>マクラーレン(McLaren)

生産わずか20台、そして7台のみの「パパイヤオレンジ」!マクラーレン・セナLMが予想落札価格2億3000万円で競売に出品予定

2023/01/28

生産わずか20台、そして7台のみの「パパイヤオレンジ」!マクラーレン・セナLMが予想落札価格2億3000万円で競売に出品予定

| ル・マン24時間レース優勝25周年記念車として少量のみが生産、ほとんど売り物は出て来ない |

走行距離はわずか43km、マクラーレンのカンパニーカラーにペイントされコレクション価値は非常に高い

20台のみの限定ハイパーカー、マクラーレン「セナLM」が2月に開催されるオークションへと登場予定。

この「LM」とはル・マン24時間レースを指しており、セナLMはマクラーレンがF1にて優勝を飾ってから25周年という節目に登場しています。

そして遡ること(セナLMが発売された)25年前の1995年、この年のル・マン24時間レースは、史上最も過酷なレースであっただけでなく、マクラーレンF1 GTRの4台がトップ5内でフィニッシュするという圧倒的な強さを誇り、近代マクラーレンにとってモータースポーツの歴史に残る偉業となったわけですね。

McLaren-Senna-LM (23)

マクラーレンF1は今年でちょうど30歳!「ロードカーとして設計されたのにル・マンで優勝してしまった」など知られざる事実30選
マクラーレンF1は今年でちょうど30歳!「ロードカーとして設計されたのにル・マンで優勝してしまった」など知られざる事実30選

| 自動車史上、マクラーレンF1ほどピュアで、ユニークで、高度な技術が注ぎ込まれたクルマもないだろう | その取引価格の高さがマクラーレンF1の評価をそのまま表している さて、マクラーレンF1は199 ...

続きを見る

マクラーレン・セナLMの細部は「マクラーレンF1 GTR」をオマージュ

このマクラーレン・セナLMは”スタンダードな”セナをベースとしつつ、しかし(サーキット走行専用モデルである)セナGTRのコンポーネントを使用してF1 GTRにインスパイアされた外観を作りあげ、エンジン出力を向上させるというアップグレードが施されています。

McLaren-Senna-LM (5)

なお、このセナLMにつき、マクラーレンがモーターショーで発表したり広くプレスリリースを配信したクルマではなく、当時「ひっそりと」納車された謎のクルマ。※マクラーレンにはこういったモデルがいくつか存在する

McLaren-Senna-LM (4)

マクラーレンがさらに新たな限定セナ「LM」追加!ディーラーがその姿を先行公開。エアロパッケージ変更の過激モデル

| 「GTR」「LM」はすでにアルティメットシリーズの定番に | マクラーレンが「セナLM」をリリース。今回画像を公開したのはマクラーレンの正規ディーラー「マクラーレン・グラスゴー」で、セナの新たなシ ...

続きを見る

そしてこの個体のボディカラーは「パパイヤオレンジ」で、これはマクラーレンのカンパニーカラーとして使用される色でもありますね。※セナLMのうち、7台がこのパパイヤオレンジにペイントされている

McLaren-Senna-LM (2)

なお、なぜマクラーレン創業者、ブルース・マクラーレンがオレンジを好んで用いたのかは明確に語られておらず(出身国のナショナルカラーではない)、しかし通説では「レースをはじめてお金がなかった頃、もっとも安価でもっとも目立ち、レースで勝つことによってスポンサーの目に止まり、その援助を得ようとした」とされています。※実際、その後にスポンサーが見つかると、あっさりこのオレンジを捨てているので、とくに思い入れがあったわけではないようだ

McLaren-Senna-LM (24)

このセナLMの改装を担当したのはマクラーレンのパーソナリゼーション部門「MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)」で、細部に至るまでそのこだわりが発揮されています。

McLaren-Senna-LM (7)

たとえばフロントバンパー周りやフェンダーにはセナLM専用品が採用され・・・。

McLaren-Senna-LM (9)

ホイール(F1 GTRスタイルの5本スポーク、OZレーシング製のセンターロック)やリヤバンパー周りも専用品。※タイヤはピレリP-Zeroトロフェオ

ドアミラー、ノーズ、リアディフューザーにはグロス仕上げのカーボンファイバーを多用したほか、リアウイング本体と翼端にもカーボンファイバーが使用され「LM」文字が刻まれます(このLM文字は内外装のいたるところに見られるので、マクラーレンがセナLMを非常に重要視しているということがわかる)。

McLaren-Senna-LM (6)

ハイマウントエキゾーストは、F1のエキゾーストサイレンサー上部の熱反射板として使われていた金箔(熱伝導率が高く、放熱効果が高い)をイメージしており・・・。

McLaren-Senna-LM (8)

実際にセナLMのエンジンルームの内張りにも金箔が使されている、とのこと(見える範囲ではカーボンファイバーのみを確認できる)。

なお、4リッターV型8気筒ツインターボエンジンはシリンダーヘッドの研磨とポーティングが施され、出力は標準モデルのセナから25PS向上して814PSへ。

トランスミッションは7速デュアルクラッチ、駆動輪はもちろん後輪のみですが、マクラーレンはセナLMの性能を公表しておらず、しかし標準モデルのセナが0-200km/h加速を6.8秒でこなし、最高速度335km/hを達成していることから、これと同等もしくはより優れる数値を持つのは間違いなさそう。

McLaren-Senna-LM (21)

ガソリン給油口のフラップもカーボンファイバー製。

McLaren-Senna-LM (13)

キートップにもカーボンファイバー(やはりLMの文字入り)が使用されています。

McLaren-Senna-LM (18)

マクラーレン・セナLMのインテリアはこうなっている

そしてこちらはマクラーレン・セナLMのインテリア。

カーボンファイバーとブラックのアルカンターラに覆われるスパルタンな仕様を持っています。

McLaren-Senna-LM (3)

シートのクッションはパパイヤオレンジ、そしてヘッドレストにも「LM」。

McLaren-Senna-LM (22)

ダンパー、そしてプルタブはパパイヤオレンジ。

McLaren-Senna-LM (20)

フロアマットは全面「LM」文字にパパイヤオレンジのパイピング。

McLaren-Senna-LM (11)

ペダルはゴールド、そして「LM」文字。

McLaren-Senna-LM (10)

こちらはおそらくドリンクシステム(ポンプを作動させ、チューブ経由にてヘルメット内へとドリンクを送る)。

McLaren-Senna-LM (12)

エンジンスタートスイッチは「頭上」にありますが、これはヘルメットを着用すると下を向くのが困難であり、この位置にあるのは「もっとも操作しやすいから」という理由から。

McLaren-Senna-LM (15)

センターコンソールは非常に「細く」、これは左右シートを中央に寄せることでロールセンターを最適化するため。

こうやって見ると、細部に至るまでが「理にかなった」作りを持っていて、速く走るためだけに作られたクルマということが理解できますね。

McLaren-Senna-LM (17)

なお、現時点での走行距離はわずか43kmにとどまり、予想落札価格は最高で160万ユーロ(約2億3000万円)というエスティメイトが出されており、やはりモータースポーツとつながる背景を持つということで高い評価がなされていることもわかります。

合わせて読みたい、マクラーレン関連投稿

【動画】いまだ謎多き超限定モデル「マクラーレン・セナLM」!その細部が動画にて公開される

| マクラーレンはこのクルマについて詳細を語る気は無いようだ | マクラーレンの「謎」限定モデル、セナLMの姿が動画にて公開に。ちなみにマクラーレン自身はこのモデルについて何も語っておらず、しかし以前 ...

続きを見る

塗装にかかるのは1台800時間!マクラーレンが1995年のル・マン出走車を再現した「セナGTR LM」特別仕様車5台を公開

いずれも当時のカラーリングに現代的なアレンジが加えられる さて、今年はマクラーレンF1がル・マン24時間レースにて優勝を飾ってから25周年という節目の年です。そのためマクラーレン、および当時のレーシン ...

続きを見る

元F1ドライバーが20台のみ限定のセナLMでクラッシュ。マクラーレンはこのクルマの存在を公にしたくなかったものの事故によって広く知られることに

| フロントセクションが消失するほどの大クラッシュ | マクラーレンがサーキット走行専用モデル「セナGTR」を公道仕様へとコンバートした「セナLM」。20台のみの限定販売だと言われているものの、マクラ ...

続きを見る

参照:RM Sotherby's

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->マクラーレン(McLaren)
-, , ,