| この価格でも「売れる」のがシビック・タイプRの恐ろしさでもある |
ただし需給バランスの悪さは現在がピークだろうと考える
さて、ホンダが新型シビック・タイプRの受注を一時停止すると発表。
これはシビック・タイプRの製品ページ上にて正式に告知がなされたもので、該当ページには以下のとおりの記載が見られます。
弊社車両をご検討頂き誠にありがとうございます。
CIVIC TYPE Rは発売以降、お客様にご好評を頂いており、大変多くのご注文を頂いております。
その一方で新型コロナウィルス感染拡大影響や慢性的な半導体不足、
及び不安定な部品入荷や物流に遅延が生じ、先々の生産見通しが立てづらい状況となっております。
既にご注文された全てのお客様に対し、CIVIC TYPE Rを確実にお届けするために、
現在ご注文受付を一時停止させて頂いております。ご注文の再開につきましては、今後の生産状況等を踏まえ、改めてご案内申し上げます。
ご検討頂いているお客様には多大なるご迷惑をお掛け致しますことを深くお詫び申し上げます。
何卒ご理解賜ります様よろしくお願い致します。
たしかにホンダ・シビック・タイプRの受注は「非常に多かった」が
なお、新型シビックタイプRは先代(FK8)が一瞬で完売してしまったという飢餓感の中で発売されており、よって多くの人が「すぐ注文しないとまた買えなくなる」と考えて発表直後にオーダーが殺到することに。
実際のところ、新型ホンダ・シビック・タイプRは2022年9月2日(金)に発売されているものの、その後の3日(土)、4日(日)の2日間でおよそ(全国で)3年分の生産台数をカバーする受注が集まってしまい、(ディーラーによれば)ホンダ本社でも「どうしたものか」という話になり、増え続けるであろう受注を抱えながら継続生産するか、それとも数年分の生産という想定にて、生産可能台数を明確に示し、現在集めた受注含めて抽選にするかといった話が持たれているという話が出たこともあり、しかしホンダはこれまで受注を限定せず、抽選にもせずにそのまま販売を頑張って続けてきたわけですね。
ただ、冒頭に挙げたホンダのコメントを見るに、「どう考えても生産できる台数よりも受注する台数のほうが多くなりそうだ」ということなのだと考えてよく、現在の(コロナウイルスや、ウクライナ情勢による)パーツ不足解消の見込みが立つまでは、いったん受注を停止するしかないという苦渋の決断を下すことになったのだと思われます。※マイナーチェンジまでの生産可能台数をすべて売り切ったのかもしれない
しかしながら、新型シビック・タイプRは「限定」ではなく、よっていつかは必ず受注が再開されるはずであり、ぼくらとしてはその日を待つしかないのかもしれません。
ちなみにですが、ホンダは車両のパーツ生産の多くを中国に頼っており、しかし中国での生産や物流が思うようにゆかなくなり、そこで将来的なリスク回避のためにも「(サプライチェーンにおける)脱中国」を検討している、と報じられます。
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これを受けてホンダ・シビック・タイプRの中古相場も大きく上昇するだろう
そこでざっとカーセンサーにてシビック・タイプRの検索をかけてみると、新旧合わせてなんと494台が登録されており(意外と多かった)、そのうち現行シビック・タイプR(FL5)は8台が販売されており、もっとも安価な車両で899万円、最も高価な個体ではなんと988万円(1000万円近い額であり、支払額だと1000万円を軽く超える)。※「応談」も1台存在する
シビック・タイプRの新車価格は4,997,300円なので、現在は倍くらいにて取引されているということになりますが、しかしこの価格も「買う人がいるから」こその値付けなのだと思われます。
ただ、今後供給が増えてくると相場は然るべきところに落ち着いてくるものと思われ、需給バランス的には現在がピークだとも考えており、この価格で購入するとあとで苦しい思いをする(売るときにはこの価格ではとうてい売れない)だろうなとは思うものの、たとえ将来的に損をしても、今すぐこの価格を出してでも乗りたいと思わせるのがシビック・タイプRということになりそうですね。
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参照:HONDA