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やはり燃料電池車の普及は難しい?米国にてトヨタがミライを600万円値引いて販売し、1000万円のミライが400万円で買える上、225万円分の燃料クーポンとゼロ金利も付与

やはり燃料電池車の普及は難しい?米国にてトヨタがミライを600万円値引いて販売し、1000万円のミライが400万円で買える上、225万円分の燃料クーポンとゼロ金利も付与

| そもそも、トヨタがなぜ燃料電池車に多額の投資を行うのかがナゾである |

さらにトヨタは水素を使用した燃焼式エンジンの開発も進めている

さて、昨年はテスラが「値引き競争」を仕掛けてEV市場に大きな混乱をもたらしていますが、そういったテスラの値引きを「生ぬるい」と思わせる狂気の沙汰がアメリカ市場にて発生しているとの報道。

そしてこの狂気の中心にいるのはなんとトヨタであり、67,115ドル(現在の為替にて約1000万円)に設定されているミライ・リミテッドになんと40,000ドル(約600万円)の値引きを行って販売しているとの報道。

これに加え、購入者は15,000ドル(約225万円)の燃料クーポン、「ゼロ金利」ローンの適用という優遇を受けることができ、つまり1000万円のミライを400万円で購入でき、さらには225万円分の燃料がタダになる、という計算です。

ただしこれが適用されるのは2023年モデルの在庫車、上位グレードのみ

なお、この割引が適用されるのは2023年モデル、かつ在庫車のみで、さらには「リミテッド」「XLE」という2つのグレードのうち上位の「リミテッド」のみ。

ただしXLE(50,190ドル=750万円)であっても22,000ドル(330万円)の値引きがなされるというので、値引き後は両者ともに同程度の価格となるようですね(ただしXLEのほうがやや高いという逆転現象が起きている)。

トヨタがこういった値引きを行う理由としては「単に売れていないから」だと思われますが、それにしても衝撃的なレベルの値引きであり、つまりは「ここまでしないと売れない」ということに。

Toyota-Mirai (1)

そしてミライが売れないのはひとえに「FCEV(燃料電池自動車)だから」だと思われ、そしてFCEVが売れないのは「(燃料となる)水素をチャージすることが困難だから」。

実際のところ、アメリカでは水素ステーションがカリフォルニア州に集中しているそうですが、この水素ステーションを展開する企業の一つであるシェルは「カリフォルニア州内にある55カ所の水素ステーションのうち7カ所を閉鎖する」と発表しており、つまり消費者は”(電力を発生させるための)燃料を確保できない自動車は意味がない”と捉えているのだと思われます。

参考までに、電気自動車においても最大の不満が「充電環境」だとされ、これが理由で電気自動車ユーザーの40%がガソリン車に戻ることを検討しているという統計が公表されたばかりであり、電気自動車よりもチャージが難しい水素であれば「なおのこと」かもしれません。

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トヨタは「水素」に取り組む数少ない自動車メーカーのひとつである

なお、トヨタは「水素」を重要視しており、燃料電池に加えて水素を直接燃やす「水素エンジン」の開発にも取り組んでいます。

その理由としては、豊田章男会長のいう「世界には電力にアクセスできない人が10億人は存在する」という主張に基づくマルチパワートレーン戦略に由来すると考えてよく、しかし「電力にアクセスできない環境において水素にアクセスできる」とは考えにくく、トヨタがなぜここまで水素にこだわるのかはちょっとナゾ(水素は持ち運びができるという特徴があり、ここ電力にはない利点を見出しているのかも)。

Toyota-Mirai (2)

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このほか水素に注力する自動車メーカーは、BMWとヒョンデが存在し、しかしメルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンは水素については「検討の俎上にすらのぼらない」。

ちなみにポルシェも燃焼式水素エンジンを実験していますが、こちらは実用化を目指したものではなく、「可能性があるかどうか」を見るためのものであり、その結果として「水素エンジンは難しいだろう」という結論に至ったと報じられています。※ただし燃料電池に関する特許を出願したことも報じられている

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参考までに、日本において現在設置される水素ステーションは全国で160箇所ですが(次世代自動車振興センター調べ)、大阪だと9箇所しかなく、その全てが稼働しているかどうかは「要問合せ」。※トヨタによれば、稼働中のステーションは88箇所のみ

仮に全部稼働しているとしても、ぼくの居住地からだと片道15kmほどを走らねば、かつ渋滞のある区間を抜けないといけないので、水素チャージのハードルは「かなり高い」ということになりそうです。

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参照:CARSCOOPS

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