| ただし発売に際しての最大の難関はエレクトリファイド・スポーツの核である全固体電池の実用化だと思われる |
グッドウッド フェスティバル オブ スピードではエレクトリックカー専用コーナーも登場
さて、6月末にはグッドウッド フェスティバル オブ スピードが開催される予定ですが、ここではエレクトリックカー専用展示スペース「エレクトリックアベニュー」が設けられるといい、そこでレクサス「エレクトリファイド・スポーツ・コンセプト」が日本国内以外ではじめて公開される、とのこと。
レクサスは昨年12月に(トヨタとともに)新しい電動化戦略を発表していますが、その中でレクサスは明確に7台の新型ピュアエレクトリックカーを公開しており、その先頭に立っていたのがエレクトリファイド・スポーツ・コンセプトです。
レクサス・エレクトリファイド・スポーツはこんなクルマ
なお、ぼくは昨年12月に豊田章男社長が開催した「バッテリーEV戦略に関する説明会」については、”投資家に対するトヨタの電動化への姿勢アピール”にすぎないんじゃないかとも考えていて、つまりこれまでトヨタが「電動化に熱心ではない」として批判されることが多かったことに対するカウンターなんじゃないかと考えています。
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加えてこの説明会は「ポーズ」、つまりそういった姿勢を示すにとどまり、実際にはなんら今までと当親は変わらないとも考えているわけですが(しかし株価は大きく上がった)、その観点からもこのレクサス・エレクトリファイド・スポーツ・コンセプトの実現については半信半疑です。※イーロン・マスクCEOの発言次第でテスラの株価が大きく変動することに着目し、そういった市場特性を利用した株主対策なんじゃないかと考えている
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それはさておき、このレクサス・エレクトリファイド・スポーツについて、「レクサスLFAの後継的意味合いを持つ」と明確に宣言されており、一回の満充電あたり航続可能距離は700キロ、0-100km/h加速は2秒台前半だとも言われ、バッテリーには現在トヨタが実現を目指すソリッドステートバッテリー(全固体電池)が積まれるものと見られます。
レクサスはエレクトリファイド・スポーツを市販するのか?
このレクサス・エレクトリファイド・スポーツの実現性については「半信半疑」ではあるものの、トヨタがこれを発売するだろうと判断できる要素がいくつかあり、まずは豊田章男社長がスポーツカーに対して非常に熱い情熱を持っていること。
ただし個人的な趣味でスポーツカーに力を入れているわけではなく、モータースポーツ活動を通じた技術的フィードバックによって一般の市販車を「より良いクルマにする」という活動や実績も見られ、スポーツカーの存在がその自動車メーカーの価値を上げるということを理解したプロモーションも行われています。
ちなみに「スポーツカーの存在がその自動車メーカーの価値を上げる」というのは非常に重要だと考えていて、「売れるから」という理由だけで軽自動車やミニバン、SUVやコンパクトカーに集中している自動車メーカーを見ると「お金儲けが最優先なんだな・・・」と感じてしまい、なんとなく不信感を持ってしまいますよね(腕時計業界だと、ウブロが「お金儲けに走りすぎ」として一部消費者から憎まれている)。
ただ、現在「不人気で売れない」「儲からない」と誰もが認識しているスポーツカーを作り、社長自ら楽しんでいる会社を見ると「本当にクルマが好きな人達が自動車を作っている会社なんだな」というイメージを演出することも可能です。
もちろん行き過ぎると「道楽」と捉えられてしまい、そのバランスが難しいものの、日産もこの効果に目をつけ、新型フェアレディZに関しては内田誠社長の(フェアレディZに対する)想いを語るコンテンツ、実際にステアリングホイールを握って走る動画なども公開済み。
つまり現代においてスーパーカーとは「プライスレスな価値をその自動車メーカーに与える」存在だと言ってよく、量産車メーカーにおいていちはやくその方程式を解読したトヨタだけに、レクサスの価値をさらに向上させるためにエレクトリファイド・スポーツを発売する可能性は低くはないだろう、とも考えています。
さらにLFAについては現在においても非常に高い価値を誇っており(むしろ年々向上している)、将来の資産をつくるという意味においてもLFA後継モデルの存在は必須だとも考えられ、市場に根強く存在する「LFA後継モデル待望論」に応える必要もあるんじゃないかと考えているわけですね。
ただし最大の難関は「ソリッドステートバッテリー」の商用化であり、これが実現できない限りは話が進まないかもしれません。
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