクルマを発売したく」一切の妥協を排してようやく発売にまでこぎつけることになり、これは他の自動車メーカーではとうてい実現し得なかった事例なのかもしれません。

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参照:InsideEVs

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