
Image:Tesla
| テスラが新たに仕掛けた「ダイナー」プロジェクトとは? |
様々な意味で「テスラダイナー」が大きな話題に
今週、テスラがロサンゼルスに新たなダイナーをオープンさせたとして話題に。
これはしばらく前に計画が明らかになったもので、「EVを充電している間に食事を摂ったりドライブインシアターで映画を見ることができる」という趣旨を持ち、さらにはレトロな「アメリカンダイナー」風の外観を持つことが特徴です。
なお、この外観は映画『スター・ウォーズ』に登場する「デクスター・ジェットスターのレストラン」を彷彿とさせるとしても話題を呼んでおり、多くのインフルエンサーがその様子をレポートしています。
Image:Tesla
「テスラダイナー」はオープン後様々な問題に見舞われる
しかしこのテスラダイナー、開業から24時間も経たないうちにメニューの変更が行われ、ミルクシェイクやアイスクリームは提供中止。
Googleのレビュー欄は、オープン前から投稿されたファンによる★5レビューと、実際に訪れた客からの厳しい声で二極化しています。
We’re open! Come Eat, Charge, and Watch! pic.twitter.com/hcdXjvTO4U
— Franz von Holzhausen (@woodhaus2) July 21, 2025
注目メニューとその問題点
「テスラ・バーガー」— 見た目は良いが、価格と中身のバランスが…
「ASSET_ID_LACY_JUICY」という名前で提供されているこのハンバーガーは、スマッシュスタイルのパティにピクルス、レタス、オニオン、チーズ、特製ソースをマーティンズ社のポテトロールで挟んだ一品。
レタスが下にあるのは評価できますが、価格はなんと13.50ドル。これはシェイクシャックの倍近くのプライシングだといい、メニューの写真に反して現物はバンズが小さく、チーズも油っぽいとのレビューも。
Ingredients are sourced from local farms https://t.co/6dqJYPtIRt
— Elon Musk (@elonmusk) July 22, 2025
ホットドッグ — ただのホットドッグに13ドル?
そして「ホットドッグ」はスナップオ・ラッツォ社のオールビーフホットドッグにマスタードとレリッシュをかけただけの一品で、横には色のくすんだポテトチップスが数枚あるだけ。
肉質自体は悪くないとしても、この内容で13ドルはやはり割高感が否めないとされ、しかも、バンズはトーストもされておらず、全体的にぼやけた味わいなのだそう。
This 🌭 is XL @Tesla Diner 😎 pic.twitter.com/F3G6KZkGlT
— JeebsTX 🇺🇸 (@JeebsTX) July 22, 2025
そのほか2010年代初頭のネットミーム「ベーコン最強!」ブームを思い起こさせるこのメニューも存在し、これは「メープルシロップ&ブラックペッパー風味」。
価格もネーミングも完全に時代遅れだと評されており、見た目のインパクトだけで押し切る感が否めず、味以上にコンセプトが滑っているという評価もなされています。
Tesla Diner is retro-futuristic diner & drive-in charging experience all wrapped into one
— Tesla (@Tesla) July 22, 2025
80 V4 Supercharger stalls are open to all NACS-compatible EVs, making it the largest urban Supercharger in the world pic.twitter.com/CKiNtpqm6Y
加えて、「植物油は悪」との思想からか、ポテトは牛脂で調理され、たしかに風味は濃くなりますが、動物性飽和脂肪の摂取リスクは無視できず、こちらは味よりも「思想先行」な印象が否めないとのレビュー。
さらにはタコスだと「ビーフチョリソ、スクランブルエッグ、アボカドまでは良い」とされつつもソースはアメリカンチーズベースで、サルサなし、チーズに選択肢もないというところに疑問の声が寄せられているようですね。
Some other key moments at the Tesla Diner this weekend at LA first responders event!
— Bradley Alex (@braddlex) July 20, 2025
Tesla food was a great experience. We got the Tesla Burger, and the cinnamon rolls! Very well made and good!
The entire facility was amazing 🙌🙌 pic.twitter.com/ckLtKAQZDo
さらには「和牛の霜降りが最大の魅力であるにも関わらず」それをわざわざミンチにしてチリをかけたメニューなど「高級素材を台無しにした一品」の存在も指摘され、とにかく実際に訪れた人々から酷評されまくっているのがテスラダイナーの現状です。
総評:高価格・ミーム優先の“ダイナーごっこ”にユーザーは冷ややか?
テスラ・ダイナーは、その見た目やブランド性で話題性は抜群。
しかし、内容を見ると「割高・中身薄め・思想先行型」という批判も多く、現在の評価はかなり割れています。
今後メニューやサービスの改善が期待される一方、現段階では“話のネタ”以上の価値を見出すのは難しそうで、当面ここを訪れるのは「インフルエンサーのみ」となるのかもしれません。
First meal at the new Tesla Diner! Solid cheeseburger and great beef tallow fries pic.twitter.com/QmnIjG9Yug
— Zack (@BLKMDL3) July 22, 2025
なお、ぼくとしては「オープンした時期が最悪」だとも考えていて、というのも現在アメリカにおいてイーロン・マスクCEOの評判が「最悪」だから。
とくに「お金儲けのために政治を利用している」「国民から搾取している」という見方がなされている環境下では「メニューの割高感」に批判が集まることは間違いなく、しかしこのテスラダイナーがオープンするのが「あと1年早ければ」同じメニューと価格であっても高い評価を得ていたのかもしれず、そう考えるならば「つくづく、何事にもタイミングは重要である」という感じですね。
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