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ランボルギーニCEO「我々が電動スーパーカーを作るのはまだ先です。法規制次第ですが、もしかすると永遠に内燃機関が残る可能性もあります」

ランボルギーニCEO「我々が電動スーパーカーを作るのはまだ先です。法規制次第ですが、もしかすると永遠に内燃機関が残る可能性もあります」

| 少なくともまだ10年ほど、つまりレヴエルトとウラカン後継モデルが現役でいる間はピュアエレクトリックスーパーカーは登場しないようだ |

ランボルギーニの判断は他のスーパーカーメーカーとは大きく異なる

さて、現在スポーツカー / スーパーカーメーカーはピュアエレクトリックカーに対してさまざまなアプローチを取っており、その方向性もまた各種各様です。

たとえばフェラーリは2026年をひとつの目処に「ピュアエレクトリックハイパーカー」を発売しようとしており、ポルシェでは「ミッションX」の市販モデルがこれに続く見込みであり、911に関しては「可能な限りピュアエレクトリックカーへと移行したくない」。

ロータスもまたピュアエレクトリックハイパーカーを発売しているものの、同じくイギリスのマクラーレンは「2030年まではエレクトリックスポーツを発売することはなく、プライオリティは低い」という状況です。

ランボルギーニはピュアエレクトリックスポーツについては「様子見」

そしてランボルギーニについてはブランド初のピュアエレクトリックカーに「スーパースポーツ」ではなく「4人乗りのグランドツアラー」を選んでおり、これは他社とは異なるアプローチです。

加えて2029年にはウルスの後継モデルをピュアエレクトリック化することについて触れているものの、現時点では「ピュアエレクトリック・スーパースポーツを発売する具体的な計画はない」と考えてよく、そしてランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏はその方針を再確認するかのように「我々がガソリンエンジンを捨ててピュアエレクトリックスポーツカーを作るのはもっと先のことになるでしょうし、もしかするとそうならない可能性もあります。我々はまだガソリンエンジン車のためのスペースを残しておく必要があります」とコメント。

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なお、この理由としては各国や地域の法規制が流動的であることを一つの理由として掲げており、EUが決定したように「合成燃料(Eフューエル)を用いた燃焼式エンジンの存続可能性」が出てきたから。

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つまり内燃機関については完全にその灯火が途絶えたわけではなく、ランボルギーニとしては合成燃料含め内燃機関が完全に禁止されるまでは内燃機関を捨てることを考えておらず、それはまた「意味がない」と考えているようですね。

もちろん、この不確定な(内燃機関がずっと生き残ることが可能となるかもしれない)状況においてわざわざ燃焼期間を捨てるのは「これまでの歴史や顧客を捨て去ることになりかねず」、よってランボルギーニは慎重な判断を”待って”いるということなのかもしれません。

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合成燃料を使うスーパースポーツカーは、我々にとってはより現実的な可能性ですが、それについては政府がどう判断するか、また、その実現可能性について世界的な合意が得られるかどうかを見守る必要があります。合成燃料で走る自動車は現実的なものでなければならりませんし、どこの国でも走ることができなければなりません。私たちは日常的なクルマとしてウルス後継モデル、そしてランザドールを発売しますが、スーパースポーツカーについてはピュアエレクトリックではなくハイブリッドとして展開され、それらの車は今から8、9年は生き残ることになるでしょう。我々のスポーツカーの一般的なライフサイクルが4年であることを考えると、私たちにはまだ時間があるので、今後の状況がはっきりするまでそれを見守り、待つことになります。

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自動車メーカーは様々な要因を考慮しなければならない

つまりランボルギーニの動向は「今後の法規制次第」ということになりますが、どう転んでもいいように準備をする必要があり、また現在「社会、そして法的観点から」求められる気候変動に対する努力」を怠ることはできず、よって「普段乗ることが多いと思われる、長距離を走行するであろうクルマ(そしてもっとも台数が出るであろう)」であるウルス、そしてランザドールをピュアエレクトリックとすることでメーカー全体のCO2排出量を下げ、一方のスーパースポーツについてはブランドイメージを守るため、そして顧客に楽しみを提供するためにガソリンエンジンを維持するということになりそうです。

なお、ランボルギーニがピュアエレクトリックスーパーカー(もしくはハイパーカー)を発売しないのにはもう一つ理由があるんじゃないかと考えていて、それは「現在の技術におけるエレクトリックハイパーカーの限界」。

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端的に言えば今の技術でピュアエレクトリックハイパーカーを作ったとしても、ニュルブルクリンクにて7分を切ることは(リマック・ネヴェーラがそうであるように)非常に難しく、よってランボルギーニは「現段階で、内燃機関搭載車を超えることが出来ない性能を持つピュアエレクトリックカーを、内燃機関搭載車を超える価格で販売することに意味を見いだせない」のかも。

実際のところ、ステファン・ヴィンケルマンCEOは「現実問題として、既存のスポーツカーを所有する顧客層のうち、どの程度が新しい選択肢、つまりバッテリー駆動によるスポーツカーを検討しているのかはわかりません。正しい順序で物事を進める必要があり、誰も望まない体験を提供することには意味がないのです」とコメントしています。

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ただ、その一方で「バッテリーのエネルギー密度を向上させることによって、現在の内燃機関搭載スーパーカーよりもさらに俊敏なEVスーパーカーを作ることができるようになる時代がすでに見えています」とも。

ランボルギーニのピュアエレクトリックスーパーカーは「内燃機関を搭載するスーパーカーがが提供する」興奮と感動を保証するものでなくてはならず、逆の観点から考えると、「ピュアエレクトリックパワートレーンが、内燃機関よりも優れたものとなったとき」には内燃機関を存続させる意味はないのかもしれず、ランボルギーニとしてはパワートレーンというよりも「社会の要求にマッチし、常に顧客を喜ばせ続けること」にその判断基準を措いているのかもしれませんね。

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参照:Autocar

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