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トヨタが決算説明会にて「新型EVを10車種発売」と明言!そのうちひとつはトヨタもしくはレクサスのエレクトリックスポーツ、2つはエレクトリファイド・セダンとワゴン?

トヨタ

| おそらくこのエレクトリックスポーツはレクサスLFA後継になるのではと推測 |

現在の技術、市場を考慮すると、最終的には「ハイパースポーツ」しかないと思われる

さて、トヨタが2023年3月通期決算説明会を開催。

そこでは今後のEVに関する計画、トヨタ/レクサスのニューモデルに関する情報が語られていますが、まずは数字的なもの、そしてサマリーを見てみると下記の通り。

2023年3月期 トヨタ決算のサマリー

  • 営業収益は過去最高の37兆1542億円
  • 営業利益は2兆7250億円(前期比マイナス2706億円)
  • 税引後利益は2兆4513億円
  • 利益率は6.6%
  • 販売台数は882万台(前期比107.2%、トヨタ+レクサスでは961万台)

なお、2024年3月期通期では販売台数1,010万台、営業収益38兆円、税引後利益3兆円を目指す計画を公表しています。

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そのほか、トヨタの決算発表ではこんなことに触れられている

上記のほか、今回の2023年3月通期決算説明会で公開された情報をピックアップしてみたいと思いますが、地域別の営業利益だとこんな感じ。

棒グラフは営業利益(グレーが前期、赤が今期)、そしてその上にある4桁の数字が連結販売台数です。

これを見ると、日本は販売台数の割に営業利益が非常に高いということがわかり、逆に北米や欧州では販売台数に比較して利益が薄いこと、営業利益が減少傾向にあることがわかります(つまりは競争が厳しい)。

なお、アジアでは販売台数、営業利益ともに伸びていますが、昨今報じられる「中国での販売減少」とは逆の数値となっていて、もしかすると来季に大きくこれが変動するのかもしれません(「アジア」における中国比率がどれくらいなのかは不明ではあるが)。

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トヨタ
日本の自動車メーカーは中国でのEVシフトに乗り遅れ、そのシェアが4年連続で減少中。日産は45%、ホンダは38%、マツダは66%、トヨタは14%の販売減少

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そしてこらは地域別の構成とパワートレイン別の販売構成。

日本、北米、欧州、アジアにバランスよく分散しており、フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツのように「中国に依存」することもなく、今後中国市場が大きな変革を迎え、海外の自動車メーカーが競争力を発揮しにくい状況になったとしても影響を受けにくいとも考えられます。

なお、電動車の販売比率は全体に占める28.4%ですが、そのほとんどはハイブリッドカーで、ピュアエレクトリックカー(BEV)は38,000台にとどまり、まだまだ少ない状態です(それでも前年比2.3倍に増えており、2026年までに150万台を販売する計画を示している)。

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メルセデス・ベンツ
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トヨタは2026年までにピュアエレクトリックカー10モデルを追加投入

そこで今回の決算説明会で語られた「BEVのニューモデル」についてだと、ワールドワイドでは10車種を投入するとされ、一番上の「ラグジュアリー」はおそらくレクサスを指しているものと考えてよく、シルエットからするとワゴン、そしてセダン。

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これらはおそらく、レクサスが2021年12月に公開した計画に含まれる「エレクトリファイドセダン」、そしてワゴン(シューティングブレークっぽい)の市販モデルだと思われます。

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そしてもっとも気になるのは一番下の「スポーツ」。

これはレクサスブランドから発売するのか、それともトヨタブランドから発売するのかはわかりませんが、ぼくは「まずレクサスブランドからの発売だろう」と考えています。

その理由としてはトヨタブランドから発売することはビジネス上「理にかなっていない」からで、まずは現在もしくは少し先の技術ではスポーツEVを安価に、そして軽量に作るのが難しいこと。

よって、現在スポーツEVを作るならば、その重量を価格とを納得させることができるような「ハイパワー、高級」なクルマとする必要があり、となるとレクサスブランドから「ラグジュアリーなプレミアムEV」として登場するのではと考えているわけですね。

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そしてもうひとつは「トヨタブランドのスポーツEVが存在する市場がない」こと。

現在スポーツカー市場はガソリン車含めあまり元気ではありませんが、そこにトヨタがEVで殴り込みをかけたとしても、消費者が振り向いてくれるとは限らず、かといって自社でマーケットを作り出すことは非常に困難だと思われます(これはトヨタだからではなく、他社が挑戦しても同じことだと考えられる)。

さらには「価格性能比」において、ガソリン車に対する優位性を持たせることは非常に難しく、この状況で「割高なエレクトリックスポーツ」を購入する理由は(消費者から見て)どこにもなく、かつスポーツカー愛好家はまずガソリン車を選ぶものと思われます(これが、ほか自動車メーカーが普及価格帯のスポーツEVに参入しない、もしくはできない理由だと思われる)。

レクサスLFA
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であれば、現在存在しないマーケットではなく、小さいといえども確実に存在するであろう「ピュアエレクトリック・ハイパースポーツ」という市場において、少数ではあっても高額なクルマにお金を投じることができる人々を狙ったほうがずっと勝率が高いのかもしれません(新興ハイパーEVメーカーがどんどん出てくるのはこれが理由だと思われ、お金持ちを納得させることができるものを作ることができれば、お金持ちは喜んでその対価を支払う)。

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よってぼくはこの新型車につき、レクサス後継となる「ハイパー・エレクトリック・スポーツカー」だと推測しており、つまるところレクサス・エレクトリファイド・スポーツの市販バージョンだと考えています(レクサスはエレクトリファイド・スポーツを北米や英国、中国でも展示しており、つまりこれはある種の予告だとも考えられる。反面、トヨタブランドの「スポーツEV」は2021年12月に日本で画像が公開された後、世界には提示されていないようだ)。

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さらに現在の佐藤恒治トヨタ社長は、(トヨタ社長就任まで)レクサスのプレジデントを努めていたということもあって、レクサスブランドの活性化に対しても熱心であるとも感じられ、自身が発表したレクサス・エレクトリファイド・スポーツの実現には心血を注ぐかもしれません。

トヨタの2023年3月期決算説明会動画はこちら

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参照:TOYOTA

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