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欧州で2022年以降販売される新車に「今走っている場所を把握し、強制的に法定速度に」減速させる装置が搭載されることに。スーパーカーには受難の時代?

2019/04/22

スーパーカー全てがスピードを出すわけではないが、魅力は確実に殺がれる

欧州にて、2022年より「販売されるすべてのクルマ」にスピードリミッターが装着されるという報道。

ただしこれは通常のリミッターではなく、「そのクルマが走る道路に合わせてエンジン出力をコントロールし、法定速度内で走らせる」というものです。

現在位置や制限速度はGPS、標識読み取り装置にて把握

これは「インテリジェント・スピード・アシスタンス(ISA)と呼ばれるもので、車両に積まれるGPSデータ取得装置そして交通標識認識システムによって「法定速度を超えないよう」クルマの速度を制限するというもの。

しかも、その状況において「速度制限を越えようとする試みがなんどか検出されると」メーター内などに警告が表示され、速度を落とすように指示されるそうですが、これをさらに発展させると「制限速度を超えて走ろうとする常習犯」の情報が警察に送信されたりするのかもしれません(こういったとき、コネクティビティが強化されると困る)。

なお、中国ではすでにそのドライバーの情報(いつどこに行ったのか、どういった走りをしているのかなど)が筒抜けになるソフトが搭載されていることが判明していますが、世界中でこういった流れが加速することなりそうでもありますね。

加えて欧州の国土交通省に相当する機関(ETSC)の調査だと、この新型速度リミッターを新車全てに搭載すると交通事故を30%減らすことができる、とのこと。

こういったリミッター装着には賛否両論の声がありそうですが、たとえばレーンデパーチャーワーニングシステムは相当数の交通事故を防いでいるという統計もあり、安全デバイスが大きく安全に寄与するのは間違いなさそうです。

参考までに、事故の原因は国によって大きく異なるようで、アメリカだと速度違反や飲酒運転が事故の原因や死亡事故の誘因としてもっとも大きく、しかし日本だと「安全不確認」、「脇見運転」、「動静不注視」、「漫然運転」、「運転操作不適格」が事故の原因としてほとんどを占め、さらに「飲酒」は非常に少ないという統計結果が出ています。

ボルボはすべてのクルマに速度リミッターを標準装備

そしてボルボは2020年以降「発売するクルマすべてに時速180キロを上限とする速度リミッターを装着する」と発表していて、同社は「ボルボは常に安全性におけるリーダーであり、我々にできることのひとつがリミッター装着だ」と述べています。

日本車のほとんどには時速180キロというリミッターが装着されているものの、実際にリミッターに当たるまで速度を出す人は少なく、しかしボルボがこういったリミッターを装着する背景には「時速180キロ以上を出して事故を起こす人が多い」ということなのかもしれず、このあたりも「国による違い」だと言えそうですね。

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