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ランボルギーニが「白紙から設計された」「はじめてCADを使用した」革新的なV12モデル、ムルシエラゴに焦点を当てる!ランボルギーニをメジャーに押し上げた立役者

2022/09/24

ランボルギーニが「白紙から設計された」「はじめてCADを使用した」革新的なV12モデル、ムルシエラゴに焦点を当てる!ランボルギーニをメジャーに押し上げた立役者

| ムルシエラゴはランボルギーニが「マイナー」から「メジャー」へと駆け上がるきっかけになったクルマだった |

様々な意味でランボルギーニはムルシエラゴによって新しい「新しい扉を開く」ことに

さて、今年はランボルギーニにとって「V12エンジンを生産する最後の年」となりますが、そこで同社はV12エンジンを搭載する記念すべきモデルを振り返るコンテンツをシリーズとして公開しています。

なお、今回公開された一連のオフィシャルフォトに使用されているムルシエラゴはランボルギーニとヴェルサーチェとのコラボモデルで、ドアやシート含む内装にはグレカ模様(ラーメンどんぶりに記されているような連続する四角い文様)が用いられています。

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ランボルギーニ・ムルシエラゴはこんなクルマだった

ランボルギーニ・ムルシエラゴは2001年9月のフランクフルトモーターショーにて発表されていますが、ランボルギーニで初めてCAD-CAMシステムを使って完全に設計されたモデルです。

デビューした当時は排ガス規制によってスーパースポーツが苦しめられている時代であり、ムルシエラゴとてその例外ではなく、大型触媒コンバーターが組み込まれていますが、それにもかかわらず6.2リッターV12エンジンは580馬力という高い数値を示しています。

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なお、CAD-CAMシステムを使用した恩恵としては「組み立てと仕上げの品質が大幅に向上する事が可能であった」ことであり、車体デザインを行ったのは新設されたばかりのデザイン部門「チェントロ・スティーレ」。

そのチェントロ・スティーレを率いていたのは現在韓国ヒョンデの重役を務めるルク・ドンカーヴォルケ氏で、そのデザインはまったくの白紙から(内外装とも)はじめられたといい、求められる用件は「シザースドアの採用」「全高120cmに収めること」。

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まずはクーペから、その後ロードスターも展開

ムルシエラゴはまずクーペから登場していますが、上述の通り580馬力を発生する6.2リッターV12エンジンを搭載し、これはドライサンプを採用することでディアブロよりもエンジン搭載位置を5センチ下げており、高いドライバビリティを実現するとともに0−100km/h加速は3.8秒、最高速は330km/hというスペックを誇ります。

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2004年には第2世代「ムルシエラゴLP640-4」へと移行し、これはクーペと(2007年に登場する)ロードスターにて構成されていますが(エンジン出力は640馬力に向上)、2010年には更に出力を650馬力に高めたムルシエラゴLP 650-4 ロードスターが登場。

これとほぼ同時期の2009年ー2010年にはムルシエラゴ670-4 SV(スーパーヴェローチェ)が発表され、こちらは出力670馬力、そしてカーボンファイバーの多用によって100kgもの軽量化に成功し、最高速度は341km/hに達することに。

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ムルシエラゴはアルミニウムと複合素材を使用したフロアパネルを採用していますが、カーボンファイバー製の足回りは、当時、ランボルギーニが生産した中で最も剛性の高い支持構造を持つほか、シャシーは完全に見直され、サスペンションやジオメトリーも一新されることに。

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駆動方式は4WD(全輪駆動)、トルクはビスカスカップリング経由にて最大でリア70%、フロント30%へのトルク配分が可能となっています。

なお、ムルシエラゴはマニュアル・トランスミッションを持つ最後のランボルギーニV12モデルとなっていますが、モデルライフ後半にはロボタイズド・トランスミッションである「eギア」も登場。

ムルシエラゴのバリエーションにはレーシングカーも存在し、2004年にはFIAとACOが主催するGT世界選手権用に開発された「ムルシエラゴR-GT」がサーキットデビューを飾っており、こちらは後輪駆動化そしてカーボンファイバー素材の採用拡大による大幅な軽量化、大径タイヤと強化ブレーキの装備などが施され、合計で9台が製造されています。

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ランボルギーニ「ムルシエラゴ」の名前の由来は?

ランボルギーニは伝統的に、そのモデル名に「闘牛に関するネーミング」を選んでいて、ムルシエラゴの場合、本来はスペイン語で「コウモリ」を意味しますが、闘牛の世界ではまた別の意味を持っていて、伝説によると、闘牛場で生き残ったこの名を持つ闘牛がドン・アントニオ・ミウラに贈られ、この雄牛からドン・アントニオ・ミウラが「ミウラ牧場」にて”ミウラ牛”を繁殖させたと言われています(ただ、実際には、この伝説を裏付ける証拠はなく、年表にも矛盾があるのだそう)。

なお、現代の闘牛の血統は「カブレラ」「ナバーラ」「バスケーニャ」「ビスタエルモーサ」「ガヤルド」の5つに集約されるといいますが、この例外としてガヤルドからの派生であるパブロ・ロメーロ(パルティード・デ・レシーナ)、ナバーラから派生した「ミウラ」という血統があるという話もあり、諸説あるようです。

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ランボルギーニ・エッセンツァSCV12
まったく「ブレない」スーパーカーメーカー、ランボルギーニ。そのモデル名、ボディカラー名、ホイール名などは神話や星座に関係し、こういった由来を持っている

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ムルシエラゴには、通常シリーズの他にいくつかの限定モデルが発売されており、もっとも有名なのは2003年に発表されたランボルギーニ創立40周年記念モデル(50台限定)で、これは特別色「Verde Artemis(ヴェルデ・アルテミス)」、カーボンファイバーのディテール、専用ホイール、アップグレードされたエキゾースト、特別デザインを持つコックピット内のシリアルプレートにて識別することが可能です。

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そして今回の公式画像に使用されるムルシエラゴLP640ヴェルサーチェ(2006年)は、ブラックとホワイトの2色のボディカラーのみが用意されており、ランボルギーニのパーソナリゼーションプログラム「アド・ペルソナム」とヴェルサーチェのデザイナーによって制作されたもので、くヴェルサーチェのブランドロゴが入ったラゲッジセット、スカーフやドライビングシューズなど、このモデル専用のアクセサリーもリリースされています。

そのほか、10台のみの限定となるムルシエラゴ670-4 SV「チャイナ・リミテッド・エディション」といったモデルも存在し、これはグレーのボディカラーにブラックとオレンジのストライブが入っていることが特徴です。

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ランボルギーニ・ムルシエラゴは「市販車最速記録」を更新したことも

なお、ランボルギーニは2002年2月ムルシエラゴをプーリア州ナルドのテストコースに持ち込み、標準的な市販車の世界速度新記録にチャレンジしたことも。

その際のステアリングホイールを握ったのは現在ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの代表を務める(当時)テストドライバーのジョルジオ・サンナで、見事目標は達成され、1時間で305.048 km、最速ラップの平均速度は325.98 km/hという記録を打ち立てます。

このほかムルシエラゴに関する話題にはことかかず、2005年の映画『バットマン ビギンズ』に登場したほか、ゲームでは『グランツーリスモ7』『フォルツァ ホライゾン』(バージョン1-2-3-4)『アスファルト7』『ドライブクラブ』『ホライゾンチェイス』にて使用されたことも。

ムルシエラゴは2011年まで生産され、シリーズ合計で4,099台が生産されています。

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参照:Lamborghini

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