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ランボルギーニが新型V12モデル発表を前に過去のV12エンジンを振り返る!この59年にに使用されたV12エンジンはわずか「2世代」、しかし中身は大きく進化していた

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ランボルギーニが新型V12モデル発表を前に過去のV12エンジンを振り返る!この59年にに使用されたV12エンジンはわずか「2世代」、しかし中身は大きく進化していた

| ランボルギーニのV12モデルはもともと「モータースポーツ用」として設計されていた |

しかしどういった理由からかモータースポーツには参戦せず、市販モデルに搭載される

さて、ランボルギーニは1963年の創業以来、V12エンジンを絶やさず製造してきましたが、最初のV12エンジンはレース用ユニットを一般道向けに改良したもので、(フェラーリのエンジニアを務めた)ジョット・ビッザリーニが設計したユニットです(ランボルギーニ初の市販車、350GTでデビューを飾っている)。

2番目のV12エンジンは、ゼロから設計されることになるものの主要な技術的コンセプトは変わっておらず、2011年に発売されたアヴェンタドールに搭載され、このユニットはパワーと信頼性の面で新しい基準を設定し、ランボルギーニにとって技術的に大きな前進をもたらしたのは記憶に新しいところ。

そしておそらく、アヴェンタドール後継となるV12モデルは「新設計」となる第三のV12エンジンを搭載することになりそうですが、今回ランボルギーニが「これまでの」V12エンジンを振り返るコンテンツを公開することに。

ランボルギーニ初のV12エンジンはこんなユニットだった

まずは「ランボルギーニとして最初の」V12エンジンについて紐解いてみたいと思いますが、これは上述の通り1963年の350GTから、ムルシエラゴの2010年まで、実に47年もの長きにわたって使用されたユニットです。

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ただしその生涯にわたってパワーアップが続けられ、加えて規制に対応するために様々な改良が施されることになりますが、もともとは「フロントエンジン車用」として開発され、シリンダーヘッド、クランクケース、ピストンにアルミニウムを使用することで重量は232kgに抑えられています。

350GT、400GT、エスパーダに搭載されたのち、ミウラではそのエンジンを90度回転させてリアミッドに搭載し、さらにカウンタックではもう90度回転させて縦置きに。

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排気量は350GTの3.5リッターからムルシエラゴの6.5リッターへと拡大していますが、エンジンサイズが大きくなるにつれ、軽量化がますます必要とされ、そのため、新素材や新技術を導入するとともにエンジンを「より低く」マウントすべく試行錯誤が繰り返されます。

上述の通り、このV12エンジンは「モータースポーツ用」として生を受けますが、実際にランボルギーニはモータースポーツに参入することはなく、そもそもなぜモータースポーツ用のV12エンジンを開発したのかはちょっとナゾ(もしかすると当初はモータースポーツに参戦する計画を持っていたのかもしれない。諸説ある)。

いずれにせよ、このV12エンジンはランボルギーニの市販車に搭載されることになるのですが、ランボルギーニの元チーフテクニカルオフィサー、マウリツィオ・レッジャーニ氏によれば「ランボルギーニの物語は、V12とともに生まれたのです。1960年代、V12はあらゆるクルマの技術、豪華さ、スポーツ性の頂点を象徴していました」。

たしかにエンツォ・フェラーリもV12エンジンを愛しており、こちらはジョアキーノ・コロンボ、アウレリオ・ランプレディ、ヴィットリオ・ヤーノ、マウロ・フォルギエリほか、様々なエンジニアが設計した様々なバンク角や構造を持つエンジンが存在します。

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話をランボルギーニに戻すと、このV12は、市販車用エンジンとしては初めて、各シリンダーバンクにダブルオーバーヘッドカムを採用しており、これによってエンジンのV字角が大きくなるとともに重心を低くすることが可能となっています。

ミウラで「横置き」が採用されたのはホイールベースを短縮するためだったといいますが、このためにギアボックスとディファレンシャルケーシングをエンジンに統合するなど画期的な技術が採用され、しかしシフトリンケージの取り回しなどいくつかの問題もあったもよう。

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そういった理由もあってカウンタックでは同じV12エンジンを90度回転させて縦置きとすることになるのですが、フロントエンジンレイアウトを持っていた350GTから考えると「180度」向きが変わっていることは面白く、しかしこのレイアウトを実現するためにギアボックスが事実上”室内側に”入り込むことになり、それに起因してカウンタックならではの大きな「トランスミッショントンネル」ができあがったわけですね。

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ミドシップスーパーカーにおいては「重量配分」が非常に重要

なお、カウンタックにて横置きではなく縦置きを採用したもう一つの理由は「重量配分」だといい、マウリッツォ・レッジャーニ氏によれば「エンジン容量が大きくなると、エンジンが長くなり、重心を後ろに持っていかなければならなくなる。そうなると運転が難しくなり、オーバーステア気味になる。そこで、エンジンで重心を移動させるというレイアウトにしたのです。カウンタックのエンジンレイアウトは、パワートレイン含む車内での位置など、まさに今に続く新しい世代のものでした」。

その後ランボルギーニでは、1990年にデビューする新しいスーパースポーツカー、ディアブロに搭載するため、1985年からV12エンジンの改良に取り組むことになり、ここではエンジン容量が5.7リッターに拡大され、出力は492ps/6800rpmへ。

1993年に発表された「ディアブロVT」では、ランボルギーニのスーパースポーツカーとして初めて4輪駆動モデルも用意されています。

ちなみにカウンタック時代から4WD化の話があった(カウンタックは4WD化を前提に設計されているらしい)そうですが、これがようやく実現したのが1993年ということになりますね。

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ただ、その後アウディがランボルギーニの株式の過半数を取得したことで、大きな変革の時期が始まることになり、マウリッツォ・レッジャーニ氏は当時を振り返って「私たちは、アウディとランボルギーニの間に、制限を設けながらもニーズを尊重する関係を築くことができました。最初から、アウディはランボルギーニに要求できることとできないことを理解し、両社がそれぞれの違いを生かしながら向上していくことができるようなバランスを作り上げたのです。ランボルギーニの特異性は、株主とグループの他のブランドの両方から認識されており、私たちの成功の鍵の一つとなっています」。

つまりアウディはランボルギーニのDNAをよく理解し、それを強調する方向にてランボルギーニを伸ばすこととなったわけですが、このあたり、当時ランボルギーニの買収に貢献したフォルクスワーゲン会長、フェルディナンド・ピエヒ氏が死去した際、ランボルギーニが追悼の意を表して「シアン」を「シアンFKP37(フェルディナンド・ピエヒ氏のイニシャルと誕生年)」へと改名したことからもその関係性の深さがわかります。

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そしてここではV12の進化に異なるアプローチが取られることになり、ランボルギーニによれば「高出力の達成から、ますます厳しくなる規制に対応するための容積効率へと焦点が移り始めた」。

2001年に発表されたムルシエラゴでは、排気量が6.2リッターに拡大されたV12エンジンを搭載して580psを発揮し、2007年には6.5リッターに容量アップするとともに670psという驚異的なパワーを発生しています。

このエンジンはスカベンジポンプによるオイル再循環を行うドライサンプを採用しており、これによってクランクシャフトと車体底面の距離を縮めることができ、ハンドリングの改善に成功することに。

そしてランボルギーニはムルシエラゴに搭載された改良型V12エンジンの開発そして成功により、アウディの領域内に独自の居場所を見つけることができといい、そこで45年ぶりに新しいV12をゼロから設計するという決断が可能となったようですね。

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エンジン開発において重視されるのは「エンジンの寿命」

そしてこの新しいV12エンジンを振り返ってマウリッツォ・レッジャーニ氏が語ったのが「エンジンをゼロから設計するとき、当初から考慮しなければならないのは、あらゆる使用分野、あらゆる観点から維持しなければならない境界条件です。ランボルギーニにとって、アヴェンタドールは、パワー、ウェイト、パフォーマンス、そしてグループから要求される信頼性を達成できることを証明するためのドレスリハーサルのようなものだったのです。そしてその結果は御存知の通りです。当初見積もられていた台数のおよそ2倍を販売し、これはアヴェンタドールが成功を収めたことを示す良い指標となりました。長年にわたって修正や改良が加えられてきたにもかかわらず、エンジニアリングの観点から見ると、エンジンはまったく同じものなのです」。

つまり「長年使用できること」がひとつの条件だったということになりそうですが、加えて同氏は「ムルシエラゴに取り組み始めた頃は、6.2リッターのエンジンの出力は、一般的に620〜640psだったんです。アヴェンタドールでは、6.5リッター、700馬力からスタートしましたが、想定されるモデル寿命の間に、少なくとも10パーセントの出力向上が必要であり、これは大きなチャレンジでした。また、ユーロ5の排ガス規制も考慮しなければならず、アウディ傘下のランボルギーニの新エンジンの最初のプロジェクトとして、グループから義務付けられたすべての要件を満たさなければなりませんでした」とも。

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アヴェンタドールのエンジンは2011年に発表され、上述の通り6.5リッター/700馬力からはじまり、しかし2015年にLP 750-4、2016年にスーパーヴェローチェ、そして2019年のSVJの登場でエンジン出力は770psに、さらにロードゴーイング・アヴェンタドール最後のモデルとなる2021年のウルティメでは780psに引き上げられています。

ロードユースのホモロゲーションの制約を受けないサーキット専用車「エッセンツァSCV-12」にも同じエンジンが搭載されていますが、こちらでは830psを発生しており、この数字はまさにエンジニアリングの限界、もしくは到達点。

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マウリッツォ・レッジャーニ氏によれば「(エッセンツァSCV12に積まれる)エンジンは同じですが、フィルターや防音材がない分、排気の背圧が低く、吸気フィルターの圧力損失が少ないので、体積効率が良くなっています。構造的な観点からも、このV12の成功は、最初から良いエンジンが、熱力学や機械部品の観点から、感情やパワーというユニークなものを提供できることを証明しています」。

なお、アヴェンタドール後継モデルに積まれるV12エンジンは完全新設計だと言われ、当然ながらハイブリッドと組み合わせることを前提としているため、これまでのV12エンジンとは出力特性が大きく異なると考えてよく、3月と言われる正式発表が待ちきれない、というところです。

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参照:Lamborghini

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