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欧州における「中国製EVの進出」に関する調査が進み、欧州委員会は中国製EVに関税を課す方向にて動くとの報道。もちろん中国はこれに猛反発

2024/03/08

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BYD

| 欧州委員会は「中国製EVは不当な中国政府からの保護を受けている」という判断を下すことになりそうだ |

今回、欧州委員会が「ギルティ」の判断を行えば、ほか市場もこれに追随する可能性があるのかも

さて、昨年後半から急速に問題としてクローズアップされるようになった「中国製EVの欧州進出」。

中国ではEVの製造に対して補助金を出しており、この補助金を活用すれば1台あたり(欧州製EVに比較して)60万円ほど安く製造できるうえ、中国内で構築されているサプライチェーンから調達されるパーツが安価なこともあって欧州の自動車メーカーが生産するEVに比較して「かなり安く製造でき、結果として非常に安く販売できる」と言われています。

実際のところ欧州では中国製EVの存在感が日増しに強くなっていて、この進出を食い止めねば地元自動車メーカーの収益が圧迫されるという理由から、昨年秋に「中国製EVに関税をかけるのが妥当であるかどうか」の調査を開始していたわけですね。

EU規制当局が欧州内で勢力を拡大し続ける中国車に対し関税導入を検討。当然中国はこれに反発しており、自動車業界を超えた問題に発展する可能性も
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現時点では中国製EVに関税が課される可能性が「非常に高い」

そして今回報じられているのが「調査の結果、中国製EVに関税を課す可能性が高い」というニュースであり、これによると来週には中国から輸入されるバッテリーEVの税関登録を始めるとされ、最終的に11月に調査を終了し、そこから関税を課すかどうかの決定を行うとのこと。

なお、欧州委員会は「中国のEVが(中国政府から)補助金を受けていることを示す十分な証拠がある」とし、昨年10月の調査開始以来、輸入量が前年比14%増加していると指摘していますが、さらには「このまま中国からの輸入が現在のペースで増加し続ければ、EUに本拠を置く自動車メーカーが損害を被る可能性があり、この損害を修復するのは難しい可能性がある」とも指摘しています。

NIO
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もちろん中国は「関税導入」に反発

しかしながら中国は(調査開始時と同様に)今回の件に対して反発しており、EUに拠点を構える中国商工会議所はこの判断に満足しておらず、「欧州委員会のこの動きには失望しており、輸入量の増加は単に欧州の電気自動車需要の高まりを反映しているだけである」と反論しています。

なお、今回の調査の目的は「中国製EVが、国家補助金を受けていない欧州ブランドのEVと比較して、欧州での小売価格設定において不当に有利になるような国家補助金を受けているかどうかを確認すること」。

BYD、吉利、上海汽車などの自動車会社が主な調査対象だとされ、今年1月には調査員がこれらブランドの施設を訪問し、現在は実施したヒアリングの内容を検証するなどの対応を行っている段階だそうですが、中国商務省はこの調査を「あからさまな保護主義的行為であり、EUを含む世界の自動車産業とサプライチェーンに深刻な混乱と歪みをもたらし、中国とEUの経済・貿易関係に悪影響を与えるだろう」と批判していて、この案件がどう落ち着くかどうかはわからないものの、「どうなったとしても」一波乱ありそうですね。

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参照:Auto News

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