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日産エクストレイルは発売2週間で受注1.2万台超、一方マツダCX-60は7週間で6400台にとどまる。どうしてここまで差がついたのか?

日産エクストレイルは発売2週間で受注1.2万台超、一方マツダCX-60は7週間で6400台にとどまる。どうしてここまで差がついたのか?

| 色々と理由はあると思うが、単にマツダの「直6+FRがプレミアム」という考え方が世の中にマッチしていない可能性も |

さらにはマツダのデザインはもう多くの人が「見飽きている」と思う

さて、海外のみならず国内各自動車メーカー共にSUVへと注力しているのはご存知のとおりですが、直近だとマツダがCX-60を、日産がエクストレイルを発表しています。

そして今回、6月22日から受注を開始したマツダCX-60の受注が6,400台に達し、一方で日産エクストレイルは7月25日の発売からわずか二週間で受注台数12,000台を突破したというコメントがそれぞれ出されることに。

なお、数字だけで判断すると、エクストレイルはCX-60の三分の一くらいの期間で倍の受注を集めたということになりますが、正直「どうしてここまで差が開いたんだ・・・」という感じでもありますね。

マツダCX-60は上位モデルに受注が集中

なお、マツダによれば、CX-60の客層はこれまでのマツダの顧客とはやや異なるといい、というのも受注が(高額な)上位モデルに集中しているため。

つまりCX-60の顧客は「高価であってもいいものを」求める人々が多いと想像でき、この意味ではマツダのプレミアム戦略が「当たった」と言えるかもしれません。

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ちなみにCX-60の価格帯は(4WDのみに絞って見てみると)ガソリンエンジン搭載モデルでは25S S Packageの3,217,500から25S Exclusive Modeの4,070,000円、ディーゼルエンジン搭載モデルではXD S Packageの3,806,000円からXD Exclusive Modeの4,658,500円、そしてプラグインハイブリッドだとPHEV S Packageの5,390,000円からPHEV Premium Sports / Premium Modernの6,264,500円まで。

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日産エクストレイルもやはり上位モデルに人気が集中

そして日産エクストレイルを見てみると、同じく4WDモデルに絞ってみた場合、その価格帯はS e-4ORCEの3,479,300円からAUTECH e-4ORCE Advanced Packageの5,046,800円まで。

ちなみにエクストレイルには2WDと4WDとがありますが、受注内訳を見ると90%が4WD(e-4ORCE)であり、(オーテックを除くと)最も高価な「G」が61%、次に高価な「X」が31%、最も安価な「S」はわずか2%にとどまっています。

参考までに、日産によると、この「2週間で12,000台オーバー」はエクストレイル史上最速であり、e-POWER搭載車としても初なのだそう。

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なぜ日産エクストレイルとマツダCX-60はこれほど差がついたのか?

そこで気になるのが、なぜマツダCX-60と日産エクストレイルの受注にここまで差がついたのか。

その理由はいくつかあると思いますが、まずはエクスレイルは知名度がすでにあり、そして固定ファンが存在するので、新型が出れば一定数が「乗り換える」可能性が高いこと(ただ、エクストレイル史上最速でこの受注台数に到達したということは、相当数の新規客が含まれるものと思われる)。

そしてもうひとつは、マツダのデザイン自体がここしばらく(大きく)変わっていないので、そのデザインに飽きられつつあるのではないかとうこと。

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これはボディカラーにも言えることで、要はマツダ車の新鮮味が無くなり、新型車といえども「見慣れた」イメージがあるために心を動かされた人が少なかったんじゃないかとも考えています(正直、あまりクルマに興味がない人がCX-5やCX-60、CX-8を見分けることは難しいんじゃないかと思う)。

加えてマツダのデザイン自体があまり時代にマッチしていない可能性もありますが、これは「好み」も関係すると思うので、決定的要素ではないかもしれません。

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そのほか推測できるのは、マツダの考える「プレミアム」が時代遅れなんじゃないかということ。

いまどき「FR+直6」に価値を見出す人はさほど多いとは思えず、そこにこだわるメーカーを支持する人々も少ないかもしれません。

正直、ぼくとしても「直6+FR(もしくはFRをベースにした4WD)」よりも「e-POWER + e-4ORCE」に魅力を感じますし、日産のほうがより先進的で、社会的な要求とその方向性がマッチしているようにも思えます。

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参照:日産

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