いったいイーロン・マスクは何を？前回はフォードF-150、今回はトヨタ・タンドラ風のラッピングを施したサイバートラックを走らせる

｜　一般的にプロトタイプに偽装はつきものではあるが、さすがに「他社のクルマに見せかけた」例は見たことがない　｜

たしかにトヨタとテスラとは一時「浅からぬ」仲にあったが

さて、テスラはちょっと前にフォードF-150の外観を印刷したフィルムを貼った「フォードF-150風のサイバートラック」を走らせたことがありますが、今度はなんと「トヨタ・タンドラ風のサイバートラック」を走行させている様子が捉えられることに。

動画を見ると、たしかにヘッドライトやテールランプは「トヨタ・タンドラ風」ではあるものの、そもそものプロポーションが全く違うのでサイバートラックであることを隠すことはできず、しかしそこまで計算に入れた上での行動なのかもしれません。

いったいなぜテスラはこんな行動を？

そこで気になるのが「テスラがいったい何を目論んでいるのか」。

しかしながら、この行為についてはさしものイーロン・マスクCEOも何ら言及していないので全く分からず、たんに「話題作り」のためなのかもしれません。

ちなみにですが、今回目撃された「トヨタ・タンドラ風」サイバーラックのナンバープレートを見るに、以前に目撃された「フォードF-150風にラッピングされたサイバートラック」と同じ個体であるようで、つまりこの個体は色々なクルマに「化けて」いるということに。

多くの場合、プロトタイプには様々な（個々の）役割があり、「ハンドリングテスト用」「悪路走行用」「酷暑テスト用」「寒冷地テスト用」「高速走行テスト用」「耐久テスト用」など目的別に製造され、その役割を「全う」することになるのですが、今回目撃されたサイバートラックの役割は「ネット上を賑わすこと」なのかもしれませんね。

いずれにせよ、サイバートラックはもうじき顧客向けの車両が生産されることになるものと思われ、それにあわせて納車イベントも開催されるとアナウンスされていますが、いまのところイベントに関する案内はなく、よってサイバートラックの詳細についてももう少し先にならないと判明しないということになりそうです。

なお、サイバートラックのデザインを決める際に「もっともつまらない例」として引き合いに出されたのがF-150だそうですが、サイバートラックにそのF-150のラッピングを施したというのもまた、イーロン・マスク氏ならではの皮肉なのだとも推測可能。

参考までに、テスラは以前にトヨタと提携していたことがあって（トヨタは2010年にテスラの株式を3％取得した）、その際にトヨタは自社の工場（旧NUMMI工場の一部）をテスラに売却しており、この工場を改装したのが現在のフリーモント・ギガファクトリー。

しかしトヨタは「テスラから得るものはない」として2016年末までにテスラの全株式を売却していますが、「一応」両者は浅からぬ関係にあったのもまた事実です。

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参照：InseideEVs