■そのほか自動車関連/ネタなど

中国車の欧州進出が顕著になり、2024年2月では「新車登録のうち5台に一台」がなんと中国車。いずれ欧州は中国製の自動車に制圧されてしまう?

中国

| ただしそこには中国ブランド特有の問題も見られ、今後の課題が浮き彫りに |

遠く海を隔てたアメリカではまだ「他人ごと」なのかもしれないが

さて、2024年1から2月にかけ、欧州市場において中国製のクルマの登録台数が43%増加した、との報道。

これによって(結果的に)欧州で販売されるクルマの5台に1台が中国製となったそうですが、2月の欧州での自動車市場全体の成長率は(昨年比で)10%だったというので、いかに「中国車の伸びが43%だった」ということが衝撃的であるかがわかるかと思います。

参考までに、昨年2月から今年2月にかけての(欧州市場での)中国車の成長は45%だったというので、継続的に中国車のシェアが増加しているということがわかりますね。

ただし「中国車」の定義には要注意

なお、ここで注意を要するのは「中国車」の定義であり、2024年の2月に欧州で販売された中国製自動車の44%がテスラ、ボルボ、ダチアなどの西側ブランドのクルマであり、さらに残る40パーセントがMGブランド。

つまり100ー44−40=16%が純粋な「中国を拠点とする自動車メーカーのクルマ」ということに。

しかしながら現在ボルボとMGはもはや中国の吉利汽車傘下にあり、よって「どこからどこまでを中国車」だと捉えるかはちょっと難しいところです。

こういった背景を見ると、「広義の中国車(中国で生産されたクルマ)」は増加傾向にあるものの、その多くは依然として西側諸国のブランド」ということがわかりますが、ここで見えてくるのは「中国の自動車ブランドの今後の課題」。

話題のピュアエレクトリックロードスター、「MGサイバースター」のスペックがついに公開。544馬力、0−100km/h加速3.2秒、航続距離は580km

現在「中国車の欧米進出」が騒がれているものの、76%は西側諸国のブランドであることを鑑みるに、まだまだ”真の中国ブランド”が欧州を制するには時間がかかるのだとも考えられます。

NIO
中国のEVは言うほど欧州で売れてない?欧州の人々は中国製品に否定的、もし中国の自動車メーカーが欧州で販売を伸ばすならば「MG」のように欧州メーカーの買収が必要

| 欧州の自動車市場が中国車で埋め尽くされるかのような報道もあるが、違う見方もあるようだ | おそらくは今後、中国の自動車メーカーが欧州自動車メーカーを買収するのは「あり得る」シナリオだと思う さて、 ...

続きを見る

つまり、欧州ではやはり「中国車に対するなんらかのネガティブな感情」が働いていると考えてよく、これを撤廃できない限り中国ブランドの躍進は考えにくいのかも。

加えて中国ブランドのEVは「売りっぱなし」であり、メンテナンスに関する情報が公開されておらず、パーツも供給体制が整っていないという指摘もあり、こういった不便が広く認知されるようになると(いっそう中国車を敬遠する傾向が広がり)、中国ブランド車の販売にブレーキがかかることになるのかもしれませんね。

合わせて読みたい、関連投稿

8月の欧州自動車市場は20%増、その中でもEVは102%増。1-2はテスラが占めるも中国資本となったMGの販売が伸び、MGは欧州で販売された中国車の69%を占める
8月の欧州自動車市場は20%増、その中でもEVは102%増。1-2はテスラが占めるも中国資本となったMGの販売が伸び、MGは欧州で販売された中国車の69%を占める

| 欧州の人々はまだまだ中国ブランドを敬遠する傾向があり、たとえ中国製であっても馴染みのある”かつての欧州ブランド”を好むようだ | そのため、中国ブランドは欧州を侵略するために欧州ブランドを買収する ...

続きを見る

もはや中国車は「安かろう、悪かろう」ではない?豪州安全性評価にてBYDシールとドルフィンが5つ星を獲得、とくにドルフィンは2023年の新車では最高得点
欧州における「中国製EVの進出」に関する調査が進み、欧州委員会は中国製EVに関税を課す方向にて動くとの報道。もちろん中国はこれに猛反発

BYD | 欧州委員会は「中国製EVは不当な中国政府からの保護を受けている」という判断を下すことになりそうだ | 今回、欧州委員会が「ギルティ」の判断を行えば、ほか市場もこれに追随する可能性があるのか ...

続きを見る

中国自動車メーカーの国内シェアが史上はじめて50%を超える。VWは首位陥落、テスラ、フォード、GMは統計開始以降シェアが最低に、そしてフランス勢のシェアは1%未満に
中国製EVが「英国では保険に入れない」事態が急増。BYD含め「パーツが供給されていない」「修理のための情報が供給されていない」ことが問題視される

| 中国製EVには思わぬ落とし穴があったようだ | 中国製EVはアフターサービスに注力する必要があるものの、ここは中国企業が軽視するところでもある さて、現在欧州では中国製EVの進出が問題視されていま ...

続きを見る

参照:CARSCOOPS

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

-■そのほか自動車関連/ネタなど
-, ,