| 色々と見てみると、各社ともこの問題の解決に向けて様々な努力を行っていることもよく分かる |
ちなみにぼくは「外せるエンブレムとバッジはすべて外す」派
さて、どうしようもない問題ではありますが、ぼくが最近のクルマでちょっと気になっているのが「モデルネームやグレードを表すバッジの位置(というか角度)」。
簡単に言うと、テールランプやトランクリッドの下辺の角度が「地面と水平ではなく」、しかしバッジ類は一般に地面と水平に取り付けることになるので、その角度にギャップが生じるというもの。
たとえばホンダ・シビックだと、テールランプの下辺は車体中央に向かって上がっており、しかしバッジは地面と平行なのでちょっとした違和感が感じられるわけですね。
その他にはこんな例も
なお、こういった例は少なくはなく、最近のメルセデス・ベンツ、BMWメルセデスの一部は「テールランプの上辺が外側に向けてつり上がっている」デザインを採用しており、ホンダ・シビックとは異なるパターンではあるものの、やはりちょっとした違和感を覚えます。
ただ、BMW自身も「違和感」を感じているようで、これまでだとテールランプ側に近づけられていたバッジがやや上に移動し、「テールランプ上辺と、トランクリッドのエッジとの中間(さらには車体中央寄り)」あたりに配置され、なるべく「角度のギャップ」が感じられないように配慮しているようにも見受けられます。
ちなみに5シリーズだとさほどテールランプがつり上がっていないので、まだ違和感は大きくないもよう。
反面、けっこう「角度」のギャップが存在するのがメルセデス・ベンツGLA。
テールランプの角度ともリアウインドウの角度ともバッジをあわせづらく、しかしこれはもちろん「誰かに責任があるわけでもない」ので、やはりいたしかたない問題なのだと思われます。
一方、GLBだとテールランプの上辺が地面と水平なので角度的な整合性が取れているようですね。
ちなみにマツダはバッジをテールゲートの(テールランプ)下へと設置することでこの問題を回避していますが、メルセデス・ベンツの場合は「テールランプの上にバッジを配置しなくてならない」という決まりがあるのかもしれません。
なお、マセラティ「グラントゥーリズモ」のように長いモデル名を持つクルマの場合もけっこう配置に関する条件が苦しそう(トランクリッドの下側が地面と水平ではなく、両端がちょっと上がっている)。
一方でポルシェはバッジを「センター」に設置することでこの問題を回避しており・・・。
最近のフォルクスワーゲンも同様です(車体中央は一般に”左右対称”なので、角度的な不整合を避けやすい)。
近年の自動車のデザインは非常に立体的かつ複雑になっており、エンブレムやバッジの装着に何らかの制約が生じていることは間違いなく、しかしこれらバッジについては外すこそはできず、意外やカーデザイナーたちの「頭痛の種」となっているのかもしれませんね。
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