| 情報は現敵的であるが、これまでに説明されてきた計画から大きな変更がなされることは間違いない |
あるいは市場ごとに「投入するモデル」を全く切り分ける可能性も
さて、ジャガー・ランドローバー(現JLR)はインドのタタ・モーターズに2008年に買収されていますが、それ以降も独立性を保っており、タタ・モーターズとは一線を引いた状態を保っています。
なお、イギリスはインドにとって宗主国ともいえる立場にあり、そして当時「世界で最も安価な自動車を製造している」と言われたタタ・モーターズが「英国伝統の高級車ブランド」であるジャガー・ランドローバーを買収したということもあって大きな衝撃を業界に与えたわけですね。
そして「ジャガー・ランドローバー」と「タタ」とが切り分けられているのはそのブランドイメージのためだとも考えていますが、ついにその垣根が取り払われる時代がやってきそうです。
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ついにジャガー・ランドローバーはタタの開発したプラットフォームを使用
今回報じられているのは「ジャガー・ランドローバーがタタの開発したプラットフォームを使用する」というもので、タタ・グループのナタラジャン・チャンドラセカラン社長を通じ、”タタ・プラットフォームを基盤とする新型車が開発中である””それはタタ・モーターズのコスト重視の姿勢とJLRの洗練されたデザインを融合したものになる”と明かされています。
さらにナタラジャン・チャンドラセカラン社長は「タタ開発のプラットフォームを使用したジャガー・ランドローバーのニューモデルはインドの新工場で製造され、他の市場にも輸出される予定である」ともコメントしており、つまりこの新型車はインド国内専用ではなく、インドを拠点としてワールドワイドな展開がなされるということに。※どの市場に輸出されるのかは報じられていない
加えて、このプラットフォームはタタの高級モデルにも採用されることにも言及され、しかしタタ、ジャガー・ランドローバーともにどのモデルが新しいプラットフォームを使用するのかについては触れられず。
参考までに、ジャガー・ランドローバーはこれまでにもインドでの製造を行っていて、2011年からはCKD(コンプリートノックダウン)設備を利用してインド市場向けに(順次)レンジローバー、レンジローバースポーツ、レンジローバー・ヴェラール、レンジローバー・イヴォーク、ディスカバリースポーツを生産しており、タタ側としてもレンジローバー・イヴォークとディスカバリースポーツのプラットフォーム(D8)を使用したタタ・ハリアー / サファリを展開しているのですが、しかし今回はその範囲と規模をさらに拡大すると考えてよく、ただしこれまでと異なるのは「ジャガー・ランドローバー側で、タタが開発したプラットフォームを採用する」という事実。
なお、この決定はジャガー・ランドローバー最大の市場である中国への対応的意味合いが大きい(価格を下げて販売したいのだと思われる)そうですが、おそらく最大の疑問は、タタが構築した新しいプラットフォームが完全電動化されるかどうか。
これについてナタラジャン・チャンドラセカラン社長は何も語っていないものの、インド市場の内燃機関への依存度、そしてこの目的が「コストを下げること」であれば、ピュアエレクトリックカーとしての投入は考えにくく、インド国内向けとしては「ガソリンエンジン」、中国とほかの市場向けとしては「ハイブリッドあるいはプラグインハイブリッド」となるのかもしれません。
そしてもうひとつの疑問はジャガー、ランドローバーともに「すでに完全電動化ラインアップへと舵を切っている」ということで、となると今回の報道そしてここから推測される「内燃機関搭載の新型車の発売」は先の決定と矛盾していて、もしかするとジャガー・ランドローバーもまた(ボルボのように)「ラインアップの完全EV化」を撤回する可能性も考えられます。
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参照:Autocar